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母
母
天使
父
天使
知らない人
知らない人
天使
知らない人
知らない人
知らない人
天使
クラスメイト
クラスメイト
天使
天使。
皆は私を言う
私
私は「天使」という言葉が大嫌いだった
女の子
私
もういっその事、そうだったらいいのに
私はアルビノだった
生まれつき肌も髪もまつ毛も真っ白で
体も弱くて皆と同じように日の下を歩けない
そんな私を周りは天使だと、褒め、称え、貶した。
母
母
私
母は私を愛していた
私も同じように母を愛していた
けど父は違った
父
父
母
父
よく父は母に手を上げる
私のせいで。
ある日学校から帰ってきたら母はいなかった
部屋は真っ暗で汚かった
父
父
私
ガチャ
扉が開く
知らない人
父
知らない男が入ってきた
知らない人
知らない人
知らない人
父は知らない男とコソコソ話している
私
父
知らない人
そう男は言い残して部屋を出た
私
父は目も合わせずタバコを吸っている
心の底から嫌悪感が芽生えた
父
私
許せない。気持ち悪い。憎い。
そんな感情でいっぱいだった
その日私は初めて人を殺した
私
キッチンにあった包丁で父を何度も刺した
母を殴る手はあんなにも強かったのに
油断をしていたせいか赤子のように呆気なかった
私
私はただ床に落ちている肉塊を虚無に見つめた
そこからはよく覚えていない
未成年、正当防衛で大事にはならず
祖母の家に住むことになった。
先生
先生
先生
私
まただ。気持ち悪い
皆の視線が気持ち悪い
見世物のように上から下まで舐め回されるように見られて吐き気がする
クラスメイト
クラスメイト
私
クラスメイト
クラスメイト
クラスメイト
クラスメイト
クラスメイト
クラスメイト
クラスメイト
クラスメイト
クラスメイト
私
「死ね」「うざい」「アルビノの私〜♡」「天使ちゃん(笑)」
私は無言で机を拭く。
祖母
祖母
祖母
私
祖母
お母さんに会える?
こんな私を私として見てくれて愛してくれたのは
お母さんだけ。
ずっと謝りたかった
お母さん
お母さん…!!
母
私
私
ドンッ
お母さんは私を突き飛ばした
私
母
母
母
母は私をゴミを見る目で見てきた
母
母
私
お母さんは私の知ってるお母さんではなくなっていた
…当たり前だ。私のせいで母は父に殴られた。
先生
先生
先生
クラスメイト
私には授業参観に来てれる親はいない
私は屋上の扉を開ける
靴も脱いだ
心の準備はできた
鬱陶しい程いい天気
なのに風は少し冷たかった
私
女の子
後ろを振り返ると私より少し小さい女の子がいた
スピンオフ 【堕ちた天使】 完
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