君は悪くないよ。

バサッと翼を広げる。 綺麗な白色の翼に少し、グレーの 翼が混じる。 あいつの能力が堕天、…いや、 煙とも言っとった。あの能力はなんなんや、…。

ギィィ、…扉が開くと 綺麗な瞳と目が合う。

レパの能力。レオパ。 とかげのような身体能力が備わる。

扉を出ていくレパ。 辞書をめくる。何百ページとあるようでかなり分厚い。

この本そのものに能力が備わっているらしく、言葉を話すとその通りにページを開いてくれる。

煙、…そう書かれた場所には、こう書いてあった 煙の能力。 この能力は、自身を煙に変えることが出来る。能力者が器用であればあるほど、煙の能力は威力が高まる。 移動することが出来たり、煙に呑まれたり。煙を纏うことで特定の人物になる事が出来たり。

堕天の能力…そう調べると、 堕天の能力の隣に浄化の能力が書いてある。 メモ書きで、トントンの文字だろうか…、堕天の能力を受けたものは浄化できるが、堕天の能力者自体を浄化出来るかは五分五分。そう書いてある。

堕天の能力 この能力は、人を殺した事のある ヒーローを操り、白い翼から黒い翼へと堕天させることの出来る。

浄化の能力 この能力は、堕天してしまったヒーローを取り戻す。洗脳を解くことの出来る唯一の能力。一応回復も出来る。

…なんて、思っていると急に風が吹き、 メモ書きが吹っ飛んで言ってしまう。

辞書を閉じようとした時、 メモ書きしてあった場所に浄化の能力の説明の続きがかいてあった。

・＿_……｜｜”／／-

その言葉を理解した瞬間、 自分は飛んでもない劣等感に襲われた

呼吸が浅くなるのが分かる。

そのまま意識は遠くなった。