静かに視線が引き詰め合う
胡蝶
胡蝶
胡蝶
…
確かに…それは言っていた
しかも…何故…彼らは鬼を庇う
…俺らの役目は…鬼を切る事だぞ……
……
俺も…あの争いに入りたいが…
伊之助
彼を手放す訳にはいかない
仕方あるまい……このまま行くか…
藍
胡蝶
義勇
???
自然がこっちに向いた
藍
???
彼は急に…コイツの名を読んだ
知り合いなのか…?
藍
俺は視線を気にせずに…彼の方へ近づいた
???
そして…彼の目の前にしゃがみ込み…
名を聞いた
藍
???
炭治郎
藍
藍
……
藍
藍
炭治郎
彼は眉を寄せ…言った
炭治郎
炭治郎
…妹…か…
…可哀想に……無惨にやられて…
鬼にされたんだな…
その怒りと…悲しみを堪えて戦ってきたんだと思ったら…
胸がぎゅっと苦しくなった
藍
いつの間にか…俺の片手は…
少年の頭の上に乗っていた
炭治郎
藍
胡蝶
この光景を見ていた胡蝶さんが…ゆっくりと表情を柔らかくし…
話し出した
胡蝶
藍
俺はむくりと立ち上がり…
目線を胡蝶さんに向けた
藍
胡蝶
藍
藍
少し…考え込み…
少年の方を見た
炭治郎
…嗚呼……こんなに可哀想な、
少年(弱者)を放って置けない…
彼からは…あの鬼に対して…物凄く…
大切にしている事がわかった…
それを見せてるなんて…
俺には……
藍
義勇
胡蝶
胡蝶さんは…表情を少し…怒りっぽくして言った
藍
炭治郎
藍
義勇
胡蝶
と、呆れた様に言い…
そして…刀を構え…ゆっくりと言った
胡蝶
胡蝶
…言葉が通じない…
…
義勇
冨岡さんは冷たい声で言った
…まるで、怒りを堪えているかの様な…
義勇
藍
藍
藍
炭治郎
炭治郎
胡蝶
胡蝶
義勇
冨岡さんは胡蝶さんの言葉を無視し…
胡蝶さんを睨みつけていた
とても空気が重い…
だけど…今はそんな事を考えている暇はない
藍
炭治郎
そう言って俺らは走り出した
藍
炭治郎
…藍さんからとても…優しい匂いがする
この人は…俺を信じてくれた
…俺が鬼を連れても大丈夫…だと…
だけど…
藍
走る速度が速い…!
俺じゃ…とても追いつけない…!
嗚呼、どんどん離れて行く…
しかも…体中が痛い…苦しい…
今此処で…痛い…と、
叫びたいくらいだ…
そんな事を考えていると…
藍
藍さんは急に止まり…
炭治郎
どん…
と、ぶつかってしまった…
炭治郎
と、頭を下ろした
すると…
藍
と、言われた…
とても低い声だった…
俺…怒らせてしまったのかな……
藍さんの言葉に従って…頭を上げた
藍
炭治郎
藍
と、指さされたのは…
禰󠄀豆子だった
炭治郎
この人…凄すぎる…
そして…色々やって…
俺が伊之助をおぶり…
藍さんは俺と…禰󠄀豆子を持った
藍
と小さく呟き再び走り出した
炭治郎
うう…早すぎる…
風が顔に当たって冷たいぃ…
だけど…おぶってもらているだけ…
ありがたい事だ…
こんぐらい我慢しなくちゃ…
炭治郎
藍
なんてお優しい方だぁ…泣
数分後
…
藍さんの背中に乗ってから数分が経ったかな…
藍
藍さん…息が乱れていない…?!
普通…3人背負って…全力ダッシュしたら…
疲れると思うのに…
尊敬出来るなぁ…
藍
藍
炭治郎
俺は…伊之助を支えながら…藍さんにしがみ付いた
伊之助
炭治郎
強く瞼を閉じ…藍さんにしがみ付いた付くことだけを考えた
すると背後から…
ブ ン ッ……!
と、刀を振り下ろす音が…
真隣に聞こえた
???
藍
藍
炭治郎
ド ッ …
炭治郎
藍さんは…地面を勢い良く…踏み…
再び走り出した
???
炭治郎
疲れて来たのかわからないが…
さっきより…少しペースが遅くなっている…
そりゃ当たり前だ…
後ろから…何が追ってきているんだ…
鬼の匂いはしないけれど…
俺は何に追いかけられているか気になり…
恐る恐る振り返ると…
炭治郎
後ろから追って来ているのは…
禰󠄀豆子を狙っている…鬼狩りだった…
炭治郎
藍
藍
藍
と、弱々しい声で…そう語った
炭治郎
そして…すぐそこまで迫っていて…
追いつかれると思った時だった
宝次郎
藍
藍
宝次郎…?
そうか、この鎹鴉は、
藍さんの鎹鴉か、
宝次郎
俺の…名前…?!
宝次郎
宝次郎
な、なんでそこまで把握しているんだ…?
宝次郎
宝次郎
禰󠄀豆子の情報まで、!
宝次郎
宝次郎
え、?
炭治郎
炭治郎
藍
???
すると…いきなり…藍さんは走るのをやめ…
ぴたりと止まった
炭治郎
炭治郎
と、言いかけた時…
ド ン …
炭治郎
俺は…気絶した