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橘靖竜
340
るしゅ
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数日後、親不知と子不知を繋ぐ陸橋の高架下。
麻田から連絡を受けて駆けつけた縁達は、慌ただしく鑑識が出入りしている現場へと足を踏み入れた。
本来ならばよその管轄の捜査員が現場に入り込むことはない。
しかし、存在が公になっていないおかげか、ある程度自由が効いてしまうのもまた、ハンテンの利点である。
現場には大勢の人間が出入りしており、当然ながら全員が顔見知りではない。
普段の現場でさえ、一般人が混じっていてもバレないのではないかと思うほどだ。
そもそも、捜査一課の刑事が現場に足を運ぶなぞ、ドラマや漫画の世界だけの話であり、現場を調べるのは基本的に鑑識官などである。
麻田
麻田
倉科
現場に到着するなり駆けて来た鑑識官は、先日スナックで一緒だった麻田だ。
前回はもう少しチャラチャラした印象があったのだが、その表情は険しい。
麻田
麻田
縁
尾崎
麻田
麻田
明らかに狼狽した様子の麻田。
陸橋の高架下には交差するように道路が走っており、道路のど真ん中にビニールシートが敷かれていた。
それが人の形に盛り上がっていることから、おそらくはそこに――。
倉科
麻田
麻田
麻田
麻田はそう言いつつ、ビニールシートのほうへと視線をやり、すぐにそらした。
倉科はその言葉に不吉なものを感じたのであろう。
自らを落ち着かせるように大きく深呼吸をすると、そっとビニールシートをめくった。
倉科
ビニールシートから垣間見える残酷な遺体には、見覚えがあった。
尾崎
縁
仰向けで横たわっていたのは、先日のスナックで言葉を交わしたばかりの美里だった。
倉科
倉科は拳を強く握りしめていた。
縁
尾崎
麻田
麻田
麻田
麻田
麻田がやや感情的になっている。
倉科
倉科
麻田
麻田
倉科
倉科
麻田
麻田
そう言って、一度は縁達から離れた麻田だったが、しばらくすると戻ってきた。
麻田
倉科
こうして、一同は覆面パトカーと呼ぶにもお粗末な、なんちゃってパトカーに乗り込んだ。
倉科
倉科
いつも以上に倉科が淡々としているのは、おそらく裏返しだ。
顔見知りを失ってしまったことに対して私情を挟まぬようにする精一杯の抵抗。
悲しみ、怒りの裏返し。
先日、ちょっと言葉を交わしただけの縁でさえ、彼女の死はショックなのだから、倉科の心情の乱れは計り知れない。
麻田
麻田
麻田
麻田
麻田
倉科
麻田
麻田
倉科
倉科
麻田
麻田
倉科
麻田は誰に下げるでもなく軽く頭を下げると、車を降り、現場へと駆け足で戻って行った。
倉科
倉科
縁
倉科
倉科
――こうして、アンダープリズンへと向かうことになった一同。
道中の車内は沈黙に包まれていた。
一方、アンダープリズン。
坂田
坂田
坂田
坂田
坂田
坂田
誰もいない独房には、ただただ坂田の笑い声が響いていた。