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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

静かに視線が引き詰め合う

胡蝶

冨岡さん…鬼とは仲良く出来ないって…

胡蝶

自分で言っていましたのに…

胡蝶

何故…鬼を庇うんです?

確かに…それは言っていた

しかも…何故…彼らは鬼を庇う

…俺らの役目は…鬼を切る事だぞ……

……

俺も…あの争いに入りたいが…

伊之助

彼を手放す訳にはいかない

仕方あるまい……このまま行くか…

あの……

胡蝶

…!

義勇

…!

???

…!

自然がこっちに向いた

???

伊之助……!

彼は急に…コイツの名を読んだ

知り合いなのか…?

…知り合いなのか……

俺は視線を気にせずに…彼の方へ近づいた

???

…!

そして…彼の目の前にしゃがみ込み…

名を聞いた

君……名前は………?

???

ぉ俺は……

炭治郎

か、竈門…炭治郎…です、!

そうか…

自分は…如月 藍

……

その鬼は……?

何故…庇っている

炭治郎

っ…!

彼は眉を寄せ…言った

炭治郎

こ、この鬼は…

炭治郎

“妹”なんです……!

…妹…か…

…可哀想に……無惨にやられて…

鬼にされたんだな…

その怒りと…悲しみを堪えて戦ってきたんだと思ったら…

胸がぎゅっと苦しくなった

…そう…なのか…

いつの間にか…俺の片手は…

少年の頭の上に乗っていた

炭治郎

…!

胡蝶

この光景を見ていた胡蝶さんが…ゆっくりと表情を柔らかくし…

話し出した

胡蝶

藍さん…

俺はむくりと立ち上がり…

目線を胡蝶さんに向けた

なん…ですか…?

胡蝶

貴方も…鬼の味方をするのですか?

自分は…

少し…考え込み…

少年の方を見た

炭治郎

……

…嗚呼……こんなに可哀想な、

少年(弱者)を放って置けない…

彼からは…あの鬼に対して…物凄く…

大切にしている事がわかった…

それを見せてるなんて…

俺には……

出来ない……

義勇

…!

胡蝶

もう一度…、言って貰えますか?

胡蝶さんは…表情を少し…怒りっぽくして言った

自分は…

炭治郎

……

鬼の味方をする…

義勇

如月…

胡蝶

はぁ、そうですか

と、呆れた様に言い…

そして…刀を構え…ゆっくりと言った

胡蝶

それなら……優しい毒で…

胡蝶

その鬼を…殺してあげます…

…言葉が通じない…

義勇

如月

冨岡さんは冷たい声で言った

…まるで、怒りを堪えているかの様な…

義勇

彼らを連れて…逃げれるか?

自分自身が彼らを背負う事は出来ません…が…

少年が動けるなら…

炭治郎

…!

炭治郎

はい、!動けます…!

胡蝶

やれやれ…冨岡さん…それ…

胡蝶

対立違反なのでは?

義勇

冨岡さんは胡蝶さんの言葉を無視し…

胡蝶さんを睨みつけていた

とても空気が重い…

だけど…今はそんな事を考えている暇はない

行くぞ…

炭治郎

はい…!

そう言って俺らは走り出した

行くぞ…

炭治郎

はい…!

…藍さんからとても…優しい匂いがする

この人は…俺を信じてくれた

…俺が鬼を連れても大丈夫…だと…

だけど…

走る速度が速い…!

俺じゃ…とても追いつけない…!

嗚呼、どんどん離れて行く…

しかも…体中が痛い…苦しい…

今此処で…痛い…と、

叫びたいくらいだ…

そんな事を考えていると…

藍さんは急に止まり…

炭治郎

わ…!

どん…

と、ぶつかってしまった…

炭治郎

あわわ、す、すみません、!

と、頭を下ろした

すると…

頭を上げろ

と、言われた…

とても低い声だった…

俺…怒らせてしまったのかな……

藍さんの言葉に従って…頭を上げた

伊之助…?って奴をおぶれるか?

炭治郎

え、!

俺が…そいつをお姫様抱っこするから…

と、指さされたのは…

禰󠄀豆子だった

炭治郎

え、あ、わかりました、!

この人…凄すぎる…

そして…色々やって…

俺が伊之助をおぶり…

藍さんは俺と…禰󠄀豆子を持った

揺れるけど…我慢…してね…

と小さく呟き再び走り出した

炭治郎

っ…

うう…早すぎる…

風が顔に当たって冷たいぃ…

だけど…おぶってもらているだけ…

ありがたい事だ…

こんぐらい我慢しなくちゃ…

炭治郎

あの、ありがとう…ございます…

別に…気にするな…

なんてお優しい方だぁ…泣

数分後

藍さんの背中に乗ってから数分が経ったかな…

藍さん…息が乱れていない…?!

普通…3人背負って…全力ダッシュしたら…

疲れると思うのに…

尊敬出来るなぁ…

…!

しっかり…握ってろよ……!

炭治郎

ぇ、ぁ、はい!

俺は…伊之助を支えながら…藍さんにしがみ付いた

伊之助

炭治郎

ギュ ッ…

強く瞼を閉じ…藍さんにしがみ付いた付くことだけを考えた

すると背後から…

ブ ン ッ……!

と、刀を振り下ろす音が…

真隣に聞こえた

???

バレたか……

炭治郎

え、?バレたって…

ド ッ …

炭治郎

わ、!

藍さんは…地面を勢い良く…踏み…

再び走り出した

???

炭治郎

…!

疲れて来たのかわからないが…

さっきより…少しペースが遅くなっている…

そりゃ当たり前だ…

後ろから…何が追ってきているんだ…

鬼の匂いはしないけれど…

俺は何に追いかけられているか気になり…

恐る恐る振り返ると…

炭治郎

…!

後ろから追って来ているのは…

禰󠄀豆子を狙っている…鬼狩りだった…

炭治郎

やばい…

安心しろ……大丈夫…だから……

俺を……信じて……

と、弱々しい声で…そう語った

炭治郎

っ…

そして…すぐそこまで迫っていて…

追いつかれると思った時だった

宝次郎

カ ァ カ ァ …

…!

宝次郎…?!

宝次郎…?

そうか、この鎹鴉は、

藍さんの鎹鴉か、

宝次郎

竈門 炭治郎!

俺の…名前…?!

宝次郎

市松模様ノ羽織…

宝次郎

額ニ傷、アリ!

な、なんでそこまで把握しているんだ…?

宝次郎

竹ノ噛ンダ鬼ノ少女!

宝次郎

禰󠄀豆子!

禰󠄀豆子の情報まで、!

宝次郎

校則シ、本部マデ…

宝次郎

連レテ帰レ!

え、?

炭治郎

本部……?

炭治郎

校則…

???

……

すると…いきなり…藍さんは走るのをやめ…

ぴたりと止まった

炭治郎

…?

炭治郎

どうしたんですk…

と、言いかけた時…

ド ン …

炭治郎

あ“…

俺は…気絶した

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