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羽奈(ﾊﾅ)
──。なんで…
羽奈(ﾊﾅ)
なんでなのよ…
羽奈(ﾊﾅ)
あんたが死ぬことなかったじゃない…
羽奈(ﾊﾅ)
もう伝わらないけど
羽奈(ﾊﾅ)
伝わるって信じてるから…
羽奈(ﾊﾅ)
大好きだったよ。──。
そういって
私は今日も
花を供え続ける。
羽奈(ﾊﾅ)
…あの日にさえ､､､
羽奈(ﾊﾅ)
あの日にさえ戻れれば…
10月12日
羽奈(ﾊﾅ)
まじそれな？笑笑
暁(ｱｷﾗ)
だよなぁ笑
暁(ｱｷﾗ)
そうとしか考えられねぇ笑
羽奈(ﾊﾅ)
ウケるわ~笑笑
羽奈(ﾊﾅ)
じゃ、そろそろ。笑
暁(ｱｷﾗ)
おう、気をつけて帰れよ！
羽奈(ﾊﾅ)
暁こそね！
羽奈(ﾊﾅ)
じゃあn…
ブルーーーーーン
暁(ｱｷﾗ)
っ！？
暁(ｱｷﾗ)
はな！
羽奈(ﾊﾅ)
え？なに…
ドンッ
羽奈(ﾊﾅ)
っ！…痛た…
羽奈(ﾊﾅ)
…！？？？
羽奈(ﾊﾅ)
暁！？
羽奈(ﾊﾅ)
暁！
暁は、
信号無視したトラックに
突っ込まれそうだった私を
助けて
死んだ。
暁がいない毎日は
つまらなくて
悲しくて
世界が真っ黒になったようだった。
羽奈(ﾊﾅ)
はぁ､､､
暁が生きていた頃を
思い出したくて、
私は暁とのLINEを見返す。
羽奈(ﾊﾅ)
暁、
暁(ｱｷﾗ)
なに？
羽奈(ﾊﾅ)
やっぱなんでもない笑
暁(ｱｷﾗ)
なんだよ 笑
なんでもないなんて嘘だ。
告白しようと思った事なんて
何度もある。
でも、その度に
『なんでもない』で
誤魔化してきた。
暁も、自分の気持ちも。
羽奈(ﾊﾅ)
はぁ､､､
羽奈(ﾊﾅ)
お供え物でも供えに行くか､､､
つまらなくなった学校には
行ってないけど
お参りだけは毎日欠かさなかった
ザク、ザク、ザク、
羽奈(ﾊﾅ)
暁、今日も来たよ。
羽奈(ﾊﾅ)
どうせ
羽奈(ﾊﾅ)
毎日くんなよ。
羽奈(ﾊﾅ)
学校行けよ。
羽奈(ﾊﾅ)
とか、思ってるんでしょ？
羽奈(ﾊﾅ)
ねぇ、暁。
羽奈(ﾊﾅ)
私がわがままなの、
羽奈(ﾊﾅ)
知ってるよね？
羽奈(ﾊﾅ)
１つだけ、お願い聞いてくれないかな？
羽奈(ﾊﾅ)
これを聞いてくれたら学校行くから、
羽奈(ﾊﾅ)
毎日はお参り来なくても週５回は行くから、
羽奈(ﾊﾅ)
お願い､､､
羽奈(ﾊﾅ)
これだけ聞いて。
そう言って私は
お供え物のお花を取り出す。
羽奈(ﾊﾅ)
ね、綺麗でしょ？
羽奈(ﾊﾅ)
ベニゴア、
羽奈(ﾊﾅ)
羽奈(ﾊﾅ)
暁なら、
羽奈(ﾊﾅ)
花言葉知ってるよね。
羽奈(ﾊﾅ)
じゃあ、明日から学校行くから
羽奈(ﾊﾅ)
今日は早めに帰るね。
羽奈(ﾊﾅ)
また今度来るね、
羽奈(ﾊﾅ)
それまで待っててね。
ベニゴアの花言葉は
“愛の告白”
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
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