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7.サンゴのフルーツ農園(ジュエルペット)

第1話 - 7.サンゴのフルーツ農園(ジュエルペット)

2022年07月08日

#ふ　ぁ　ん　た　じ　ｰ

マッシュ(メンヘラ化)

ロリップ

よーし！いつまでも落ちこんでばかりいられないわ！

自分

ロリップは､今度はサンゴのフルーツ農園で働くことにしました。

自分

サンゴは､ジュエルランドの丘の上にある広大な農園で､メロンにバナナにキウイにパパイヤ､オレンジに桃､りんごにパイナップル……いろんなフルーツを育てていました。

ロリップ

わぁ､すごーい｡こんなに広い農園を一人で？

サンゴ

そうだニャン｡だから､手伝ってくれるととても嬉しいニャン

ロリップ

うん！私､がんばる！

自分

ロリップは目を輝かせました。

サンゴ

ロリップにはこの桃をお願いするニャン

ロリップ

桃？

自分

ロリップは不思議に思いました。

自分

確か､桃がなるのは夏。

自分

今からでも､夏に間に合うのかしらと。

自分

すると､サンゴは言いました。

サンゴ

それなら大丈夫！うちの農園は､季節は関係ないニャン｡私のまほうを使えば､１年中､おいしいフルーツを収穫できるニャン

ロリップ

すごーい！

自分

やっぱりジュエルペットのまほうってすごいんだなとロリップは思いました。

サンゴ

ただ､この大きさの木に育てるまではとても大変だったニャン

ロリップ

実がなるようになるまで､どれくらいかかるの？

自分

と､ロリップはたずねます。

サンゴ

『桃栗3年､柿8年』と言って､桃は実ができるようになるまでに3年かかるニャン｡私が3年かけて一生懸命育てた桃ニャン｡だから､しっかり頼むニャン

ロリップ

分かったわ！

サンゴ

じゃあ､まず､このつぼみにまほうのジュエルパウダーをかけてほしいニャン

ロリップ

つぼみに？

自分

このまほうのジュエルパウダーのおかげで､サンゴの農園では､季節関係なく､１年中フルーツがなるのです。

サンゴ

まずは見本をみせるニャン

自分

サンゴは大きなかごを取り出しました。

自分

そこには､うす紅色のサンゴの粉末が山のようにいっぱい。

自分

これがまほうのジュエルパウダーです。

サンゴ

ジュエルフラッシュ！

自分

サンゴがそうとなえながらパウダーをふりかけると､辺り一面､まるで星くずが降ったかのようにキラッと光り輝きます。

自分

そして､驚いたことに､さっきまでのつぼみが一斉に花を咲かせたのです。

ロリップ

わぁ､キレイ！

自分

思わず､ロリップも声をあげました。

サンゴ

桃の花はとってもかわいいニャン｡花が咲くと､今度はハチのチャロットが花粉を運んでくれるニャン｡それで､おいしい桃の実がなるニャン

ロリップ

チャロット？

サンゴ

チャロットもジュエルペットだニャン｡ジュエルランド中の花の蜜を集めているはちみつ屋さんだニャン

ロリップ

わぁ､はちみつ屋さんかぁ

サンゴ

じゃ､ロリップ､桃の畑はとーっても広いニャン｡大変だけど､頼んだニャン

ロリップ

うん！

自分

サンゴは､ロリップにかごいっぱいのまほうのジュエルパウダーをわたすと､

サンゴ

ああ､いそがしい､いそがしい

自分

と､他の仕事をしに行ってしまいました。

自分

ロリップは､辺りを見わたしました。桃畑は､丘の上まで広がっています。

自分

これは本当に大変そうです｡でも､その分､やりがいもあります。

ロリップ

さあ､桃の花よ､いっぱい咲け､咲け｡そして､おいしい桃がなりますように！

自分

ロリップが､願いをこめてパウダーをふりかけていくと､桃の木のつぼみがどんどん花開いていきます。

ロリップ

よーし！もっと！もっと！

自分

ロリップは調子にのって､バサッとたくさんのパウダーを手に取ろうとしました。

自分

その時です！

自分

うっかり､手をすべらせ､かごいっぱいのまほうのジュエルパウダーを落としてしまったのです｡

ロリップ

あーっ！

自分

ザザザザーと､かごのパウダーが全て雑草の生えた地面に広がり落ちます。

ロリップ

大変だわ！

自分

ロリップはあわててパウダーを拾い集めます。

自分

でも､手ですくおうとすると､まるで雪がとけるかのように､パウダーは消えてなくなってしまいました。

ロリップ

ごめんなさいっ！

自分

ロリップは､すぐさま､サンゴのところへ行き､あやまりました｡

サンゴ

困ったニャン……あのパウダーは作り出すのにものすごいまほうパワーと時間がいるニャン｡できるまで､3ヶ月熟成させないといけないニャン……これじゃ､しばらく桃は育てられないニャン

ロリップ

本当にごめんなさい！

サンゴ

フルーツを育てるのは､私が一生懸命､勉強してできるようになったまほうだニャン｡やっぱりいきなり手伝ってもらうのはムリだったニャン

自分

ロリップはがっくりと肩を落としました。

自分

落ちこむロリップにサンゴは声をかけます。

サンゴ

でも､ジュエルペットなら､誰だって何か一つ､得意なまほうがあるはずだニャン｡ロリップもきっと他に得意なまほうがあるはずだニャン

ロリップ

うん｡ありがとう｡そして､ごめんなさい｡私､他にできること探してみる！

自分

ロリップは､サンゴのフルーツ農園も出ていくことになりました。

ロリップ

せめてもの気持ちに､さっき気になった雑草だけでも､ぬいていこう……

自分

そう思ったロリップは､桃畑に生えている雑草をぬいてまわりました｡

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マッシュ(メンヘラ化)

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