22:40
響
...いってぇ
ユウマ
ごめん…
ユウマ
で、本当に狭間とかいうとこに来たん?
響
さぁ…
響
僕もこういうのは信じてないけど
響
化け物をユウマ君が見たんなら信じるしか...
大地
その化け物はなんなんだろう
マナト
...妖怪とか?
大地
...妖怪ねぇ
響
まさかねぇ...
ユウマ
でもアレは妖怪に近いと思う
ユウマ
敵意というか、悪意を感じた
ユウマ
ユウマ
...なぁ戻らなきゃダメか?
マナト
さっさと帰るためにはそれしかないだろ
マナト
マナト
本当は俺らも嫌だわ
大地
そうっすね...
響
このトンネルの中ですら気味悪いですもん
ユウマ
巻き込んでごめん
響
いいっすよ
響
明日の叙々苑楽しみにしてます
ユウマ
...そうだな
ユウマ
帰ったら皆で飲もう
大地
当然ユウマ君持ちで
ユウマ
ユウマ
分かってるよ
トンネル 出口
マナト
マナト
抜けた...!
大地
響
大地
左に脇道ないっすね...
響
ホントに狭間なのか...
ユウマ
やめようぜ
ユウマ
その狭間っての...
ユウマ
これは現実だろ...?
マナト
帰れないけどな
ユウマ
ユウマ
行くか
響
もう一度確認します
響
積み上がった石を蹴ったんですよね?
ユウマ
あぁ
大地
どの辺りですか?
ユウマ
...入って右奥だったはず
マナト
理解不能だけど
マナト
戻れるなら行くしかないか...
響
保証はないですよ…
響
客観的な推測です…
響
そもそも石を積んだ墓なんてめちゃくちゃ昔ですよ
響
憶測が合ってるかどうか...
大地
それでも行くしかないだろ
大地
こんな山の中で朝までなんて無理だ
マナト
考えても仕方ないって
マナト
車側の出口にも行けない
マナト
この状況だけでも異常事態なのは確かだ...
ユウマ
分かってるよ...
ユウマ
ただ...
ユウマ
アレがまだ居たらどうする?
大地
響
マナト
...逃げるしかないだろ
ユウマ
でも...逃げたら帰れないぞ
響
仮に妖怪だとして
響
害があるかないかですね
大地
枕返しみたいな奴かもってか?
大地
あり得ないだろ
響
俺らが戻れてないことを考えたら
響
やっぱ害あるよね...
大地
そりゃねぇ...
マナト
マナト
二手に別れて行くか?
ユウマ
二手?
マナト
廃寺の左右から右奥を目指す
マナト
化け物が来たら片方は逃げる
マナト
もう片方は石を戻す
ユウマ
成功しなかったら?
マナト
さぁ...
マナト
ホントに妖怪なら食われて死ぬんじゃねーの?
ユウマ
響
大地
マナト
...ごめん
マナト
今のはナシで…
大地
いや、二手に別れて行きましょう
大地
そっちの方が生存率上がりそうです…
響
どっちか死ぬみたいに言うなよ…
マナト
よし、右は俺とユウマで
マナト
左からはお前らで行け
響
ホントに大丈夫ですか...?
ユウマ
なんとかなる...だろ
大地
電話繋げたままにしませんか?
大地
お互いの状況が分からないとキツくないすか?
マナト
そうだな…
マナト
大地と俺で電話繋げるか
響
そもそも電話できるんすかね...
大地
マナト
ユウマ
...どう?
マナト
あー…繋がりませんわ
大地
LINEは?
マナト
マナト
グループに送った
響
大地
響
来てないっすね
ユウマ
連絡手段なしか...
ユウマ
ヤバかったら叫ぶか...?
響
それしかないか...
マナト
甘く考え過ぎたか...
大地
すいません…
マナト
とにかく行くか...
ユウマ
本当にごめん
響
いいっすよ
響
帰れたらにしましょう
大地
...くそ怖え
マナト
大丈夫だ大地
マナト
俺はもう漏らしてる
大地
どこが大丈夫なんすか...
響
冗談言えるなら平気だね
響
行こう
大地
...あぁ
ユウマ
...
マナト
...だな