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七夕に願いを……

七夕に願いを……

「七夕に願いを……」のメインビジュアル

1

七夕に願いを……

♥

65

2019年06月21日

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私の家は皆とは違うと思う……

美波

紗羅!今日遊ばない??

紗羅

うーん…ごめん

紗羅

お母さんとお父さん今日お休みで家に居るんだ…

美波

そうなんだ…。

美波

大丈夫なの?

紗羅

大丈夫……

紗羅

心配してくれてありがとう!

美波

ううん……!

美波

なんかあったら連絡してね?

美波

じゃあ、また明日ね!バイバイ!

紗羅

うん!バイバイ!

紗羅

(帰りたくないな……)

ガチャ🚪

紗羅

ただいま……

お母さん

帰ってるのおせーよ

お父さん

なにやってたんだ!

家に入るとリビングで

タバコを加えたお母さんとお父さんがいた。

紗羅

み、美波ちゃんと少しお話してて……

お母さん

あ?お話しててじゃねーだろ?

お母さん

学校が終わったらさっさと帰ってこいって言ったよな?

紗羅

は、はい……

お父さん

小学校5年生になっても言われたこと守れねーのか?

お父さん

こっちにこい

紗羅

は、はい……

バチンッ

紗羅

い、痛いよ……ぐすっぐすん…

お母さん

ないてんじょねーよ

お母さん

お前が悪いんだろうが

お母さん

言ったことも守れねーガキが!

ボコッバチンッ

紗羅

ご、ごめんなさい……

紗羅

ごめんなさい……

お父さん

なにがごめんなさいだ!

お父さん

このバカが!

紗羅

ごめんなさい……ごめんなさい……

うちのお母さんとお父さんは

毎日のように私を殴る……

お母さん

はぁー家にいるとイライラしてしょうがないわ!

お父さん

こいつの顔見てるだけで腹立つからな

お父さん

パチンコでも行くか

お母さん

そうね!行きましょ

そう言って2人は出ていった。

紗羅

ぐすんっ……

紗羅

美波にメッセ送ろ……ぐすんっ

紗羅

美波…

美波

美波

どうした?!

紗羅

帰ったら、お父さんとお母さんに……

紗羅

早く帰ってこいっていっただろってまた殴られた……

美波

私と話してたからだ……ごめんね。

紗羅

ううん……美波のせいじゃないよ……

美波

ねぇ、明日七夕じゃん?

紗羅

七夕だね……

紗羅

それがどうしたの??

美波

実はさ、闇の七夕っていうのがあるんだ……

紗羅

闇の……七夕??

紗羅

なに?それ?

美波

ほら、七夕って1年に1度おりひめとひこぼしが会える日でしょ?

紗羅

うん……

美波

会えてない期間2人はストレスが溜まってるんだって。

美波

それでね、黒い短冊に

美波

消えて欲しい人の名前と生年月日を書いて笹につるすとね、

美波

名前を書かれた人は死んじゃうんだって

紗羅

そんなことホントにあるの?

美波

んー、本当かどうか

美波

それはわたしにもわからないけどさ?

美波

最近学校で噂になってるよ!

美波

もし、紗羅がお父さんとお母さん憎くて消えて欲しいって思うならやってみたら??

紗羅

やってみようかな……

紗羅

ちょうど、昨日田舎のばあばから

紗羅

笹が届いたから……

紗羅

あ、でも黒い短冊なんてなくない??

美波

黒の短冊は画用紙で作るんだって聞いたよ!

紗羅

黒の画用紙なら前に

紗羅

色の画用紙買ったときのがあるはず!

紗羅

やってみる!

美波

うん!やってみて!

紗羅は画用紙を短冊サイズに切り

つるすための穴を開けた。

紗羅

これで……

紗羅

あ、でも黒だと黒のペンじゃ見えないか……

ピコンッ

美波

ごめん、言い忘れてた!

美波

黒の短冊に名前とか書く時には

美波

黒のペンでいいらしいからね!

紗羅

そーなんだ!

紗羅

ありがとう!

紗羅

それじゃ、黒のペンで……

紗羅

お母さんが鈴木麗子…

紗羅

生年月日が19○○年12月2日……

紗羅

お父さんが鈴木健

紗羅

生年月日が19○○年3月5日と……

紗羅

これで短冊に吊るせばいいのね!

美波

つるせたー?

