午前の授業はこれで終わり
今から昼休みだから、約束通り いつもの4人で集まって、 お弁当を食べるんだ
母さんが作ってくれた お弁当を持って、席を立つ
真冬
教室の外に行こうとすると、 何やら既視感のある人集りに阻まれた
真冬
彼方
フルネームで、その人物…… 一ノ瀬会長に呼ばれる
その片手には、何故かメロンパンが
真冬
お弁当を持ったまま、恐る恐る 近づいて、返事をしてみる
彼方
彼方
真夏
真冬
真冬
突然腕を引っ張られて、 そのまま廊下に出る
真冬
真冬
彼方
彼方
階段前でようやく止まってくれた
真冬
真冬
天ちゃん達には姉さんが説明して くれるだろうから大丈夫だけど、 後者は全く心当たりがない
彼方
真冬
いやいやいや、この流れで普通 “じゃあ”になります!?
真冬
そのまま連行されて着いたのは、 4階より上に上がった先にある扉の前
最上階……もしかして、ここって……
彼方
パンの袋を強制的に渡されると、 会長がブレザーのポケットから 鍵を取り出した
それをドアの鍵穴に挿して、 くるりと回す
……ちなみに、今も腕は掴まれてる
意外にも握力がかなり強くて、全然 相手の手から腕が抜けそうになかった
カチャリと鍵の開く音がして、 扉を開いた一ノ瀬会長
すると、ドアの奥から 風が吹き込んできた
真冬
たしか屋上って、一般生徒は 許可なしで来ちゃいけない場所 だった気がするんだけど……
彼方
真冬
渡されていたメロンパンの袋を 返すと、外に進んでいった会長
もちろん、腕を掴まれてる僕も 屋上に踏み入ることになる
彼方
朝降っていた雨は止んでいたけれど、 雨晒しにされていた屋上は びしょ濡れになっていた
あちこちに水溜まりもできている
もしかして、ここでお弁当……会長の 場合はパンを食べようとしてたの?
彼方
やっと腕を解放されたけど、 今度は手招きされる
大人しく着いていくと、 一部だけ乾いている場所に来た
彼方
校舎の中と繋がっている 小さな建物に寄りかかって、 会長がパンの袋を開け始めた
僕もその横に座って、お弁当を広げる
真冬
真冬
彼方
真冬
恐る恐る、もう一度聞いてみる
真冬
彼方
彼方
そう、笑って返された
……だけで、またメロンパンを 食べ始める会長
真冬
何かちょっと拍子抜けしちゃった けど、何もしてないなら、 それに越したことはないよね
少し安心して、 僕もお弁当を食べ始めた
特に何を話すでもなく、沈黙の中、 それぞれ昼食を食べ終える
彼方
真冬
たしかそれは、桜じゃなくて空を 見てたって言ってた気がするけど……
彼方
彼方
彼方
昨日のことを話してから、 謝ってきた会長
真冬
実際に今、桜をテーマにして 曲の歌詞を書いてるくらいだし
彼方
次は、少し嬉しそうに言った会長
ずっと落ち着いた笑顔しか 見たことなかったけど、 感情の起伏って結構あるんだ
彼方
真冬
少しどころか、完徹だし、 一睡もできてないけどね……
彼方
彼方
真冬
真冬
コメント
1件
あ、なんかそらるさんかわいい…… 上手く言えないけどなんかかわいい… そしてそらるさんはまふくんが 曲作ってるのを知ってる……?? 続き楽しみにしています🎶