花火ってさ
儚いよね。
一瞬で咲いて散る 綺麗な花だよね
そんな花火は
私たちにチャンスを 与える。
中条 実夏
ねぇ、花火やろ。
島田 匠
あぁ。花火なんて久しぶりだな。
匠は私の幼なじみで あり親友。
生まれた時から一緒にいる
大切な人。
さっそく準備した。
中条 実夏
ロウソクさ、立ててよ。
島田 匠
あぁ。いいよ。
中条 実夏
ありがと。
中条 実夏
中条 実夏
花火...やろっか。
島田 匠
うん。
そこからは色んな花火を やった。
騒ぎながら楽しんだ。
そしてやっぱり最後は
線香花火。
中条 実夏
ふぅー、やっぱり最後は
島田 匠
線香花火だよなー
心做しか匠の頬が 赤い気がした。
中条 実夏
やろやろー
島田 匠
あぁ。
ろうそくに線香花火を 近づけて
火がついたら
スタートだ。
パチパチパチ...
中条 実夏
...綺麗だね。
島田 匠
...あぁ。
中条 実夏
ちっちゃい頃はさどっちが長く線香花火できるかさ
中条 実夏
勝負したよね。
中条 実夏
いっつも匠が勝ってた。
島田 匠
あー俺強いからな。
島田 匠
コツあるし。
中条 実夏
えー
パチパチパチ...
まだ線香花火は続いてる。
線香花火が落ちるまで
眺めるだけ。
...そうじゃなかった。
島田 匠
俺さ。
中条 実夏
...ん?
島田 匠
実夏のことずっと好きだった。
中条 実夏
...え
その瞬間
2人の線香花火が
同時に終わった。
島田 匠
だからさ。
島田 匠
考えてくんない?
中条 実夏
か、考えるって...
島田 匠
俺の彼女になるかどうかだよ。
中条 実夏
っ/////
今まで匠にそんな感情は 抱いたことなどない。
でも今はドキドキしてる。
きっと花火をやらなかったら
気づかなかったんじゃないかな
匠の気持ちにずっと 気づかなかったかもしれない
花火は
私にチャンスをくれた。