天使を演じるというのは大変
○○
自分が全然知らない他人までも心配しないといけないから
まぁ、別に放っといてもかまわないけど、 演じなければならないから仕方なく心配をする
周りの人たちがまたざわざわと騒ぎ出した
無視、無視
聞こえないふりくらいは許してよね
いっつも貴方たちに天使の甘い対応をしているんだから
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転んだ張本人はというと、顔を真っ赤っかにさせて口をぱくぱくさせている
金魚みたい
○○
周りの声がもっとヒートアップした
目の前の彼に対しての批判の声が耳を貫く
それを気にしたのか
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他人とは言えど、怪我人
絆創膏くらいあげたっていいではないか
私だって好きでこんなことをしてる訳じゃない
皆のせいでしょ?
皆が私を変えたんだ
平凡に生きて、友達もそこそこいて、普通に死ぬ
そんな人生を歩みたかった
……でも、捨てられるのはごめんなの
捨てられるくらいなら、表面では
幸せに生きて、幸せに死んで
次の‘’人生‘’で
お前らに復讐してやる
次は‘’天使‘’ではなく、‘’悪魔‘’として
もう一回くだらない挨拶を交わそうよ
……まぁ、今はそんなこと関係無いか
今はただ目の前の彼を助けるだけ
○○
ニコニコと、気持ち悪いくらいに貼り付けた笑顔で彼の方を向く
相変わらず、周りはざわついたままだ
????
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そう言ってどこにやら走っていった
……怪我してるのにあんな走って大丈夫かな
まぁいいや、どうせ今日だけの付き合いだし
そんなことを思っていると周りの野次馬たちが一斉に集まってくる
モブ
モブ
それだけの心配ができるなら、さっきの子に向けたらいいのに
モブ
モブ
モブ
モブ
ああ、もう、これだから嫌なんだよ
貴方達はすぐにそんなことを言葉にする
人間の悪いところばっかり私には見えてしまう
人間の屑じゃないか
…じゃあ、もし私がこの人たちに嫌われたら?
……いじめられる
あの時みたいに
嫌だ
嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ
そんなの絶対嫌だ…!
……嗚呼、そうだった
だから私は偽っているんだった
なにたったひとりの人間で心が揺れているんだ
そうだよ、私はこれからもずっと偽り続けていたら、いじめられることもない
どこまでも愛想よく振る舞って
いつも皆の‘’天使‘’でいたら、大丈夫なんだ
○○
皆ありがとうねっ!
周りは喜びを映し出した
ほら、皆シアワセそうじゃないか
今日も私は自分を殺す
それは、いつまで?
ロボロ
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