完結したらカバー絵変えます!! お楽しみに!
制作中・・・
2025/04/24投稿
第67話
「魔王の手下」
紫
青
各グループ、それぞれの進行方向に分かれた。やっぱりまろちゃんが居ると心強いなと思う。
紫
青
青
紫
青
紫
壁の目ん玉
紫
青
幻覚かな?
冒険者たち
冒険者たち
紫
青
よく見たらそこそこな数が壁にくっついていた。暗すぎるあまり誰も見えなかったのか。
瞼をパチパチさせて本当の生き物みたい。こういう魔術か?それともこれ自体が生き物? 少なくとも害あるものにしか見えない。
紫
ザシュッ!!
壁の目ん玉
紫
青
青
青
紫
紫
一時たりとも気は抜けない。 ここは敵の陣地。何が起こるかわからないのだから。
やけど....
紫
団結力は高まったけど? なんかあの件でないちゃん動いてたっぽいし?俺の力ちゃうし?
他の5人のことは信頼してても俺のことは「なんやねんコイツ」って思ってたらどうしよ〜!?!?
※心配性勇者
紫
紫
水
紫
紫
水
紫
青
紫
そう。俺は勇者。 いついかなるときも、仲間を導くために冷静でなければならない役職。
平常心を保て。自信に満ち溢れた顔をしないとみんなが不安になってしまう。
平常心。平常心を.........
青
紫
青
紫
青
青
青
紫
まろちゃんは変わらないな、と思う。
どこでも、いつでも、何があっても、 普段通りに振る舞ってくれる。 それが無性に安心するときがある。
青
青
紫
青
紫
あ....でも、よく考えればそうか。 俺らよりも長くやってて、経験値もあって、「一般パーティー」にも関わらず国に選ばれる実力者。
俺らはそこに到達していないからあんなに修行を積んでいたのだ。
青
青
紫
青
紫
まろちゃんの言葉は頭の悪い俺でもわかるくらい安定している。 リスクが無いというか、根拠がしっかりしてるというか...
まろちゃんは魔王討伐が決まってからよく「大丈夫」と自分に対してもメンバーに対しても繰り返すようになったけど、ただ安心したいだけじゃないのだ。
"どうしたら"大丈夫なのか。 "何をすれば"大丈夫になるのか。
きっと全部考えている。事実を根拠にして、可能性を摘み取って、そしてようやく「大丈夫」という発言にたどり着く。
今までないちゃんに頼りっぱなしだったと言っても過言では無い「作戦」の部分を、まろちゃんは考えられるようになった。
紫
やっぱ成長しとるんやな。 魔王討伐まできてしみじみと思う。
冒険者たち
冒険者たち
冒険者たち
冒険者たち
紫
魔力を感じたと思ったら。 あそこだけ天井に魔法陣がある....!!!
紫
冒険者たち
紫
ボンッッ(魔法)
青
紫
咄嗟に盾をかまえて魔法を防ぐ。 この焦げ臭い匂いは...
紫
青
青
三大貴族 ポピー
青
紫
瞬間移動したかのように現れた。 "見えた"のに、反応できなかった。
多分、三大貴族....
紫
紫
青
三大貴族 ポピー
青
紫
紫
黄
魔王討伐が始まって1つ目のピンチ。
黄
それはさすがに視野に無かった。 そりゃ予想外の敵が来たり負傷してしまったりとかは考えてたけど、ここまできて迷子ってなに??
そんなに方向音痴ではない。少なくともメンバーの中ではまだマシなほうだ。 地図だって持ってるのに...
