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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

ミシロ

私の存在に気付いてる知能ある生き物がいる……

ミシロ

その生き物は私に忠告をしてきた

ミシロ

【君も早く戻るといいよ】

ミシロ

私の戻る場所って何処なの?

ミシロ

だって私帰る場所なんて……

ミシロ

考え出すときりがないか…

ミシロ

今は探索をしていくしか…

ミシロ

でももう探索をするより私もパーティーに参加した方が良さそうね

ミシロ

たぶんその先に私の求めるもの…

ミシロ

鏡がそこにあるはずだから……

ロビー

ミシロ

あのー…すいません

受付人

はい?

ミシロ

今行われてるパーティーに参加したいのですが…

受付人

それでは入る条件である笑顔を見せてくれますか?

ミシロ

これでいいですか?

そういいミシロはニコリと笑って見せた

受付人

……

受付人

はい大丈夫です

受付人

お客様もしかして以前も来ませんでした?

ミシロ

はい

ミシロ

その時は笑顔ができてないときですね

受付人

最初の頃よりいい笑顔ですよ

ミシロ

ありがとうございます

受付人

とは言え自然に見えるだけで心からは笑ってないですね

ミシロ

それは……

受付人

いえいえお気になさらず

受付人

むしろこのパーティーに参加するのなら楽しむことは難しい事ですから

ミシロ

受付人

ここだけの話ですが

受付人

ご主人様含め皆様の笑顔は全て作り笑顔です

受付人

また彼らの話す事に対しては常に笑顔で返す事です

受付人

それを忘れてしまうと心が壊れてしまいますから

ミシロ

心が……壊れる

受付人

分かりやすくいえば精神崩壊と言うものです

受付人

自身の感情をコントロール出来なくなり

受付人

自我をなくしやがて笑い死にます

ミシロ

…………

受付人

何故このようなパーティーを企画するのかは私らも分かりません

受付人

ですがご主人が望むのならそれを形にするのが雇い人の仕事です

受付人

無駄な感情は抱かない方が良さそうです

ミシロ

……………

ミシロ

無駄な感情は捨てる……

受付人

あの場だけはなるべく捨てるようにしましょう

受付人

最後となりますがコレだけは言わせてください

ミシロ

受付人

その笑顔を決して作り物と悟られないでくださいね

ミシロ

ど、どうしてですか?

受付人

こんなこと私が言うことではないですが

受付人

あの会場にいるもの全て気が触れてます

受付人

違和感を感じたものはすぐに殺されるでしょう

ミシロ

………

受付人

なのでくれぐれもその笑顔を崩さず尚且つ作り笑顔と悟られないでくださいね

ミシロ

わ、分かりました

受付人

それでは扉を開けます

ミシロ

………

ミシロ

(何この部屋……気持ち悪い)

ミシロ

(空気がこの部屋だけ気持ち悪い)

ミシロ

(負の感情が実態を持ってるみたいで空気が肌に触れるだけで謎の鳥肌が立つ…)

おやおや?

これはこれは小さなお客さんだね

ミシロ

こんにちは!

はいこんにちは

今日のパーティー楽しもうね

ミシロ

楽しみましょう!

会話中は必ず笑顔を作り悟られないよう 私なりに努力している

ミシロ

(テーブルに並ぶ食品はなぜだか見るだけで食欲が湧かない)

ミシロ

(見た目が悪い訳では無い)

ミシロ

(むしろ素晴らしい)

ミシロ

(食に対する美意識が高くそれでいてちゃんと食欲をそそる色取りだ)

ミシロ

(にもかかわらず私はこの食物は食べたくない)

ミシロ

(たべれば私は帰って来れなくなる…そんな気がして仕方ない)

君は目の前のご馳走を食べないのかい?

ミシロ

来る前に少しご飯食べてきてしまって

ミシロ

今はあんまり食欲がないんです

そーかい

お腹がすいたら遠慮せずに食べるんだよ

ミシロ

はい お気遣いありがとうございます

ミシロ

(あの人は私に目の前のご馳走を食べるように言ってきた…)

ミシロ

(でもあの人まだそのご馳走に手をつけてない)

ミシロ

(なんならこの場にいるみんな食べ物を口にしてない)

ミシロ

(ずっとワインを片手にお話してるだけ…)

???

君もしかして初めての参加かな?

ミシロ

は、はい!

???

