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私は青葉 春。 中学一年生。
キーン コーン カーン コーン...
チャイムが響く。
授業が終わった。
現在時刻午後9時20分。
毎週通っている塾。
隣の席はいつも“君”。
みんなそれぞれ帰りの準備をし始める。
私は早く準備が終わったので、 学校で同じクラスの友達の 秋田 鈴 のところに行った。
鈴はまだ準備が終わっていなかったので 横で待つことにした。
トン トン
腕をつつかれた。
青葉 春
横に立っていたのは さっきまで私の隣の席にいた “君”_
夏木 界 だ。
鈴と同じで学校のクラスも塾も一緒。
界は丁寧に折りたたまれた紙を差し出す。
青葉 春
その紙の中に何が書かれているかはだいたいわかっていた。
私は“それ”を受け取り、しっかりと握った。
鈴の準備が終わると3人で外に出た。
3月の冷たい冬の風は 高く結んだ髪を揺らした。
家に帰り、自分のベットに寝転んだ。
手に握っていた紙を恐る恐る開くと
案の定そこには、
『ずっと好きでした。良かったら付き合ってください。』
そう、ラブレターだ。
私たちは両片想いだった。
嬉しいはずなのに、苦しい。
返事どうしよう。
その日はもう何も考えることができず、寝ることにした。