紗羅

つるしたよ!

美波

明日になればホントがわかるね!

紗羅

うん!

ガチャ🚪

紗羅

あ、お母さんとお父さんが帰ってきたからまた連絡するね……

美波

わかった!なにかあったらまた連絡してね!

お母さん

お前まだおきてんの?

お父さん

めざわりなんだよ!

お父さん

なんだ?笹に何も書いてない短冊なんて飾ってバカかてめーわ

お父さん

さっさと部屋行ってねろ!

紗羅

は、はい……

紗羅

お、おやすみなさい…

お母さん

うるせー早く行け!

バチンッ

紗羅

ご、ごめんなさい……ぐすっ

部屋に戻り泣き疲れたのか

いつの間にか眠ってしまっていた。

紗羅

今日は七夕だ……

起きて恐る恐るリビングにいくと

お父さんとお母さんの姿がなかった。

紗羅

どこいったんだろ……

ピコンッ

美波

おはよ!

美波

今日はどう?大丈夫?

紗羅

起きたら二人ともいなかったから大丈夫!

美波

そっか!よかった!

紗羅

え……お母さんとお父さん?

美波

ニュースみた?!

美波

これ紗羅のお父さんとお母さんでしょ?

紗羅

うん……

美波

闇の七夕だよねきっと…

紗羅

そうかもね……

紗羅

ははははっ

紗羅

これで私、もうビビって生活しなくて済むんだ!

美波

よかったね!おめでとう!

紗羅

ありがとう!

この後、私は児○相○所に保護された。

数年後

美波

紗羅!!!

紗羅

あ!美波!!

あの後、施設で育ち

18歳になった私は施設を出た。

久しぶりに美波の家を訪ねた。

美波

久しぶり!

美波

戻ってくるのまってたよ!

紗羅

ありがとう!

美波

ご飯でも食べに行こーか!

紗羅

私、施設からでたばっかでお金ないよ笑

美波

奢るって!私ね、バイトしてるからさっ!

紗羅

本当?!やった!

美波

そういえば、今日は七夕だね。

美波

七夕は、紗羅の両親が亡くなった日だね。

紗羅

そうだね……。

紗羅

ほら、暗い話やめよ!

美波

そうだね!

美波

今日うち泊まっていきなよ!

紗羅

いいの?!やった!

私はご飯を食べに行き、

美波の家に泊めさせてもらうことになった。

美波

なんか懐かしいね〜

紗羅

ほんとね!懐かしい感じする〜!

私達は昔話をしたりして

盛り上がっていた。

その時……

お母さん

おまえもこっちへこい

紗羅

え?

美波

ん?どうしたの?

紗羅

なんか聞こえたの。

美波

気のせい!気のせい!

美波

疲れてるんじゃない?

美波

もう寝よ!

紗羅

そーだね!

紗羅

おやすみ!

美波

おやすみ!

お父さん

連れてってやる

お母さん

こっちへ……

紗羅

(やっぱり聞こえる。)

紗羅

美波!

美波

スピーっスピー

紗羅

ね、寝ちゃってる……

紗羅

どうしょ……怖いな……

お母さん

おまえもこっちへこい……

紗羅

も、もしかして……お父さんとお母さん?

紗羅

やめて!私は行かない

お父さん

お前が殺したんだろ。

お母さん

わかってんだぞ……

私は施設に入った時にばあばから

手紙とお守りをもらったことを思い出した。

ばあば

紗羅ちゃん、施設を出た時

ばあば

七夕の日になにかが起こる。

ばあば

だから、このお守りを必ず持っておきなさい

紗羅

そうだ!お守り!

私はばあばからもらったお守りを

強く握り締めた。

不思議なことにさっきまで聞こえてた声は……聞こえなくなっていた

いつの間にか眠ってしまっていた。

美波

おはよ!紗羅!

紗羅

おはよ!

美波

眠れた?

紗羅

うーん、昨日さ……

私は昨日の出来事を美波に話した。

美波

おばあちゃんが守ってくれたんだね!

美波

何も無くてよかった!

紗羅

うん!今度田舎にいってお礼いってこなくちゃ!

美波

そうだね!

その日以来、七夕の日に声が聞こえることはなかった。

END

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65

コメント

2

ユーザー

内容がリアルでビックリ しました!

ユーザー

わぁ〜〜〜〜〜〜すっご〜〜〜〜い!(この話が)

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