私は2人の空間に乗り込むことも
話しかけることも出来ず壁にもたれかかっていた。
勇太に限ってそんなことあるはずないよね?
きっと……絶対に何かの間違いだよね?
そう自分に言い聞かせてみるものの…
込み上げてくる不安と哀しみが私の目にした現実を語っていた。
どうして自分の好きな人のことを私は信じてあげられないの?
嘘ついてまで隠したいなんて……私よりも大事な人なの?
ふたつの感情が私の中に入り混じっているせいで
目から涙が溢れ出てきてしまった。
勇太と付き合ってから初めて感じる幸せが数え切れないほどあることに驚いた。
でもね……勇太
こんな気持ちになったのも……
勇太が初めてだよ?
〇〇
周りにそれほど人気がなかったことがひとつの救いだった。
私はその場に崩れ落ち、枯れるまで泣いた。
〇〇
近くにあった鏡にふと自分の姿が映った。
〇〇
〇〇の目の周りや顔はパンパンに膨れ上がっていた。
それでもなんとかメイクアップアーティストの腕を生かし、ごまかしメイクで腫れを隠した。
ガチャッ……
〇〇
勇太の家の鍵は持っていたのでドアを開けて中を覗いてみる。
〇〇
そのまま部屋に上がって奥に行くと、いつもの勇太の匂いがしてくる。
今もまだあの女の人とずっと一緒にいるのかな?
さっき見た光景がずっと頭の中に焼き付いて忘れられなかった。
勇太
〇〇
勇太
勇太
〇〇
勇太
そんなに優しい声で私に声掛けてくれるんだったら、あの女の人の前であんなことしないでよ……嘘つかないでよ…
なんてかえしていいか迷っていると、
背中の方から伸びてきた勇太の腕が私を優しく包み込んでくれた。
勇太
〇〇
勇太
やばい……泣きそう……
そう思った時にはすでに片目から涙が1粒こぼれていた。
なんで今そんなこと言うの?さっきまであの女の人と抱きついてたのに…
でも、自分だけに好きって言ってくれてるようで嬉しかった。
勇太
顔を勇太に覗き込まれて一瞬でバレた。
勇太にバレないように必死に前を向いて我慢してたのに……
〇〇
自分も涙を流してることに気づかなかった。嬉しすぎて
勇太
そう言って、勇太の服の袖で涙を拭ってくれた。
勇太
そう優しくされればされるほど嬉しくって涙がまた溢れ出る。
勇太の真っ直ぐな愛をちゃんと受け止められてるのか不安になってくる。
〇〇
本当のこと言ったら絶対に全てのことが崩壊する。
勇太との関係がこのまま終わるなんて嫌だ……だから、あのことは言わないようにした。
勇太
〇〇
勇太
私だけこんな笑顔を見せてくれる、そう思ってたけど……
きっとあの女の人にも同じような笑顔を見せてるんだろうな……………
続く
コメント
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続き楽しみ〜💖💭
続き楽しみにしてるね!
早くみたいです!!