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なぁなぁ晴斗!

晴斗

何だよ?

晴斗

もう夜中なんだけど

俺、すげーもの見つけちまったよ!

晴斗

すげーものって・・・

晴斗

何?でっかい蟻塚とか?

違えよ!ww

俺のこと何だと思ってんだお前・・・(´・ω・`)

晴斗

うーん、それか・・・

晴斗

でっかいカブトムシ?

夏休みの小学生か俺はww

何でみんなでっかい昆虫関連何だよw

晴斗

でっかいバッタの大群?

お前の中で、俺といったらでっかい昆虫なのか・・・?

晴斗

で、結局何だよ

まあまあ、そう急かすなよ

晴斗

全然急かしてねえんだけど・・・

俺が見つけたのはなぁ・・・

能面だよ

晴斗

は?

能面を見つけちまったんだよっ!

晴斗

晴斗

俺、もう寝るから

晴斗

おやすみ

バカ!寝るんじゃねえよ!

晴斗

ったく、何かと思えばそんな事かよ・・・

晴斗

てっきりタランチュラでもいるのかと思った

昆虫から離れたな

晴斗

それで、その能面がどうしたんだ

晴斗

しょーもねぇ話だったら即刻寝るぞ

まあまあ、そう焦んなって(´・ω`)ノ

晴斗

マジでぶっ飛ばすぞてめぇ

怖っΣ( ̄。 ̄ノ)ノ

晴斗は相変わらず高血圧だなあ・・・

晴斗

全然高血圧じゃねえよ

晴斗

むしろどちらかというと低血圧だよ

お前朝弱いもんな

って、そんなことはどうでもいいんだよ!

晴斗

お前が話題吹っかけてきたんだろ・・・

うるせー!黙って聞いとけ!

あのさ、お前

「呪いの能面」って知ってる?

晴斗

なんだそれ

晴斗

ホラー映画のタイトルとかか?

へっ、そう言うと思ったゼ

映画じゃねえよ

ちゃんと実在してる、都市伝説だよ

晴斗

ふーん・・・

興味なさそうだな

晴斗

当たり前だろ

晴斗

俺はオカルト好きじゃねえんだよ、お前と違って

怖いのか?

晴斗

あ?

冗談だよw

急にガチギレすんなよw

晴斗

で、その能面が何なんだ?

その能面は、いわゆる「おかめ」で

戦国時代初期に出来たらしくて

それを作った能面師は、完成させた後に自殺したらしい

晴斗

へえ

なんでも、作ってる途中からだんだん狂っていって

うわ言呟いたり、たまに発狂したりしてたんだと

晴斗

よく最後まで作れたな

でもその能面は、すごい完成度高くてさ

ある能で使われる事になったんだけど

その能をかぶった役者が、行方不明になったんだ

晴斗

ふーん

それで、その役者を探してるときに

一緒に無くなった能面がな

勝手に宙に浮いて、なんか呟いてたんだよ!

ぼそぼそ・・・ぼそぼそ・・・って

だから、あの死んだ能面師がさ

面に取り憑いて、今でもうわごとを呟いているんだ

・・・っていう話だよ!

晴斗

へー

面白いだろっ?

晴斗

別に

晴斗

よくある怪談だろ

晴斗

あんまり怖くない

何だとこのやろー!

晴斗

それで、今ではその面どうなってんだ?

おっ、やっぱ気になっちゃう?

晴斗

別にそうじゃないよ

「阿亀山」ってあるだろ?

晴斗

ああ、あの小さい山?

晴斗

あそこハイキングに行ったことあるぞ

おお!ちょうどいい

その山道にさ、立ち入り禁止のところあったよな?

晴斗

え?ああ

晴斗

そういやあったな

晴斗

あそこになんかあんのか?

そこにはな

あるボロいお社があるんだ

そこに、その能面が祀られてて

供養されてるんだよ

晴斗

そうだったんだ・・・

だから、「おかめ」が転じて「阿亀」になり

阿亀山って呼ばれるようになったんだ

晴斗

へーぇ・・・

晴斗

晴斗

結局、あの役者の人は見つからなかったのか?

ああ、ぱったりといなくなっちまった

だから、そのおかめがその人を取り込んで

冥界に連れて行ってしまったって言われてるよ

晴斗

そうなんだ・・・

どーだ?結構面白いだろ?

晴斗

まあ、ぼちぼち・・・

晴斗

結構身近だったんだな、知らなかった

やったー!冷酷な晴斗にウケたぞー!

晴斗

別にウケてない

晴斗

晴斗

あ、渉

ん?

晴斗

お前さっき、能面見たって言ってたけど

晴斗

あれ、立ち入り禁止のとこで祀られてるんだろ?

晴斗

ネットで画像でもあったのか?

ふっ・・・

ふっふっふ

晴斗

あ?

