その言葉は九十九にとってある程度予期できたものだった。
九十九
お前って本当に性格悪いな。

すっかりと言葉を失ってしまった一同に投げかけるかのごとく、ぽつりと漏らす九十九。
RYUSEI
えぇ、よく言われます。

茜
あ、あのさ。

茜
私は橘君が殺されたと思われる時間帯は、あんたと一緒にいたよね?

茜
ってことは、私とあんたは犯人じゃないってことだよね?

不安げに九十九のほうへと視線を向けてきたのは茜だった。
凛
え、なんで一緒にいたの?

凛
やらしー。

九十九
お前はそっち方面の考えしかないのかよ。

九十九
今、その女が言った通り、俺は橘が殺されたと思われる時間帯、そこの女と一緒にいたんだ。

眠夢
え、でも……その時間って楽屋にみんな閉じ込められていたんじゃ。

数藤
やるほど、あくまでも楽屋の中にいればいいって話なのか。

数藤
ならば、私達の中の誰かが彼を殺害した可能性はあるな。

長谷川
ど、どういうことだよ?

九十九
これはもう一度触れた気がするけどよ、要するに誰かが橘の楽屋に潜んでいたかもしれないってことだよ。

九十九
で、橘を殺して、どさくさに紛れて楽屋から何食わぬ顔をして出たんだ。

柚木
でも、あの時はみんな廊下に出ていたから、バレずに楽屋から出ることはできないと思います。

九十九
……だから俺はRYUSEIの性格が悪いって言ったんだ。

九十九
とりあえず、早とちりはするんじゃねぇ。

この場にRYUSEIを巻き込み、もう少し情報を引き出したかったところなのではあるが、それは難しいらしい。
RYUSEI
あの、そろそろ第二問を出題させていただいてよろしいですか?

九十九
うるせぇな、これだけ言わせろよ。

九十九
RYUSEIはあくまでも【この建物の中】に犯人がいると言っただけだ。

九十九
俺達の中にいるとは言っていない。

眠夢
あ、言われてみれば。

九十九
もちろん、俺達の中に犯人がいる可能性もゼロじゃない。

九十九
でも、俺達以外の誰かが犯人って可能性は充分にあり得る。

九十九
なぜなら、俺達はまだこの建物の全貌を知らない。

九十九
それぞれの楽屋はさておき、まだ調べることができていない部屋があったはずだ。

長谷川
よし、それじゃ今日はその扉を調べに行くか。

数藤
まぁ、無事に第二問目を切り抜けられたら……の話だがね。

数藤
言っておくが、問題となる事件の犯人以外は一連托生だ。

数藤
解答を誤って仕舞えば、誰が降板になるかも分からない。

数藤
間違っても、私の足は引っ張らないでくれたまえよ。

九十九
……やれやれ、だったらもっと協力的な態度を取ってくれたまえよ。

RYUSEI
ーーそろそろ、よろしいですか?

RYUSEI
この番組……基本的に編集などを入れませんので、あんまりダラダラと前置きが長引くと、視聴者の方が退屈してしまいますので。

それはあらかじめ分かっていながらも、残酷な現実を突きつけてくる。
長谷川
とにかく、これを乗り切るしかないか……。

茜
ちょっと癪だけど、頼りにしてるからね。

九十九
ふん、うるせぇよ、ブス。

茜
ブスは余計だ!

茜
いちいち傷付けんな!

RYUSEI
さぁ、行きましょう!

RYUSEI
第二問!
