翌朝
冴島 美咲
ん"ん"ぅ〜……
昨日のせいで痛む頭を抑えながら何とか起き上がろうとする。
お味噌汁のいい匂い… ここ、どこ?
恐る恐る、重たい瞼を開ける。
?
おはよ、大丈夫?
目を開けると、目の前には可愛らしい顔が私の顔を覗き込んでいた。
冴島 美咲
え………?
私を覗き込む一人の男。
?
あ、ごめんごめん。昨日、公園で凄い状態で寝てたから。
?
大丈夫かなーと思ってさ、拾ってきちゃったんだよね
冴島 美咲
い、いや、あの…
すっかりと酔いが覚めた私はやっと昨日の事を思い出す。
冴島 美咲
(確か、酔っ払ってて美香に駅まで送ってもらって…)
冴島 美咲
(ベンチでそのまま…)
それで、この男に?
冴島 美咲
…すいません、昨日酔っ払ってて
冴島 美咲
貴方の記憶全く無いんですけど……誰ですか
片瀬 涼
あ、ごめんね。俺は偶然通りかかっただけの男。
片瀬 涼
片瀬 涼 です。怪しいものではありません
冴島 美咲
(片瀬 涼…)
冴島 美咲
(見た感じ悪い人ではなさそう…それに…めっちゃイケメン)
真っ白な肌に、小さな顔。
スっと通った鼻筋とぱっちり二重。 丸い大きな目。
冴島 美咲
…(めっちゃカッコイイじゃん…)
片瀬 涼
あ、お腹減ってるでしょ?ご飯作っといたから。あとなんて呼べばいい?
冴島 美咲
あ、いや、帰ります。すいません。ご迷惑をお掛けしました
冴島 美咲
(流石に名前とか安易に教えられないし、なんか怖いし…)
バッグを手に取り、見慣れない部屋から出る。
すると、
冴島 美咲
は…?
片瀬 涼
だーめ、もう拾っちゃったから
意味不明な事を言っていきなり私を抱き寄せたこの男。
冴島 美咲
ちょ…!!
片瀬 涼
これからは俺のペットだよ、美咲ちゃん?
冴島 美咲
なんで私の名前…
私のカバンについていた、会社の名札を指さす。
片瀬 涼
よろしくね?
どうなるの、私ー…