日野あかり
っ……
楡井秋彦
日野さん、
桐生三輝
結構荒れてるねえ……
柘浦大河
大丈夫か〜?
蘇枋隼飛
……俺がインターホン押すよ
日野あかり
!!
楡井秋彦
!!
ピンポーン
桜春雄
またおめぇらか
桜春雄
つーか人多くなってんなぁ…数呼べばいいとかそういう問題じゃねえんだよ!!
日野あかり
もう1度お話させてください私達はまだ_!
蘇枋隼飛
桜遥くんを殺したのは俺です
桜春雄
!?
蘇枋隼飛
謝罪と償いのために参りました
日野あかり
……
桜優花
いいわよ
日野あかり
!?
奥から遥の母親らしき人が現れる
白い髪の毛に黄色い瞳
それは完全に遥の゛左側゛だった
桜優花
中に入って
楡井秋彦
……ホコリ臭いっす…ボソッ
日野あかり
楡井くんそんなこと言わない
楡井秋彦
ハウスダストなんすよ俺、!
桐生三輝
わかる
案内されたリビングにはお酒やタバコ、灰皿や食後の弁当の箱などとにかく汚い
※20歳未満はお酒やタバコは禁止です
日野あかり
………申し遅れました。まこち町にある、風鈴高等学校1年の日野あかりと申します
楡井秋彦
同じく楡井秋彦です、!
桐生三輝
桐生三輝です
柘浦大河
柘浦大河っす
蘇枋隼飛
蘇枋隼飛です
日野あかり
私は遥くんとお付き合いをさせていただいていました
日野あかり
これ差し入れです
桜春雄
!?
桜優花
!?
本当はこの人たちに差し入れなんか渡したくないけど
蘇枋隼飛
まず最初に大切な息子さんを亡くならせてしまったこと本当に申し訳ございません
蘇枋隼飛
僕は亡くならせてしまった上にしばらくの間黙っていました。
蘇枋隼飛
今は少年院というところに通い、更生するために訓練をしています
蘇枋隼飛
もちろん償い金も後々振り込ませていただきます_
桜春雄
いらねえ
蘇枋隼飛
!?
桜春雄
別にあいつがいようといなかろうと生活は変わんねえし、ほぼ息子じゃねえ
桜優花
………そうね
日野あかり
っ……!!
桜春雄
あいつは大切な親を自ら捨てて歩いたんだ
桜春雄
そんな態度されたら俺らだって野放しにしたっていいだろ
桜春雄
そもそも風鈴が関わっていい問題じゃねえ、この町あらしが
日野あかり
それは違います
桜春雄
あ゛?
日野あかり
風鈴はつい2年前、町を守るという校風に変わったんです。つまりあなたが知っているのは旧式の風鈴。
日野あかり
今は変わってきています
日野あかり
それに遥とお付き合いをさせていただいていたし、全員クラスメートだったんです。
日野あかり
関わる関わらないの問題じゃなくて゛関係がある゛んです
蘇枋隼飛
だから今日訪問させていただきました
桜春雄
へっ、あいつと付き合うなんて見る目ねえなw
楡井秋彦
はっ?
桜優花
………
桜春雄
あいつと絡むやつは全員不幸になる!!
桜春雄
実に俺らもそうだ、勝手に捨てられたのは俺らの方だ!!
桜春雄
昔からあいつは髪の毛や性格で周りから嫌われて、1人じゃ何もできねえやつになったんだからよ!!
桜優花
それはっ
日野あかり
それは違います!!
桜優花
………!
桜春雄
ああ?
日野あかり
遥は……遥は周りを傷つけないために周りから離れたんです
日野あかり
確かに遥はあなたたちを捨てたのかもしれない、でも私は遥に助けられたことがあるから!!
日野あかり
オムライスが好きでちょっとからかうだけで顔赤くして、それでも私にすごい優しくしてくれて…
日野あかり
そんな遥の一面を知らないあなたたちが遥を語るな!!
桜優花
うるさいんだよ!!
日野あかり
っ
今まで黙っていた母親が急に叫ぶ
桜優花
遥、遥って本当にうるっさいわね!!
桜優花
死んだからなんだっていうのよ!?
桜優花
どうせあなたたちみたいな人は「死んでも心の中にある」とかほざいてるくせに!!
日野あかり
………!
桜優花
もう゛はるちゃん゛の名前は出さないで!!
……はるちゃん
桜春雄
お前もその呼び方やめろ
遥のお父さんはもうこの空気感がイヤだったのかそくさと出ていく
桜優花
…あなたたちも帰って
蘇枋隼飛
結局俺は何も力になれなかった、ごめん
楡井秋彦
蘇枋さん、
日野あかり
…
蘇枋隼飛
あの人たちはお金いらないって言っていたけど俺は必ず振り込むよ
蘇枋隼飛
もう働ける年齢ではあるからね
蘇枋隼飛
まあこんな俺を雇ってくれる人なんていないか笑
そう言い残して蘇枋くんは少年院の係員に連れて行かれた
日野あかり
あの人(蘇枋)には言わなかったけど
日野あかり
わかったことがある
桐生三輝
え…!?
日野あかり
遥のお母さんだけは遥のことを嫌ってない
楡井秋彦
…!!!