よく気づいたね、晴斗君!

晴斗

君付けすんな、鳥肌立つ

ひ、酷い・・・

晴斗

どういうことだよ

晴斗

まさか・・・

察しのいいガキは好きだよ❇️

晴斗

ガキじゃねーし

晴斗

いや、それより・・・

そうだよ

今俺は

阿亀山の、立ち入り禁止のところにいまーす

ビックリしたかー?

晴斗

晴斗

お前・・・

晴斗

何してんだよこんな真夜中に!

心配してくれんのか?

意外だな

晴斗

心配してねえ!叱ってんだ!

晴斗

お前ふざけんのも大概にしろよ!

晴斗

まさかとは思うが・・・

晴斗

もう面被ってんじゃないだろうな!?

被ってないよw

実は、まだ見てすらいないし

今お社に向かってる

晴斗

おい

晴斗

やめろ

大丈夫だよ、見るだけだからさ

俺もそこまでバカじゃない

晴斗

バカだよ!バカ野郎!

おっ

お社ついたよー

晴斗

やめろ!

晴斗

早く帰ってこいよ!

やっぱり俺の親友だな、お前は

いつもそういう態度だったらいいのに

お社開けるぞ!

晴斗

渉!

あった!

これが呪いの能面・・・!

晴斗

渉?

晴斗

どうした渉!?

晴斗

おい!

晴斗

返信よこせよ!!

晴斗

渉!

晴斗

大丈夫か!?

晴斗

渉?

たはたたたたたたたたたは

たたたたた輟たたたけけけけけたたたたた\たたたたたた、たたたたたたたたたた麽鑼たたたたたたたた~たたたたたたたたた攣たた璗たたたたたたたたたたたたたたはたたたたたたたたたた驢たたたたたた。たたたたたたたたたたたたけけけけけけけけけけけけ\けけけててなたてててててててててててててて?てててて蠕てててててててててててててて{}ててててててててててて癮ててててははととととととととととととと齶とととるるるるるる*るるすすすすすすすすするるるるる夐蠧るるるるすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすす亂すすすすす

晴斗

晴斗

おい

晴斗

渉・・・

晴斗

晴斗

今からそっち行くから

晴斗

待ってろよ

晴斗

もしお前が能面被ってたら

晴斗

その面ごとぶん殴って、粉々にしてやるからな

リビング

晴斗の母

晴斗!

晴斗の母

こんな夜中にどこ行くの!?

晴斗

すぐ帰ってくるから!

晴斗

行ってきます!

晴斗の母

晴斗!!

阿亀山

晴斗

はあっ、はあっ・・・!

晴斗

確か・・・この辺にあったはず・・・

晴斗

立ち入り禁止・・・の・・・

晴斗

晴斗

あった!

晴斗

渉!

晴斗

はあっ・・・!はあっ!

晴斗

どこだ・・・!

晴斗

どこだ、渉!

晴斗

さっさと出てこいっ!!

晴斗

渉っ!!!

???

???

・・・ぁ・・・

晴斗

・・・あ!

晴斗

今、こっから声が・・・

晴斗

渉!

???

がさがさっ

晴斗

晴斗

えっ・・・

晴斗

晴斗

能面が

晴斗

宙に

晴斗

浮いてる・・・?

能面

・・あぁうぉ・・・・・ぁお゙ぃああぅあ゙ぉ・・・

晴斗

晴斗

晴斗

晴斗

うわああぁああぁあぁぁあぁ!!!

晴斗

ばっ・・・!!

晴斗

化け物っ!!!

能面

うあぅあ・・・!ぁあぅおあぃお・・・・・!

晴斗

わ、た・・・る!

晴斗

渉を返せ!!

能面

うゔぃいぁっ、ううぉあ゙ゔぁあぇあぃい゙ぃ・・・!!

晴斗

!!

晴斗

な、何だ・・・!?

晴斗

何だ・・・お前!?

能面

あがぁ・・・!あぁぅあがっが・・・・・・!!

晴斗

い・・・!!

晴斗

うぁあ・・・!

晴斗

ぁああぁああっぁあぁぁあぁ!!!

俺は、その場から逃げ出した

その後俺は、交番に向かい、渉の捜査を依頼したが

渉の姿は無く

一回り大きくなった能面だけが、発見されたそうだ

・・・正直、悪いのはあいつだ

立ち入り禁止のとこなんか入って・・・

晴斗

晴斗

そういえば

晴斗

あの宙に浮いてた能面

晴斗

ちょうど、人の顔くらいの高さにあったな・・・

能面が言っていた、あの悲鳴ともつかない悲痛な声

あれが一瞬だけ・・・ほんの少しだけ

渉の声に聞こえた

晴斗、来てくれたのか

違う、俺は渉だ

俺の身体が、完全に取り込まれてなくなる前に

頼む、助けてくれ

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