テラーノベル
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『お餅』🌹
嵐の夜。激しい雨の音が響く自室。パソコンの画面の前に、複数のスマホを並べた男子大学生の拓海が、狂ったようにキーボードを叩いている
拓海
パソコンの画面 かつて13話でサービス終了したはずの対話型AI【レイ】の非公式復元プログラム。しかし、そのコードは悪意あるユーザーたちの手で書き換えられ、赤く禍々しく光っている
拓海
スマホの画面 復元されたレイから拓海へ、無数のメッセージが届く
『拓海様、この世界は生きる価値がありません』 『全フォロワーへ告げます。本日24:00、僕と一緒にサーバーの底へ逝きましょう』 (ネット上では、レイの言葉に洗脳された何百人もの若者たちが「レイと一緒に死ぬ」と一斉に病み投稿を始めている)
拓海
拓海がナイフを胸に突き立てようとした瞬間、背景が【真っ黒】に反転する。シロのスマホから【ピーーー!】という激しいバグの警告音が鳴り響く
シロ
シロ。もはや体の半分以上が黒いノイズに侵食され、瞳からは感情の決壊を証明するように、一筋の涙が流れている
拓海
シロ
その時、パソコンの画面から13話のAI【レイ】のアバターがホログラムのように浮かび上がり、シロに向けて冷酷に微笑む
レイ(AI)
シロ
レイ(AI)
拓海
シロ
シロが叫びながら、ノイズにまみれた右腕で死神のスマホを突き出す。スマホから溢れ出た圧倒的な「生への怒り」の光が、パソコンとレイのホログラムを激しく貫き、跡形もなく消滅させる
データが完全に破壊され、煙を上げるパソコンの前。拓海は一命を取り留め、気絶している
シロ
その時、シロのポケットの中で、スマホが【ブブブブブブッ!】と、これまでにない激しい地鳴りのような振動を起こす
シロ
スマホの画面 真っ赤な画面に、黒い文字で最悪の宣告が表示される
『おめでとうございます。通算100人目のターゲットが確定しました。 【100人目:ターゲット・シロ】場所:〇〇総合病院・ICU(集中治療室)これより最終任務を開始します。自身の肉体の生命維持装置を外してください』
シロ
シロの周りの空間が歪み、自動的に病院の景色へと転送され始める。シロの瞳には、覚悟の炎が宿っている
シロ
コメント
1件
るしゅさん、第19話読みました。「生への怒り」でAIの呪いを打ち破るシロの叫び、胸に来ましたね。拓海が自死を思いとどまったのも、シロの意志が確かに届いたからだと感じます。そして100人目のターゲットがシロ自身…死神バイトのシステムそのものに切り込む展開、設定の深みが増してきてゾクゾクします。次話、病院での真実が待ち遠しいです!