息が詰まるような不快感に、 そっと目を開ける。
視界に飛び込んできたのは 暗く黒い、少し不安を覚える空間。
ここは何処。何でここに。 湧き出てくる疑問を解決するために、少しでも情報を得られる様闇に目を凝らし、辺りを観察する。
すると、何処からか声が聞こえてきた 誰かに語りかけるような口調の、
まだあどけない、 少女とも少年とも取れる声。
「僕はね、演劇が好きなんだぁ。 んふふ、だって面白いでしょ?」
「そうそう…だから、君には……正確には君たち、か。 君たちには、登場人物になって貰いたいの!僕が作り上げた拙いガラクタもどきをホンモノが演じる」
「あはは!ぜーったいに面白いよ! なんて最高に楽しくて綺麗な舞台なんだろう!!!」
ダレカの声は空間に反響し、 自分の耳に届く。
口調的なものから考えると、 この声の持ち主は少女だろうか。 言葉尻に丸みが見られる。 語尾の上がるこの話し方は、女性に多いらしいし。
でも、誰なのだろう。
こんな声を持つ人間の記憶はない。 何を言っているかも理解できない。
────否、理解したくない。 理解してしまったら、自分の中の何かが壊れてしまうと直感的に思うから。
ぐるぐると思考を巡らせていると、 また別の声が聞こえた。
今度は少年、だろうか。 音は近くで聞こえているはずなのに、姿を捉えることはできない。
⬛︎⬛︎⬛︎
恐る恐る問い掛ければ 逆に質問を返されてしまった。
どう返答しようか決めあぐねていると
もう一度、同じ質問を繰り返される。
とりあえずは苗字だけでも答えるか。そう思って口を開くと、 己の意思とは別に言葉を紡ぎ出した。
⬛︎⬛︎⬛︎
⬛︎⬛︎⬛︎
⬛︎⬛︎⬛︎
自分の口から発せられる言葉はカタコトで、喉がつっかえる感じがする。 息が止まっている感覚なのに、 するりと声が出ていく。
違う!意味のわからない君と一緒にしないで!と否定したいのに、 さっきまで散々言葉を紡いでいた口はノリでくっつけられたかのように動かず、言葉が出ない。
そう少年が言葉を発すると、
─────パリンッ!
黒い空間に白いヒビが入って割れた。
隙間から漏れ出る光の眩しさに目を瞑れば、閉じた瞼を貫通して光が目を刺激する。
一気に明るくなったかと思うと、 瞼の奥の目が痛んだ。
そりゃそうだ。あの暗い空間からいきなり明るい空間にいったのだから。
やっと明るさに目が慣れてきて、ゆっくりと見渡す。すると見慣れた、自分の寝室の風景が目に入った。 起き上がると体が重くて、ガンガンと頭が痛む。
⬛︎⬛︎⬛︎
⬛︎⬛︎⬛︎
驚いてうしろを振り返る。 そこにはにっと年相応(だと思われる)の笑みを浮かべた少年が立っていた。 暗くて少し長め(ウルフカット)の茶髪、眼帯、赤い瞳に刻まれた十字架とばつ印。 あの少年だ、そう直感的に思った。
??
??
⬛︎⬛︎⬛︎
寝起きの頭の回転率は非常に悪く、 少年の言葉を咀嚼できていない。
己の家の、寝室の中に見知らぬ人物がいる恐怖と、少年の年無愛想に感じる暗い何とも言えぬ威圧感が 脳の回転率をさらに下げてくる。
??
先程までのにこにことした 可愛らしい笑みを引っ込め、 悲しげな表情を浮かべた少年が パチンッと指を鳴らす。
そして、
少年がいつの間にやら手にしていた 彼の身長よりも大きな鎌で
首 を 切 ら れ た
??
少年は赤い血で染まった白いシーツを見て、「綺麗だ」と呟く。
シーツの上の死体なんて気にせずに
彼の周りを淡い光が包み、次第に一つの球となった。 青みがかった、炎の様な形の球。
少年はその球を口の中に放り込み、 色素の薄い唇の間からペロリと赤い舌を覗かせる。
??
??
まるで天使の如くふんわりと優しく慈悲の籠った笑みを浮かべる。
目の前の"キャスト"が倒れたあとに出した、堕天使や悪魔の持つような漆黒の翼をゆるゆるとはためかせる。 血の色に近い赤い瞳を、猛禽類の様に爛々と光らせた。
??
最高の「─────」を
キャスト1・忌呪 尊 様 榊 真陽 様 姫月 琴葉 様 星宮 愛華 様 零月 翠 様
キャスト2・Zéro ミデン 夜月 怜
Special thanks ⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎ 様 ⬛︎⬛︎ 様
ブーーー─────
現実との電源はお切りの上ご覧になってください。 劇場内での飲食は、一切禁止となっております。もし喉が渇いた、お腹が空いた等あれば、静かにこの部屋から出て外で飲食を行なってください。 また、体調不良を起こした方がいらしたらお近くのスタッフへお声がけください。
最後に、 一緒に謎を解きましょう
─────それでは。
螟懈怦髮カ
諤懷、
コメント
7件
楽しみです!!! 祈祝は命とは違ってもうめちゃくちゃにして頂いて構いませんので!!((
体調悪いです!((((早 楽しみにしています、観客席で。
はえ…謎解きは専門外ですよ…(((殴 表現の仕方が上手いんですよ…語彙力ありありの人ですね…( ˙꒳˙ ) 続き待ってますっ