冒険者たち
黄
10人で地図を囲んで唸る。 誰もここがどこか分からない緊急事態。
どうしてもわからないときは__
黄
回想
桃
桃
黄
紫
赤
ないこから手渡されたのは紫色の魔石。縁の金属部分には、繊細な彫刻が施されている。 魔道具だろう。相当高価そうだ。
水
桃
桃
桃
水
桃
打ち合わせしていたのかは知らないが、ないこがまろに目配せをする。
まろが少し頷いて、魔石に魔力を込め始めた。ああやって使うらしい。 魔石は綺麗な黄色の光を放っている。
青
水
紫
青
水
桃
桃
黄
赤
水
青
水
青
水
黄
黄
堂々巡りでは仕方がない。 とりあえずほとけに助けを求めよう。
黄
『わっ、アニキ?』
『聞こえるよ!聞こえるんだけど...っ、ちょっと今、攻撃避けるのに必死で....!!ぎゃッ!?』
黄
『迷子ぉ!?』
『え、えーと...えーっと....っ』
解決策を思案してくれてるみたいだけど、あまり集中しすぎて怪我でもしたら大変だ。 よく考えればほとけはりうらと一緒に居るのだから、兵隊と戦闘中だろう。
黄
『し、下に下に降りていくとか?』
『その"獄人"が居るのって最下層の獄中なんでしょ?とりあえず階段を降りてくとか....!』
黄
黄
『はーい!!』
魔力を込めるのを止めると、光が弱くなって声が聞こえなくなった。 さすが国宝なだけあって使いやすい。
黄
黄
冒険者たち
黄
冒険者たち
冒険者たち
黄
黄
冒険者たち
最初はなぜか怖がられていたけど、話しているうちになんだかんだ懐いて(?)くれたみたいだ。
獄人たち
獄人たち
ガシャッ、ガシャンッ(檻の音
黄
冒険者たち
冒険者たち
「獄人」.... 魔族界で悪事や殺しを働いた悪者。 もしくは奴隷。
いや、悪事を犯して奴隷になったと言った方が正しいだろう。たとえ囚われているとしてもこいつらは魔王の手下だ。 そしてかなりの手練。
その数も多い。ないこは推定100人だと言っていたけど、それでも信じない方がいいと念を押された。
黄
りうらに任せた方がよかったかもしれない。檻に囚われているなら毒でも充満させれば一発だ。 しかしここは俺の持ち場である。
黄
ガシャンッ!!
黄
檻が開いた.....!!
獄人たち
獄人たち
どこかで監視されていたのか。 俺たちが今入ってきたことも、その時点でバレてる...!
冒険者たち
冒険者たち
獄人たち
黄
獄人たち
黄
黄
モロに食らったわけではないがかなり強い。そして言葉のわりに知能が高いようだ。 魔族にカウンターをされるなんて初めてかもしれない。
面と向かって戦い続けると危険だ。 人数の差、場所の狭さ、パワー、どれを考えてもメリットなんて無い。
『でもかなりの数やし、もし無理なら扉を閉じて封じ込めてしまうのも手やな』
まろが言ってた作戦でいこう。 誰一人欠けれないこの状況では、それしかない。
黄
黄
冒険者たち
そういえば昔、あいつらともやったな。 ダンジョンの最下層まで戦いながら移動するゴリ押し作戦。
いつやったっけ。だいぶ前や。
黄
絶対に勝ってみせる!!!
三大貴族 ポピー
三大貴族 ポピー
青
まるで「他は目障りだ」と言わんばかりの態度で全体を舐めまわすように見ていく。
紫
ピリつく空気感。 相手から感じる魔力が、オーラが、この辺り一帯を凍てつかせている。
あの弾むような声、幼い雰囲気...多分三大貴族の中でも1番若手の「ポピー」だろう。魔族としては100年生きているらしいが、全然見えない。
白いタキシードと真っ赤なネクタイ。 「貴族」には似つかない派手で幼い服装だ。若手だからだろうか?
三大貴族 ポピー
紫
三大貴族 ポピー
ピカッ
青
青
紫
紫
ドガァァァァン"ッッッ
紫
地面から振動が伝わってくる。 指先までビリビリするような魔法を防いだことによる反動。
《シルメン》 俺が半年の修行の間に見つけた"防御"のスキル。盾に少しの魔力を込め、広範囲を守る技だ。
まだ上手く使いこなせないし、頻繁に発動するわけにもいかない。 たまたま成功したからよかったけど、失敗したらどうするつもりだったのだろう。
それになるべく最後まで隠してギリギリのところで使おうと思ってたのに...もうバレてしまった。
三大貴族 ポピー
紫
三大貴族 ポピー
紫
三大貴族 ハイドランジア
紫
なんか知らん奴出てきた...!!!
三大貴族 ハイドランジア
三大貴族 ハイドランジア
三大貴族 ハイドランジア
紫
青
三大貴族 ハイドランジア
ビビットな青色の髪。巨体を影に溶け込ますような黒いマント。 冷酷だと名高い三大貴族の1人だ。
たしか力はポピーと同等かそれ以上。 今出くわすのはタイミングが悪い。
紫
紫
青
青
そう言って杖をポピーの方に向けた。 俺はハイドランジアの方に剣を構える。
青
紫
まろちゃんがすごい数の火の矢を飛ばしているのを横目で見ながら、スピードを上げて敵に突っ込む。 後ろから他の冒険者も続いてきた。
狙いに違和感は無かったけど、惜しくも腕にかする。 足で勢いを殺しながら止まった。
三大貴族 ハイドランジア
紫
なんやねんこいつ。 俺の技全部に文句つけてくるんやけど。 煽ってる?煽ってるよな??
