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康二
自室のベッドの上、冷たいタオルを額に当てられた康二が、かすれた声で目を覚ました。 視界に映ったのは、愛しい恋人の姿ではなく、心配そうに自分を見下ろすメンバーたちの顔だった。
辰哉
深澤がストローを挿したペットボトルを口元に近づける。 康二は申し訳なさそうにそれを少しだけ啜ると、すぐに掛け布団に顔を半分うずめた。
康二
ラウール
ラウールが康二の手をぎゅっと握りしめた。その大きな手が、小さく震えている。
ラウール
康二
翔太
静かに、だけど強い口調で遮ったのは渡辺だった。 渡辺はベッドの端に腰掛け、真っ直ぐに康二を見つめる。
翔太
渡辺の言葉は、康二が心の奥底に隠していた一番柔らかい部分を、容赦なく、だけど温かく突き刺した。
康二
康二の瞳から、堪えていた涙がぽろぽろと溢れ出し、枕を濡らしていく。
康二
大介
佐久間が康二の肩を優しく叩く。
大介
康二
康二はついに、声を上げて泣き出した。 子供のように、顔をぐしゃぐしゃにして、胸の内を叫ぶ。
康二
涙混じりの、悲痛な叫びだった。 5年間、深く愛し合ってきたからこそ、公式には「存在しないもの」として扱われる現実が、康二の心を限界まで削り削いでいた。 ラウールは康二の手を握ったまま一緒に涙を流し、佐久間はそっと背中をさすり続ける。 深澤は静かに立ち上がり、リビングへと向かった。その手には、自身のスマホが握られている。
コメント
1件
第9話、読み終えました。康二くんの「隠れなあかんの…」って叫びに胸が締め付けられましたね……5年もの間、愛しているのに公にできないもどかしさが、こんなにも静かに、そして深く傷ついていたんだなって。渡辺さんの「お前自身はどこで息抜いてんだよ」の一言が、すごく染みました。最後、深澤さんがスマホを握ってリビングへ向かったところ、すごく気になります。また続き、読ませてください。
💙青椒肉絲🧡
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