主
主
現実世界
寝室
だいたい夜は眠れない
いつからそうなったのかは
もう覚えていない
女性
女性
素肌にシーツを纏わせて
自身がつけているような 甘ったるい口調で女は言った
主
俺のその言葉に
女の眉間に深い皺が寄った
女性
女性
主
主
女性
女性
女性
ヒステリックな声をあげて
ドミノ倒しのような言葉の羅列が続く
そして
女性
女性
最後はお決まりのセリフを 投げつけてくる
主
主
主
主
主
女性
主
主
女性
女性
主
女性
主
女性
縋るように伸ばされた手を無視して
主
俺は部屋を出た
デビルズパレス 主の部屋
俺は部屋を出てから
ズボンのポケットに入れて 置いた指輪をはめて
もうひとつの世界へ戻った
主
主
俺は伸びをしながら
自室へ入った
すると
主
ラト
俺のベットで
静かな寝息をたてているラトがいた
主
俺はそっと近づき
ベットの縁に座った
主
俺は彼の寝顔を見下ろしながら
左手でその白い肌をそっと撫でた
主
指先からじわりと吸い上げるように
彼の体温が自分の中に流れてくる
そのまま陶器のようになめらかな肌に
指を滑らせて
白い肌には似つかわしくない
薄い黒色に変色した涙袋を撫でた
主
主
主
体の奥底に
ひやりとした気持ちの 悪いものがひろがる
主
主
俺はそう言いながら
彼の顔から手を離そうとした
そのとき
主
ラト
ラト
骨が軋むほどの強い力で 俺の手を握ったラトは
先ほどの穏やかな寝顔が嘘のように
ギラついた鋭い瞳で俺を刺した
主
主
ラト
ラトは何も言わず、力も緩めなかった
主
主
俺は緩みそうになる口角に
ぐっと力を入れた
ラト
主
ラト
ラト
ラト
主
俺の腕を掴む手に
ますます力が入る
主
ラト
ラト
ラト
主
ラト
ラト
主
ラト
ラト
主
ラト
ラトはそのまま掴んだ俺の腕を
自分の方へと引っ張った
主
バランスを崩した俺は
寝ているラトの上半身に
覆い被さるように倒れ込んだ
ラト
そして
すぐさま伸びてきたラトの両手は
俺の頬を包み
強引に自分の方へ向けた
主
急に与えられた衝撃に
首元が小さく痛む
ラト
唇が触れそうな距離まで 顔を近づけてきたラトが
もう一度俺を呼ぶ
主
俺は
じわじわと
ラト
カラカラにかわいた喉が潤うように
自分が満たされていくのを感じる
ラト
主
主
俺は頬の端を釣り上げて
主
汚らしくわらった
主
ラト
澄んだ青が一段とギラついて
主
気づいたときには
さっきラトが寝ていた場所に 組み敷かれた俺と
俺の上に乗って
ラト
ラト
俺の首に手を添えながらラトは言った
ラト
ラト
首元に
鋭い痛みが走る
ラト
ラト
ラト
ラト
皮膚にくい込んだ爪に
さらに力が入る
ラト
ラト
ラト
言葉を並べる彼は
聖母のような穏やかな微笑みを たたえていた
主
こらえきれなくなって
おれは笑みをこぼす
ラト
ラト
主
俺は首に爪を立てる 彼の片手をとって
主
主
その指先にキスを落とす
ラト
俺を刺した鋭い眼差しが
だんだんと
柔らかく溶けていく
主
主
主
主
ラト
ラト
ラト
主
ラト
ラト
ラト
ラト
主
今にも泣き出しそうな彼を 顔を見上げながら
その手を
また自分の頬にあてた
主
主
主
ラト
ラト
主
俺は頬にあてたラト手に
猫のように擦り寄って甘えてみせた
主
主
ラト
ラトの胸から
小さな拍動を感じる
主
主
ラト
ラト
温かい体温に包まれながら
慣れた手つきでラトが 要望に応えてくれる
ラト
ラト
ゆったりとした彼の声が 余計に眠気を誘う
主
ラト
ラト
ラト
意識が薄れていく
主
ラト
主
主
主
主
ラト
ラト
ラト
ラト
ラト
ラト
ラトはもう一度
血のにじむ首筋に手を当てた
ラト
ラト
ラト
ラト
コメント
4件
ん’’ん’’、、、好きーーー!