テラーノベル
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数日後――。
空港で手配したレンタカーの車内。
サガノ
サガノ
ミヤギ
ミヤギはそう言うと、常にバッグの中に入れている辞表をサガノに見せる。
ハンドルを握りながら、サガノは大きな溜め息。
サガノ
ミヤギ
ミヤギ
サガノ
サガノ
サガノ
サガノ
ミヤギ
例のサイトは日を追うごとに過激となり、とうとう脅威はサイトから現実へと飛び出した。
だからこそ、こうして北海道までやってきたわけだが。
サガノ
ミヤギ
ミヤギ
サガノ
ミヤギ
サガノ
ミヤギ
サガノ
サガノ
サガノ
ミヤギ
サガノ
サガノ
ミヤギ
サガノ
ミヤギ
それは、ミヤギの切実な願いだった。
例のサイトを見つけた時、それを眺めつつ、大きな悪意を見た瞬間、ミヤギは実に悪い予感を抱いた。
そして、悪い予感というものは、得てしてよく当たるものである。
サガノ
サガノは減速すると、車を路肩に寄せる。
パトカーのサイレンが、けたたましく鳴り響きながら、ミヤギ達の脇をすり抜けて行く。
しかも何台もだ。
それらの赤色灯は、少し先を左折していく。
その先に見えるのは――。
カーナビ
カーナビ
詰めの甘いカーナビがナビゲーションを放棄し、赤色灯が遠くで踊るは――。
目的地である、上野原高校らしかった。
サガノ
サガノ
ミヤギ
サガノ
サガノ
ミヤギは早速行動に移す。
サガノ
ミヤギ
ミヤギはあらかじめ上野原高校のことを徹底的に調べてあげていた。
ネットを使い、現地の様子を探り、校舎の構造などを、それこそ徹底的に。
その理由はいたってシンプル。
校内へ入り込むためだ。
なにがそこまでミヤギを突き動かすのか。
実のところミヤギ自身も分からない。
強いて言うならば、嫌な予感。
自分のことを救ってくれた人を失うかもしれないという、妙な危機感。
ミヤギ
ミヤギ
ミヤギ
ミヤギ
ミヤギは自身のバッグの中を確認する。
護身用のスタンガンを取り出し、裏口へと向かった。
裏口へと辿り着くと、中から何やら揉めているような声が聞こえる。
恐る恐ると窓から中を覗いたミヤギは、思わず息を呑んだ。
ミヤギ
【革命軍】はライフル銃らしきものを持っているが、おそらくナポレオンの言葉通りならば、改造したエアガンというやつだろう。
ナポレオンの指示に従い、他の人間に作らせたものだったはず。
恰幅の良い男
ライフルを突きつけられ、両手を渋々挙げているように見える恰幅の良い男。
察するに、どうやら【革命軍】ではないらしい。
革命軍
恰幅の良い男のこめかみに、ライフルが突きつけられる。
ミヤギ
ミヤギが様子見に徹していた、次の瞬間のことだった。
隙をついて、ライフルの銃口を払いのけた恰幅の良い男。
その勢いでバランスを崩した革命軍の1人にタックルをかます。
革命軍
気味の悪い合成音声を発しながら、もう1人の革命軍がライフルを男に向ける。
ミヤギ
体が頭より先に動くとはこのことで、ミヤギは靴も脱がずに土足で勝手口の中に飛び込んだ。
勢い良く飛び込んだから、思わず転びそうになってしまうが、足を前に踏み出して、辛うじてバランスを保つ。
革命軍の1人には、恰幅の良い男が馬乗りになっているが、しかしもう1人の革命軍が男の背後に迫る。
ライフルの引き金に指がかけられたのを見て、ミヤギはなかば無意識に駆け出していた。
ミヤギの気配に気づいた革命軍が振り返るよりも早く、ミヤギが首筋へと突きつけたスタンガンが弾けた。
ほんの一瞬のことだったため、革命軍は声も上げずに倒れる。
一方、恰幅の良い男は革命軍の首に腕を回し、寝技のようなものをかけていた。
ぐったりとした様子から、意識を失っているようだ。
恰幅の良い男
恰幅の良い男
ミヤギ
なんと言って説明して良いのか分からなくなったミヤギは、スタンガンを片手にこう続けたのであった。
ミヤギ
恰幅の良い男
恰幅の良い男の、疑心に満ちた返事が、静まり返った廊下にはやけに響いた。
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