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17:31
千秋の家
千秋
…。
ｶﾞﾁｬｯ
直人
よくこんなとこに住めるなぁ。
直人
さすが千秋。
千秋
…！
千秋
なんで兄貴がここに居んだよ…。
直人
弟の様子を見に来てあげたんじゃん？
千秋
…嘘つかなくてもいいっつーの。
千秋
どうせ菜月のことだろ。
直人
俺の奥さんを呼び捨てにしないでくれるかなー。
千秋
…。
千秋
もう違う。
直人
…。
直人
で、
直人
菜月はなんて言ってた？
千秋
…。
千秋
教師…辞めるってさ。
直人
…そうか。
直人
んじゃ、
直人
次は菜月んとこの家を潰すか…。
千秋
…。
千秋
いくら菜月センセイに恨みがあるとしても…、
千秋
そこまでする必要…ある？
直人
随分馴れ馴れしくなったなぁ千秋。
直人
俺が菜月を恨んでるわけないじゃないか。
直人
俺は菜月を取り戻したいだけ。
千秋
…教師辞めさせなくても、
千秋
ふつーに会いに行けば良かったじゃん。
直人
そんなことしたら嫌われるだけだ。
直人
菜月が仕事も金も住む場所も失ったとしたら、
直人
助けを求めるとしたら俺しか居なくなんだろーな。
直人
…そしたら、
直人
菜月の方から俺を求めてきてくれる、
直人
全部菜月のためにやってんだよ…。
直人
4年前のことも、
直人
全部。
千秋
…それ、
千秋
自分のためじゃん。
直人
…はっ、
直人
菜月と同じことを言うんだな…お前は。
千秋
…？
直人
…菜月には悪いと思ってる、
直人
もちろん巻き込んじまった千秋にも。
直人
でも、
直人
4年前、親父が病気で倒れてさえ居なければ、
直人
菜月を手放す必要は無かったんだよ。
千秋
…。
直人
まあでも、
直人
いきなり千秋が親父の会社を継ぐっつったときはビビったなー…。
直人
親父のこと大っ嫌いなはずなのに。
千秋
嫌いに決まってんじゃん、
千秋
あんなくそ親父、
千秋
…あと、
千秋
俺が兄貴の代わりに会社を継ぐのは、
千秋
兄貴のためじゃねーから、
直人
ああ分かってるよそのくらい。
直人
菜月のためだろ？
千秋
…。
千秋
兄貴は、
千秋
まだ菜月のこと好きか？
直人
…好きなわけないじゃないか。
千秋
…！
直人
愛してるよ、
直人
菜月のことは。
千秋
…っ、
直人
んじゃ、
直人
そろそろ帰るわ、
千秋
…。
直人
千秋は今まで通り学校に通っていいからな。
直人
あとは俺が片ずける。
ｶﾞﾁｬｯ
千秋
…。
千秋
（昔から…俺は菜月のそばにいたのに…なんで俺じゃないんだ……。）
千秋
（菜月を幸せにできるのは兄貴だけってことくらい、）
千秋
（初めっから分かってたことじゃねーか、）
千秋
（なのに…、）
千秋
なんで、
千秋
俺じゃねーんだよ…。
♡が500~きたら続編書きます┏●
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