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リコ
これは私の祖父が亡くなる少し前の話です
リコ
夜中にいきなり爆音が流れました
ティンティリン ティンティリン
リコ
？！
なに？！
なに？！
寝ていた私は驚いて飛び起きました
リコ
なに？なに？なに？
何の音？
何の音？
ヒロ
おねぇちゃんうるさい！
何してるの？！
何してるの？！
隣の部屋のヒロが 怒りながらやってきました
リコ
いや、何にもしてないんだけど・・
ヒロ
何が鳴ってるの？
リコ
わかんない・・
あ、これか
あ、これか
それは小さい子が遊ぶ 電話のおもちゃでした
ちょうどこの頃レトロにハマっていて 私が昔使っていたこのおもちゃを 偶然押し入れで見つけて気に入り
部屋に飾っていたのでした
ヒロ
スイッチは？
リコ
裏だ
えーーっと・・
えーーっと・・
電話のおもちゃをひっくり返して スイッチを探しました
リコ
これか
えっ・・
えっ・・
ヒロ
どうしたの？
リコ
・・スイッチオフになってる
ヒロ
・・せ、接触のせいかもしれないから
ヒロ
電池抜いたら？
リコ
・・うん
私は電話の乾電池を取り出しました
リコ
ごめんね
ヒロ
いいよ
おやすみ
おやすみ
リコ
おやすみ
翌日
ティンティリン ティンティリン
ティンティリン ティンティリン
リコ
また電話が鳴ったのです
リコ
乾電池は抜いたままでした
リコ
それから一週間後
リコ
祖父が亡くなりました
リコ
それ以来電話は鳴りません
リコ
あれは祖父からのメッセージだったのでしょうか・・
主
祖父が亡くなる前は
主
この電話のおもちゃだけでなく
主
いろんな家電が誤作動したり
主
私がひどい頭痛で寝込むと
主
同じ日に入院中の祖父も危篤になったりと
主
いろんなことが起きました
主
そしてそれは
主
祖父が亡くなるとピッタリと
主
止まりました
主
やっぱり祖父が
主
私のところにきていたのでしょうか
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
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