しかも他の冒険者を軽々と交わしながら俺の事を分析している。かなりヤバそうな相手だ。
ポピーもハイドランジアも多分同じ。 "俺"と"まろちゃん"しか見ていない。
勇者パーティーの面がもう割れてるのだろうか。それとも何か感じ取るものがあるのか。
三大貴族 ハイドランジア
三大貴族 ハイドランジア
紫
紫
紫
カキーーンッ
三大貴族 ハイドランジア
「頭悪い」!?!?
紫
いや...でも今まで戦ってきた魔族の中で1番強い。知能もパワーも段違いだ。 さすが三大貴族。
冒険者たち
冒険者たち
三大貴族 ハイドランジア
紫
冒険者たち
紫
ハイドランジアがいきなり魔法使いの後ろに現れた。 移動した瞬間が見えなかった。 本当に、音さえ感じなかった。
《タイム》....もしかして、時間を止める魔法?
紫
紫
冒険者たち
這いずってるけどなんとか戻れそう。 前衛でもないのにこんなに近づかれるのは危険すぎる。
そもそも"近づけるはずがない"のだ。 剣士、武道家、槍使い...かなりの数の前衛職がいる。後方支援の魔法使いの背中に回り込むなんて不可能な状況。
三大貴族 ハイドランジア
紫
今俺の背後にも回れるのか? その場合、魔法を発動する瞬間に剣の向きを変えれば対処できる....?
わからない。そうでなかったときの傷は致命傷になってしまう。
解決策が思いつかない。 どうしたら、格上の相手を倒せる?
紫
三大貴族 ポピー
紫
ヤバい。囲まれた。
まろちゃんたちの攻撃を抜けてくるなんて、無邪気で幼そうな見た目に反してかなり強い。
紫
青
紫
うそ、まろちゃん突っ込んできた!?
三大貴族 ポピー
三大貴族 ハイドランジア
青
ドガッッ
三大貴族 ポピー
紫
まろちゃん必殺回し蹴り....!!!
紫
青
紫
青
青
紫
紫
青
青
青
紫
三大貴族 ハイドランジア
三大貴族 ハイドランジア
紫
三大貴族 ハイドランジア
ハイドランジアが左手を掲げて魔法陣を展開する。
紫
カキーーンッ
三大貴族 ハイドランジア
紫
青
相手の目線、つま先の向き、呼吸...無意識の中にある粗を探すしかない。 時間を止められたとしても、注意して見ていればなんとなくわかってくる。
幸い、目の前の敵はそれを隠そうとしていない。 自分の魔法に対する信頼がある。
たしかに「時間を止めれる」は最強に思える魔法だ。相手もそう思っている。 逆手に取れ。負けると思ったら、本当に負けるのだ。
青
三大貴族 ハイドランジア
まろちゃんが俺の後ろから魔法を発動する。たしかに、囲んでしまえば時を止めたとしても逃げられない。
紫
青
アイコンタクトとは完璧。 俺の動きで察してくれた。
紫
紫
俺が飛び出した瞬間、黒魔術が解かれる。目の前の敵を目がけてそのまま突き進む。
黒いマントのせいで急所を狙いにくいが、今の冷静な状態なら大丈夫。
紫
ザシュッ
三大貴族 ハイドランジア
紫
カキーンッ ザシュッ カキーーンッッ
紫
目の前のことだけに集中していられるからなんとか見えるけど、動きが早すぎて防ぐので手一杯だ。 相手にまったく隙が無い。
どんどん自身の傷が増えている。 少しずつ押されている。
今の1対1の状況に他の冒険者が入るのは無理だ。なんとか剣をふってギリギリ攻撃を防いでいるから、仲間のことまで配慮できない。
紫
三大貴族 ハイドランジア
そう言って嘲笑われる。 限界になってたまるか。こっちの目的は魔王なのだ。
紫
正直こうして喋るのもつらい。 集中しないと攻撃を防げない。なのに目の前の敵は当然のように涼しい顔で喋りかけてくる。
これが魔族と人間の差...