そんなに緊張しなくてもいいんだよ

ミシロ

こーいう場にあまり慣れてなくて…

???

ハッハッハ!

???

そうだろうね…

???

だって君はこの館をウロウロして何かを探してたみたいだからね?

ミシロ

!!?

ミシロにだけ聞こえる声でそう言った

???

君はこの館になんの用かな?

ミシロ

そ、それは……

???

言えない事なのかい?

ミシロ

…………

???

言えない事なのか……

ミシロ

ち、違います…

ミシロ

言っても信じてくれないから…

???

決めつけは良くないよ

???

何事も口に出さないと分からないだろ?

ミシロ

でも……

???

ここじゃ言いにくいのかな?

???

それなら少し場所を変えよう

???

この部屋の奥には地下に続く扉がある

???

その辺なら誰もやってこないだろう

???

そこで話してもらってもいいかな?

ミシロ

わ、分かりました…

???

それじゃあ聞いていいかな?

ミシロ

はい…

???

君の目的はなんなのかな?

ミシロ

私の記憶を取り戻したくて…

???

君の記憶を?

ミシロ

取り戻すにはある鏡を見つけてそれを割らないといけないんです

???

その鏡がこの屋敷にあるってことかな?

ミシロ

そうです

ミシロ

だから屋敷の中を探索してたんです

???

事情は分かった

???

とは言え人の家を荒らしたことには変わりないね

ミシロ

はい……

ミシロ

すいません…

???

それじゃあ少し罰を受けてもらうよ

ミシロ

え…

そう言うとパーティーに参加してる 人達の視線を自分に向けて 何かを言い始めた

???

本日もこのパーティーに参加いただき誠にありがとうございます

???

さて、突然ですが皆様に再確認させて頂きたいことがございます

???

このパーティーのルールです

???

その中に嘘つきは魂を攫われるというルールがありますことを思い出したでしょうか?

???

なぜこの話をしたかと言いますと……

???

今この瞬間にこの場に嘘つきがいます

ミシロ

!!

ミシロ

(それってもしかして……)

その言葉に集まってる人はざわめき出した 互いの顔を確認し空気感が変わりだした

重苦しいものから殺伐とした空気に 変わりみな探り合いを始めている

???

安心してください皆様の中にはいません

???

では誰か?

???

それはこの部屋の奥にいる女の子です

ミシロ

(私が嘘つき!?)

ミシロ

(私だけじゃなくてこの場にいる人はみんな…)

???

嘘つきはどうするか先程皆様にお伝えした通りです

???

それでは……

そう言い放つと館の主と思われる者は ミシロの方にと戻ってきた

???

この場をもし抜ける事が出来たのなら荒らしたことは無しにしてあげましょう

ミシロ

あんな人数から逃げられるわけ…

???

それはあなた次第ですから

???

では次会えたらまたどこかで……

その言葉を残しこの部屋から出ていった

この奥に嘘つきがいるぞ…

ミシロ

く、来る……

ミシロ

どこかに隠れる場所は…

ミシロ

どこにも無い……

ミシロ

この扉にかけるしかない…

ガチャガチャ ガチャガチャ

ミシロ

そんな……

ミシロ

もう私は…

???

おいお前こっちに来い!

ミシロ

え?

その声のするほうを向くと 壁に穴が空いている

???

ここから部屋の外に出れる

ミシロ

なんで私を…

???

いいから!

言われるままにその人の方にと行き パーティー会場をあとにした

ミシロ

なんで助けてくれたの?

???

あんたも俺と同じ嘘つきだからだよ

ミシロ

私だけじゃなくて…

???

そんなの俺だって知ってるが

???

館の主が絶対なんだ

ミシロ

………

???

それよりあんたあの扉の先に行きたくないか?

ミシロ

行きたい…

ミシロ

その先に私の求めるものがあるかもしれないから

???

なら交換条件だ

???

俺はその先に行く鍵を持っている

ミシロ

ほんと!?

???

ああ…

???

だがタダであげるほどお人好しではない

???

あんたはその先に何があるか知ってるのか?

ミシロ

ううん…

???

俺の見立てではその先には家宝なるものがあるはずだ

???

それを持ち帰って俺に渡して欲しい

ミシロ

…………

ミシロ

分かった

???

それじゃあ鍵を渡そう

???

あの部屋は恐らく本物の嘘つき共で溢れてる

???

覚悟して戻るんだぞ

ミシロ

うん………

虚言ノ彼方【終?】

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