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霊に恋しました.

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霊に恋しました.

16 - ほんとうのじゅり

♥

109

2020年10月31日

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涼介side

今日は先輩が来れないらしい

だから大人しく家でゴロゴロ

ピンポーン

涼介

……ん?

しずかな?

しずならさっき買い物に行った ばっかりだけどなぁ

ガチャ

ドアを開けると

涼介

はーい

よっ

片手を挙げてひょいっと顔を出す、

樹だった

涼介

おぉ急にどうしたの?

涼介

しずなら出掛けたよ?

うーん

とりあえず中、入れて?

半ば強引な樹をリビングへと案内する

涼介

んで何の用?

お前、しずと仲良くやってる?

………

涼介

それがさ

涼介

最近あんまり喋ってなくって(苦笑)

…なんで?

明らかに顔の様子が変わった

涼介

なんでって…

涼介

他に話す人が出来たから…?

っざけんなよ

一瞬の間に樹の右手は俺の 胸倉へと移動した

涼介

…離せよ

てめぇしずがどんな想いしてるか知らねぇだろ?

涼介

そりゃあな

あいつ、

大学にいる時もずっと浮かない顔で、、

それは多分俺のせいだとは思うけど…

涼介

…なんで?

俺、あいつに告ったんだ

涼介

…ふーん

それから‘‘あたしも’’って言われたけど

付き合わなかった

涼介

なんで?

気持ちを伝えたかっただけだから、

それに、

こんなクズな俺といたらあいつが可哀想で、

涼介

……

だから、お前なら

しずの顔見計らって慰めてくれんじゃねぇかなって思ってたけど

そんな事なかったみたいだな

確かに、最近

しずの笑顔を見ない事は薄々 勘づいてた

でもっ…

どうすればいいのかわかんなかった

だからっ…

死んでるお前がしずの為に出来る事つったら、

傍に居てやるって事しかねぇだろ…

樹の頬を伝う涙は

本当にしずの事が好きだったんだって

思わせてくれる、

美しいものだった

霊に恋しました.

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