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1 - ピアノとオムレツケーキ

♥

200

2022年06月09日

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きっかけは王族主催の演奏会だった

才能あふれる音楽家たちは惜しみなくその腕を振るい、聴衆を魅了していた

〜〜♪ 〜〜♪♪

天使

…………

天使は人間たちに気づかれないよう木の上で音色に聞き入る

〜〜♪♪ 〜〜♪♪♪

天使

(どれも甲乙付け難い)

そして最後に締めくくったのは──

バイオリンとピアノの演奏

奏でているのは気品のある年端のいかない二人の子ども

大人顔負けの美しいハーモニーだった

天使

(今までの中で一番素晴らしい)

思わず拍手を送りそうになったが自重する

天使

(存在を知られるわけにはいかないからね)

演奏を披露していた子どもたちがその国の王女と王子だと、あとから知った

チュンチュン

窓から小鳥の鳴き声がした

ぱちり

天使

…………夢

天使

天使

(──懐かしいものを見たな)

ズキーン

上半身を起こそうとした瞬間、痛みが走り回った

天使

うっ……!

天使

天使

……い、痛い……

あまりの痛みに悶絶しそうになる

王子

王子

──どうした?

ぎゅっ

腕を回され抱きよせられた

天使

……どうした、じゃない…………

あれから10年以上が経った

天使

天使

(最初は愛らしい子どもだったのに……)

ピアノを奏でたあの時の子どもは──

立派な青年になり、今こうしてベッドを共にしている

王子

きのうの続きでもするか?

天使

──寝言は寝て言え

午後3時

王子

戻ったぞ

天使

──ずいぶん早いね

王子

早めに公務を終わらせた

王子

王子

それよりも

盆にオムレツケーキと紅茶が載っていた

王子

甘菓子(おやつ)にしよう

にこ

天使

(そういうのって、メイドさんが運んでくるものじゃないの?)

オムレツケーキを口に入れる

もぐもぐ

天使

──あ、美味しい

王子

最上級なものを用意したからな

天使

そうなの?

王子

あんたの喜ぶ顔が見たくて──

ぎゅっ

天使

……食べにくいんだけど

王子

…………

天使

ねぇ、聞いてる?

幼い頃ピアノはあまり好きではなく、レッスンの時間はかなり苦痛だった

二つ上の姉も同じだったのだろう

バイオリンを奏でる時の顔は憂うつそうにしていた

間違えれば指摘され、何度もやり直される

嫌で嫌で仕方なかった

自分からやりたかったわけじゃない

王妃であり、見栄っ張りの母の意向だ

そんなあるとき、王族主催の演奏会が開かれることになった

一瞬逃げようかと思ったが、……やめた

すぐに見つかって連れ戻されるのが落ちだろう

出番を待つ間、なにげなく1本の木を見上げた

木の上に人影がいた。音色に耳を傾けている

目をこらすと、純白の翼を持った天使だった

子どもながらに美しいと思った。その見目麗しい姿に心を奪われる

俺と姉の出番になり、俺はピアノの前にすわった

演奏が始まる

〜〜♪ 〜〜♪♪♪

ピアノとバイオリンの調和

最後まで奏でると聴衆から拍手喝采が送られた

だが、それよりも────

あの天使にちゃんと聞いてもらえたかどうか、気がかりだった

それ以来、レッスンの時間になってもさほど苦痛は感じなくなった

自分のピアノを聞いてほしい

そんな思いで弾いていた

そして、ときどき──

ピアノを弾いていると、天使がこっそり聞きにやってくるようになった

それがなによりも嬉しくて、“何か“が満たされていく

王子

…………

天使

……おーい

チュ

天使

……っ……!?

強引に唇を奪われた

王子

…………ん

天使

……ぁ……

王子

王子

──甘い味がするな

天使

……急に、なにするの…………?

顔が真っ赤になる

王子

俺を煽ってるのか?

天使

……ち、違っ……

王子

悪いが最後までやらせてもらうぞ

天使

…………!!

時間が許す限り何度もいかされた──

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