紫
三大貴族 ポピー
紫
忘れてた....!! でも、魔力はこっちに向いてな__
青
紫
紫
三大貴族 ハイドランジア
電気を帯びた雷のような槍。あれがグングニルなのだろう。
それが肩に思いっきり刺さってまろちゃんが壁に固定されている。 宙に浮いたまま、串刺しみたいに。
青
紫
血がポタポタと床に落ちていく。 いつも清潔に保たれていた黒魔のマントは血で滲んで赤黒く染まっていた。
身体をぶち抜かれているのだから、大量出血どころではない。心臓は避けれたみたいだけど、傷は大きい。
三大貴族 ポピー
三大貴族 ポピー
三大貴族 ポピー
青
三大貴族 ポピー
三大貴族 ポピー
紫
ポピーがグングニルを少し引き抜いてもう一度刺す。
青
紫
魔族の彼にとってはこれは"狩り"なのだろうか。
痛めつける狩りは大嫌いだ。
でも、自分の大切な人を傷つける奴のほうが、俺は大嫌い。
紫
三大貴族 ポピー
三大貴族 ポピー
冒険者たち
三大貴族 ポピー
冒険者たち
紫
冒険者たち
冒険者たち
冒険者たち
冒険者たちの力があきらかに上がっている。怪我をしている人も多いのに、ハイドランジアのほうにもたくさん向かっている。
そっか....まろちゃんは人望が厚いんだ。 優しい人だから、尚更。
紫
いつも真顔やし人と関わるの不器用やのに、優しいのバレてもうてるやんw
青
紫
紫
ズルッ
青
紫
手のひらが火傷している。 本当に雷みたいなグングニルだ。
紫
青
青
紫
青
青
なぜそんな大怪我を負って冷静でいられるのか。多分俺の方が焦ってる。 でも、彼の言葉は信じずにはいられない。
紫
青
紫
幸い、冒険者たちが頑張ってくれているおかげで俺は今マークされていない。 絶好のチャンスだ。
どうすれば倒せる? 1人だけでいい。確実に倒す方法は__
赤
桃
赤
前にパーティー特訓したとき、りうちゃんが魔法でないちゃんのナイフを模倣していた。
赤
桃
赤
桃
桃
桃
ないちゃんが模倣ナイフを投げ返した時、たしかりうちゃんが...
赤
赤
シュンッ(ナイフが消える
桃
青
紫
水
黄
紫
紫
この槍を投げ返せば、ポピーは必ずこの槍を消滅させるだろう。 自分の武器だ。自由に消したり出したりできるはず。
つまり投げても意味が無い。
と、普通なら思うだろう。
紫
その上、周りにはたくさんの冒険者。 たとえ攻撃を避けたとしても、逃げることはできない。
紫
紫
紫
冒険者たち
紫
荒くてもいい。 ギリギリ命中範囲に入ってればいい。
相手に槍を認識させて、消滅させれば、俺の攻撃は避けれない。 最高速でいけば確実にいける。
三大貴族 ポピー
三大貴族 ポピー
三大貴族 ポピー
槍の後ろに隠れて見えなかっただろう。 今から魔法を発動するのに0.5秒はかかる。
剣先が相手につくまでは、0.2秒だ。
紫
ザシュッッッ
三大貴族 ポピー
紫
三大貴族 ポピー
三大貴族 ポピー
三大貴族 ポピー
三大貴族 ポピー
だんだん消えていくポピー。 まるで花が枯れていくように、幼い雰囲気はどこかへ消え去っていった。
冒険者たち
冒険者たち
冒険者たち
青
青
そう言ってハイドランジアの方を睨むまろちゃん。向こうはと言うと、俺が必死につけた傷をもう回復させていた。
ポピーと同等と思っていたが、向こうの方が明らかに強い。
紫
青
紫
紫
青
紫
青
紫
紫
あまり納得はしていないようだが、理解はしてくれたようだ。 Eグループだけを引き連れて、ハイドランジアに目くらましの魔法を一発打って離脱していった。
青
遠くからそう声が聞こえる。
紫
まろちゃんの傷は深い。あのまま戦うのはそれはもう激痛だろう。
かといって「治療されに行け」と言ってもきっと言うことを聞かない。 俺が言うよりないちゃんからキツく言ってもらった方が治療されに行くだろう。
ないちゃんがあの傷を見たら 「バカなの!?死にたいの!?」 とでも言っていむくんのところまで強制的に連れて行ってくれるはずだ。
紫
紫
三大貴族 ハイドランジア
紫
紫
紫
水
赤
赤
兵隊
赤
赤
みんなと分かれてどのくらい経った? ずっと同じ場所に留まり続けている。
俺が遅れればアニキに迷惑がかかる。 そこで迷惑をかけてしまえば、ないくんたちが考えた計画は崩れてしまう。
赤
水
赤
赤
赤
魔王が目覚めたのは100年前。 それまで魔王城ふくめ魔界は荒れ果てた状態だったのに。 なんで兵隊がこんなに集まるの?
