短編集

皆にとって、死とは何？

人間が最期に迎えるもの？

悲しいもの？

理解ができないもの？

まぁ、、、私は皆の考えは分からない

けど、私は

本に書いてあった

貴方は死をどういう認識で生きているのか、、と

皆は、美しい死に方ってなんだと思う？

服毒で眠ったような死？

それとも楽な安楽死？

血飛沫上がるナイフや銃を使った死？

入水

美しい水の中で、美しく死ねる

なんて素敵なことなんだろう

さようなら、美しき世界

、、、さようなら、醜き人生

また、逢えるといいね、この腐りきった美しき世界と

そう言いながら、彼女は海の中へと消えていった

彼女が飛び込んだすぐ後には水飛沫があがり、、、まるで雨かのように降り注いだ

やがて、、それはひとつの雫、、ひとつの波紋となり広がり、、、、

何事も無かったかのように静けさだけが残った

、、、、静かな海、空にかかる虹、まるで彼女の生き様のようなそれらだけがその場所に残っていた

それから数日後、彼女は遺体となり発見された

安らかに、、、美しき顔をした彼女がその画面に映っているだけだった

テーマ 『美しき死に際』