雅紀
莉子
莉子
俺は
その質問を聞いて
色んな感情が混ざって
涙が出た。
Riko_side
雅紀先輩が
泣いた。
私を強く優しく
抱きしめながら…
涙を流した。
雅紀
涙を流しながら
口にした
"何にも出来なかった"
莉子
雅紀先輩に
抱きしめられているのに
ドキドキより
今は心がイタイ。
それは、きっと
雅紀先輩が泣いているから。
雅紀
莉子
雅紀
その質問から
5分くらい経ったとき
雅紀先輩が、私から放れて
涙をごしごし拭いながら、満面な笑みを見せた。
莉子
雅紀先輩の大好きな笑顔をが見れて、一安心だけど。
泣いていた理由は
教えてくれなかった。
雅紀
莉子
雅紀先輩は
笑ってるけど
悲しい目をしてる。
"何にも出来なかった"
雅紀先輩…
事情はわからないけど
私は、雅紀先輩は頑張ったと思う。
勝手な考えだけど
きっと友達のコトだよね。
雅紀先輩
雅紀先輩の優しいキモチはきっと相手に届いているはず。
わからないけど
雅紀先輩は何にも出来なかった。って言ってるけど
ずっと大好きだった雅紀先輩の顔を見ればわかるよ。
雅紀先輩は
頑張ったよ。
その想いを雅紀先輩に、届けるように
言葉ではなく
キスをした。
Satoshi_side
優ちゃんが…
櫻井と付き合ってる…
恋愛なんてしたことなかったから
こんなモヤモヤしたキモチ…初めてだ。
智
あーばちゃんに優ちゃんが連れて行かれたあとも
ずっと櫻井と付き合っていると聞いた話が頭から離れない。
俺…
自分が思ってた以上に、優ちゃんが
スゲェ…スキなんだって
気づいた。
櫻井と付き合ってんなら
何で文化祭一緒にまわるって約束したんだよ。
期待…
しちまうじゃねぇかよ。
こんなキモチで
明日の文化祭やるんか。
複雑だな…
智
最終チェックの劇の練習で自分の出番を
待っていて、ふいに外を見たらニノが立っていた。
なんで…ニノが。
そんな俺の視線に気づいたのか
ニノが俺に気付き
何かを企んだ顔をして笑った。
ニノが窓の外で
企んだ顔を見て。
絶対に
何かしようとしている。
って確信した。
だけど、今は劇の
最終チェックで。
さすがに抜けるわけには
いかない状況。
そんなこんなで
焦ってたら
意外にも早く
劇のチェックが終わった。
終わった瞬間
俺は急いで教室を出た。
智
和也
智
和也
智
和也
智
和也
俺が今までの事情説明すると
ニノは大笑いした。
智
和也
智
和也
智
和也
智
和也
智
和也
智
ニノはそう言うと
校門のすぐ外に、大きい二人乗り用のバイクを指さした。
智
和也
そう言って
投げられたヘルメット。
和也
俺は行き先もわからないまま
バイクの後ろに乗った。
明日…
文化祭かぁ。
相葉くんのあの言葉が頭の中でグルグル回ってる。
相葉くんが
あんなこと言うなんて思わなくて。
そのあとの
相葉くんとの劇でのラブシーンは少し気まずかった。
最終チェックも終わると
大野くんが急いで教室から出るのを見て
少し…
あのときのことがまた蘇ってきて、胸がチクチクした。
翔
優
翔
優
翔
優
翔くんのお誘いをOKして、一緒に帰ることにした。
翔
優
翔くんは、私の家まで送ってってくれた。
優
そう言うと翔くんは、俯いた。
優
翔くんって言っても、相変わらず俯いたまま。
具合…悪いのかな
翔くんの顔色を伺おうと、下から顔を覗きこんだ。
優
いくら呼んでも反応しない翔くん。
そんな翔くんが可笑しく見えてきて
少しだけ
からかうつもりで、おでこにデコピンをしたら
翔
優
翔
その瞬間…
私の唇に何かが触れた。
優
私にとっての
初めてのキスが…
こんなものだとは
思わなかった。
いつもの翔くんじゃない…
胸板をバンバン叩くけど、翔くんはムキムキだし男の力に勝てるはずもなく
なすがままに。
優
そろそろ息も限界に
立っていられなくなるほどに力がつきた。
その場にペタンと座ると
翔くんは我に返ったかのような顔をして
申し訳なさそうに
翔
って謝った。
優
翔くんはこんなことする人じゃない。
きっと…
なにかあったはず。
じゃなきゃ…
こんな私とキスなんかしないもん。
翔
優
翔
優
翔くんが初めて私に
大声を出した。
でも…その声はどこか
悲しそうに聞こえた。
私…
初めてのキス奪われたのに
本当に何でこんな冷静で
いられるんだろ…
翔
優
翔
翔くん…。
優
翔
だから…
キスしたの?
優
翔くんが私をスキって気づいたのは…
保健室のとき。
カップルコンテストに誘われたとき。
だけど…
私には大切な友達であって…
本当に本当に大切な友達なの。
こんな私にいつもいつも優しくしてくれて。
本当になんで翔くんみたいな人をスキならないのか
自分でも思う。
だけど…だけどね
私…大野くんがスキなの。
翔くんみたいに紳士的じゃないし、見た目もチャラいし、女たらしだし。
だけど…
大野くんといると、ドキドキするの。
大野くんに
すっごくホレてるの。
Sho_side
翔
勝手に初めてのキスを奪ったのに…
俺を心配する優に。
ますますホレてる自分がいた。
だけど…
この恋はきっと…いや。
絶対に実ることなんてないんだなって。
だけど
優をスキになって、後悔なんてしてない。
これから先もずっと
後悔なんてしない。
優
翔
俺はたった今フラれたのに、フラれた相手にカップルコンテストを誘われた俺って…なに?(笑)
翔
ここで誘いを断らないと、本気で優を忘れられなくなる。
だから…
俺はもう諦める決心つけたよ。
優
翔
優
翔
スキな人が幸せになってほしいなんて
意味わかんねぇって思ってたけど
今の俺ならわかる。
スキな女には幸せになってほしい。
だから…
救世主翔ちゃん…
やりますか!
コメント
1件
めっちゃいいですね〜次楽しみだよん