本当に異常だ。己の感覚ではもう2000は倒しているのに。
消耗戦に持ち込まれればそもそもの構造が魔族よりもろい人間側は不利になる。 体力も魔力も魔族が上なのだから。
赤
赤
赤
水
水
兵隊
赤
赤
水
兵隊
水
赤
兵隊がほとけっちに殴りかかる。 もっと警戒しなければならなかったのに。もっと近くに居れば__
赤
水
ドガァッッ
赤
地面に思い切り叩きつけられる。 みぞおちは流石に聞いてないんだけど。
なんかりうら、ほとけっちのこと庇ってばっかだよなぁ...前のダンジョンでもそうだったっけ。 体が先に動くんだよね。なんでだろ。
あぁ、まって。気持ち悪い。 吐きそう。
吐きそうだけど__
兵隊
赤
赤
兵隊
わかってる。 体が先に動くのは、仲間だからだ。
赤
水
赤
水
救護班と一緒で本当によかったと思う。 負傷者が後を絶たないし、居るのと居ないのとでは精神的な負担も違う。
他のグループはもっと辛いだろう。 誰かが大怪我でもしていたらどうしよう。連絡手段の魔道具には、特に連絡は入ってきてないみたいだけど....
水
赤
水
水
赤
兵隊をよく観察してみる。 床にはたくさんの倒れた兵隊。どれも動いていないけど、気付かぬ間に立ち上がってるのかもしれない。
不死身じゃないよね。魔力は感じる。 いや、そもそも生物じゃないのか。 魔力で動く何か....もしかしてロボット?
赤
赤
最初に使った時、全然効かなかった。 鎧になにか細工してあるのか、耐性がついているのかだと思っていたけど、ロボットと考えると辻褄があう。
赤
りうらの毒は使えない。 倒しても何度も立ち上がってくる。
....動けないようにすればいい?
ロボットなら自然回復はできない。 魔力で動いてるみたいだけど、体はきっとブリキみたいな金属だろう。 動きも単純だから、簡単なプログラムしかインプットされていない。
赤
赤
多分、今までみんな首か腹を狙って攻撃していた。俺もそうだ。 でも生きてないから意味が無い。
赤
兵士たち
赤
赤
兵隊
赤
グサッ(関節を突き刺す
兵隊
よく考えれば、この兵隊たちはずっと喋らない。傷つけても痛がらない。 なんで気づかなかったんだろう?
これなら終わりが見える。 よかった。一生埒が明かないかと思った。
魔力配分も申し分ない。 このまま順調に__
水
赤
兵隊
高く振り上げられた槍がこちらへ下りてくる。反射で身をそらすけど後ろは壁。逃げ場は無い。
赤
ドガァッッ
赤
思い切り壁に叩きつけられた。 壁にヒビがはいってポロポロと崩れる。
兵隊
赤
赤
ダメだ。まだ倒れることは許されない。
俺が倒れていいのは、魔王が倒れたその後なのに。
せめて、このDグループと救護班をアニキのところに送り届けてから....
赤
赤
ほとけっちと兵士たちの声が遠のいて、俺の意識は夢の底へと落ちていった。
続く
コメント
14件
今回も美味しゅうございました😽💭 むぼくえがあと3話で終わっちゃうなんて悲しい…😇 🐇🤪さんお互い信じ合う越してもはや同体なのでは…?? ここまで沢山仲間を信じるという言葉が出てきてスカイさんチームが団結してる中、魔王チームが全然団結してない所も好きです👊 最後の終わり方🐤様本当に心配でした😭みんなで帰れよおおおお😭😭 💎さん叫び過ぎだろ( 毎度恒例好きです🤩💖
ちょッッッッ🐥ちゃん心配〜💦 いや、、、魔王がロボット使うなや((((ガチ偏見 続き楽しみです!✨
まじめに読んでて息を飲みました✨✨ 凄すぎて圧巻です✨ 次も楽しみにしてます!!