塾からの帰り道
一人、空を見上げる村田直子
村田 直子
村田 直子
村田 直子
村田 直子
村田 直子
背後から近づく足音に気がついて振り返る
村田 直子
そこには、
雨も降っていないのに
雨合羽を着た人物が一人
村田 直子
ゆらりゆらりと
その人物は近づいてくる
村田 直子
その手には一本の包丁が
星の光を浴びてキラリと光る
村田 直子
逃げようとして駆け出した瞬間
背中に激痛が走った
村田 直子
足がもつれ倒れる
這いつくばって逃げようとして
その足を刺された
村田 直子
村田 直子
村田 直子
村田 直子
しかし、直子の悲鳴は意味を成さず
犯人は楽しそうに笑いながら
太もも裏を刺した
村田 直子
太ももから包丁が抜けた瞬間
直子は立ち上がろうとしたが
足に力が入らなかった
村田 直子
村田 直子
村田 直子
???
村田 直子
恐ろしいことに
背後から聞こえた声に聞き覚えがあった
村田 直子
恐る恐る振り返ると
そこには雨合羽を着た人がいて
被った半透明のフードから覗いたその顔は
紛れもなく山本花菜だった
山本 花菜
そう言ってナイフを腹に突き刺した
村田 直子
山本 花菜
山本 花菜
楽しそうな笑みを浮かべる花菜
村田 直子
刺した包丁をギリリと捻る
村田 直子
山本 花菜
山本 花菜
山本 花菜
花菜は笑いながら聞いてくる
村田 直子
山本 花菜
山本 花菜
村田 直子
村田 直子
刺されたお腹を両手で押さえるが
尋常ではない量の血が流れる
ひどい寒気が襲う
村田 直子
村田 直子
口の中に広がる血の味
村田 直子
山本 花菜
村田 直子
山本 花菜
わざとらしく明るく言う花菜
村田 直子
村田 直子
飛び掛かろうとした直子に
さらに包丁を深く刺し込んだ。
村田 直子
山本 花菜
山本 花菜
包丁を抜き取ると
傷口から真っ赤な血が綺麗な弧を描いて噴き出した。
山本 花菜
村田 直子
村田 直子
山本 花菜
山本 花菜
山本 花菜
山本 花菜
ケラケラと笑う花菜
村田 直子
死に物狂いで掴んだその手を
容赦なく切り裂いた
村田 直子
口から真っ赤な血を吐き出す
山本 花菜
山本 花菜
山本 花菜
山本 花菜
うっとりとした顔をする花菜
顔を強張らせる直子
二人の間に
友情という二文字は無かった
山本 花菜
山本 花菜
山本 花菜
山本 花菜
村田 直子
山本 花菜
山本 花菜
山本 花菜
山本 花菜
山本 花菜
振り下ろされた包丁は
肋骨の隙間を抜けて
肺まで達した
村田 直子
山本 花菜
山本 花菜
山本 花菜
村田 直子
山本 花菜
村田 直子
村田 直子
村田 直子
懇願するように花菜の腕を掴む
山本 花菜
声高らかに
花菜は
何度も包丁を振り下ろした
直子は口から血の泡を吹き
目から血を涙をこぼし
体を痙攣させる
山本 花菜
山本 花菜
満足したような笑みを浮かべると
花菜はあっさりとその場を立ち去った
遠ざかる足音
静寂が辺りを包み込む
村田 直子
肺が血で満たされる
村田 直子
村田 直子
意識が朦朧とする
村田 直子
視界が徐々に暗くなっていく
村田 直子
村田 直子
村田 直子
・
・
誰か教えて下さい。
どうして、こんなことになってしまったんですか?
私はただ、
友達と楽しい高校生活を送りたかっただけなのに…
どうして、次々と友達が死んでいったのですか?
どうして、私の友達は死ななければ、
殺されなければならなかったのですか?
誰か……
教えて下さい。
山本 花菜
田中 優子
山本 花菜
田中 優子
田中 優子
山本 花菜
山本 花菜
田中 優子
山本 花菜
山本 花菜
田中 優子
山本 花菜
田中 優子
山本 花菜
田中 優子
田中 優子
田中 優子
山本 花菜
田中 優子
田中 優子
山本 花菜
そこでチャイムが鳴った。
田中 優子
山本 花菜
田中 優子
田中 優子
山本 花菜
山本 花菜
田中 優子
・
花菜だけは、失いたくありません。
一人ぼっちにはなりたくありません。
どうか、1日でも早く三人を殺した犯人が捕まりますように───。
・
・
END
コメント
7件
まさかの展開でした😱
とても面白かったです‼
↓裏話↓