コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
"あなたの夏の思い出は何ですか"
それは突然の街頭インタビューだった
エリカ
一番、来てほしくなかった質問
インタビュアーの期待の眼差しが痛い。
だけど
エリカ
無愛想にも 私はこう答えて見せた。
インタビュアー
インタビュアー
エリカ
その場から逃げるように 歩き去る。
大抵、"特にない"って言うと みんな少しドン引きする。
だって私本当に何もない
過去の学生時代
デートはもっての他、好きな人がいた かどうかも記憶にないし
夏休みは 家に引きこもってたし。
友達はいたけど それより
マンガを読んだり、絵を描いたり 一人で過ごす方が楽しくて
花火大会すら 記憶になかったりして
これといった思い出がない。
今となっては
少し後悔してる。
エリカ
エリカ
エリカ
空を見上げると
エリカ
淡いピンク色の空が 視界に広がる
エリカ
どれくらい歩いただろうか
気がつくと隣町の神社に来ていた。
とりあえずお参りでもするか…
"ジャランジャラン"
エリカ
エリカ
エリカ
"チャリン"
エリカ
たつみ
エリカ
エリカ
慌てて後ろを振り返る。
暗くてよく見えなかったが、 背が高く、細い体型
タンクトップを着た 見た目はチャラい男の人ー…
たつみ
エリカ
たつみ
たつみ
"たつみ"
その名前で鮮明に思い出した。
クラスの中心的な人で
なぜか 非積極的な私を引っ張ってくれてた人。
エリカ
たつみ
たつみ
エリカ
たつみ
たつみ
エリカ
エリカ
たつみ
たつみ
エリカ
エリカ
たつみ
たつみ
エリカ
エリカ
たつみ
たつみ
エリカ
たつみ
たつみ
エリカ
たつみ
エリカ
私…何してんのかな…
たつみ
たつみ
彼は私の手を掴む
たつみ
たつみ
エリカ
たつみ
たつみ
心なしか照れてる気がする でもなんで…?
エリカ
たつみ
たつみ
エリカ
たつみ
たつみ
彼はそれだけ言うと なぜか山の方に進み出す
エリカ
たつみ
たつみ
エリカ
たつみ
なんか夏っぽいな… なんて淡いことを考えていると
目の前に墓道が広がる
エリカ
エリカ
たつみ
たつみ
エリカ
いかにも手作り感のある階段を登っていく
その階段は結構長くて 足が疲れてくる。
エリカ
たつみ
たつみ
登り終わると 目の前に無数の星が広がる
エリカ
たつみ
エリカ
エリカ
手を離そうとすると
なぜか離してくれなくて
エリカ
たつみ
たつみ
エリカ
エリカ
たつみ
たつみ
たつみ
たつみ
たつみ
全く気がつかなかった
きっと自分の殻に閉じこもって 誰も見ようとしてこなかったから
エリカ
エリカ
誰かに好かれるって こんなにも嬉しいんだって知らなかった
たつみ
エリカ
エリカ
たつみ
エリカ
エリカ
エリカ
エリカ
エリカ
たつみ
また…この空気
エリカ
たつみ
エリカ
エリカ
たつみ
エリカ
気がつくと なぜか顔が濡れていた
エリカ
拭いても拭いても止まってくれない 私、相当…悩んでたのかな
たつみ
その時ぎゅっとたつみに抱き締められる
たつみ
エリカ
たつみ
抱き締められるとあったかくて 不思議と安心する…
エリカ
エリカ
たつみ
その時、急にたつみが離れて
エリカ
"ちゅ"
唇にあたたかい何かがくっつく
今、キスされた…?
たつみ
たつみ
たつみ
エリカ
心臓がバクバクして 言葉を出せない
たつみ
たつみ
たつみ
エリカ
エリカ
エリカ
エリカ
たつみ
たつみ
最後の夏の日
何もなかった私に
忘れられない想い出が出来た。
でもここで終わりじゃないの
これから始まるー…!!