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「え?なんで?」

隣のクラスの奴

「わからん」

隣のクラスの奴

「突然家を捨てて、夜逃げみたいな感じだったって」

「…」

次、イトウは意外なところで現れる

地元の友達が、

「なぁ、イトウって同級生いたっけ?」

地元の友達

「いない!」

地元の友達

「お前も『知ってる?』とか言われるの?」

地元の友達

「お前も!?」

この現象は俺だけじゃなくて

周辺の友達に波及して
三人、同じ体験をした奴がいた。

それも、三人とも違う学校で
全く別々の友達から聞いた話だった。

「怖いな…マジ、イトウって誰だよ」

地元の友達

「俺が聞きてぇよ!」

同窓会でみんなにその事を聞いたが誰も知らなかった。

それから半年くらいして

今度は幼馴染の従姉妹が、

幼馴染の従姉妹

「ねぇ、イトウって知ってる?」

ゾッとした

いつものイトウの話だった。

背の低い女で、俺と同じ部活で

仲の良い友達だったイトウ

従姉妹は俺の事をよく知っている。

幼馴染の従姉妹

「イトウなんて…いない、よね?」

「いない…」

それから数年間イトウは姿を消す

イトウの事は頭の片隅にしか残らない存在になっていた。

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