セールスマン

私は、最近一人暮らしをはじめた

目立たない、小さなアパートでだ

でも、結構綺麗だし、一人暮らしにはちょうど良い部屋の広さだから、私の一人暮らしはとても充実している

そういえば最近、殺人事件が多発しているらしい

殺害された人達は、皆玄関で倒れて死体が発見されているらしい

それも、身体中の皮膚が剥がれた状態で

怖い話だ！ 一体どうしてこんなことが…

ある日の午後

ピーンポーン♪ ピーンポーン♪

ガチャッ

私は男から名刺を受け取った

名刺を見る限り、どうやらこの男は｢セールスマン｣のようだ

男はそう言うと、箱から4つのバッグを取り出し、私の前に並べた

私は、セールスマンを相手にしてる暇もないので、テキトーに流そうと思った

けれど、並べられたバッグを見て、私は気に入ったものがあったのでそれを手にした

私は男にお金を払い、バッグを受け取った

そう言って男は帰った

私はすっかりそのバッグが気に入った

そんなある日…

夜8時頃バイトから帰り、お酒を飲みながらテレビをつけると…

テレビには犯人の顔が表示された

その瞬間 私は頭が真っ白になった

その犯人は私の家にきた、あの男だった

私は怖くなり、バッグは勿論捨てて実家へと帰った

もしもあの時、断っていたら、私は今頃この世には存在していなかっただろう

そう考えるとあのバッグは買ってしまったが、命拾いしただけマシだろうと思った

セールスマン

END