あの後、事件の詳細を皆に報告して事件は終わった
そしてあの日以降、沙樹はボーッとする日が増えた
どこか別の次元を見ているような
目を離したら消えてしまいそうな
そんな雰囲気を纏わせていた
未門
未門
未門
沙樹
沙樹
未門
沙樹
沙樹
沙樹
未門
しかも、その詳細を俺に話さなかった
あの日、妖魔を見てから
確実に沙樹はボーッとする日が増えた
もちろん、妖魔の術かと思っていたのだが
解除術を使ってもこれだからなにか精神的な問題なのだろうか?
……よく、分からない
未門
未門
「岩永が夜桜を頼るなんておかしい」
そう頭の中では理解しても
気がつけば時間の隙間を見つけて妖魔の結界まで来ていた
未門
未門
未門
何を馬鹿なことを
なんて愚かな自分を嘆きつつ帰ろうとしたら
桃香
丁度いいと言うべきなのか
タイミングが悪いと言うべきなのか
未門
そこには、夜桜家当主が居た
桃香
未門
桃香
桃香
未門
未門
なんだか、自分らしくない
桃香
桃香
未門
桃香
桃香
桃香
桃香
未門
未門
桃香
桃香
未門
桃香
未門
桃香
夜桜が言うなら間違いないだろう
90%くらいは妖魔のせいでは無い
つまり…精神的な問題?
なら…手出しはしない方がいいのでは…
未門
未門
桃香
桃香
美愛
桃香
桃香
美愛
ちょっと待って、なんて言葉はもちろん届かず
桃香は部屋の外に出ていってしまった
美愛
思い出される記憶
自分も、多少狂っていた時代
でも、忘がたい記憶
美愛
あの時は未門と沙樹が居たからどうにかなった
……じゃあ、私だけなら?
美愛
美愛
……いや、考えるな
そんなこと考えてる暇があるなら桃香を追うべきだ
それだけは正確に理解ができて
それだけは行動に移そうと思った
あの日、あの時、あの瞬間
どこか遠い記憶と妖魔の子を重ねて
我を忘れて展開術を使ってから
確実におかしい
何をしてもあの時の誰かの記憶が離れない
それに、兄様を見ているとなんだか不思議な感覚になってしまうようになった
やるせないような、諦めのような
そんな感覚を感じたくなくて
兄様から距離をとった
それにしても
沙樹
無意識の内にここに来ていた
まるで磁石のように
なにかに引っ張られるように
沙樹
いい場所だなと思う
のんびり歩こうかな
そう悩んでいた矢先
「パキッ」
と、乾いた枝が織れる音が聞こえた
沙樹
音がした方向に目を向けて
息を、止めた
沙樹
桃香を追いかけると決めたのはいいけど
どこに行けばいいのか検討がつかなかった
美愛
美愛
考えて、考えて、考えた
だから、気がつけなかった
「パキッ」
自分の足元から音がした
視界を下に移そうと思った時
視界端に何かが居た
「「……え?」」
コメント
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未門さんは弟である沙樹さんがぼーっとしてて不安だし、美愛さんは昔と同じになってしまいつつある桃香さんが心配だし、沙樹さんは兄である未門さんに迷惑をかけてはいけないって思ってるし、桃香さんは昔のように自分が我慢すればって無理をしてるしで皆見てて辛いし改めて複雑な関係だな、って思った……💦 って思ってたらまさか美愛さんと沙樹さんが……!?えええ!?これどーなるん!?楽しみにしてる👀✨