テラーノベル
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約、2ヶ月の日が経った
赤は毎日此処を訪れ、 友達を超えた関係になって行った
水は、あの日から あの夢を見る事は無かった
水は夢を見た事も 忘れかけているようだった
時刻は太陽が暮れかけている時間 もう時期完全に太陽は沈むだろう
@ 水
何時もなら訪れている筈の 赤が来ない
極偶に「親が居た」とかなどで 来なかった事もあった
それでも、次の日には 元気に来ていた
…今日で、3日目だ
これは本当に危ないのでは、と 考える度に水の息が止まりそうに なってしまう
@ 水
赤が来なくなってから 水の顔に笑顔が消えた
外を見てはぼんやりと眺め 何処か寂しそうな顔をしている
それぐらい、水にとって赤は 大切で掛け替えのない存在だった
水が居間に戻ろうと 下駄を脱ぐ間に、とある音が 水の鼓膜を擽った
チリンッ……
鈴の音が水の耳を通った
水は思わず息を飲んだ この鈴の音は、水が赤に手渡した 鈴の音だ
『何かあったらこの鈴を鳴らして』
『僕が絶対駆けつけるから』
よく耳を澄まさなければ聞こえない 小さく、か弱い音だった
この鈴の音が赤の状態を 表しているようで水の背筋が凍った
@ 水
水は慌てて階段を駆け下りた
そしてこの前 赤と一緒に走った道を 急いで走った
チリン……チリンッ…
2回、鈴が鳴る 鈴の音が水の頭に離れない
無我夢中で赤達の家に向かう
どれだけ手を振っても、 どれだけ足を動かしても、 水の体は止まらない
たった一人の大切な幼い少年と その少年が愛して止まない兄弟達
5人 一人一人が、水にとっては 希望と愛の塊
兄弟達を考えたら何でも出来そうで 命さえも喜んで捧げる
そんな時、世界が切り離された様な 音が、水を襲った
ガシャンッ…
水の全身のマナと神力が乱れた つまり、赤が持っている鈴が壊れた いや、壊された
残された神力が彼等を 守ってくれるといいが、限られた 時間は、秒単位だろう
ただ絶望と希望を行き来し、 我武者羅に走り続ける
あと、少し もう少し走ったら、大丈夫、大丈夫
彼等は無事だ 大丈夫、大丈夫だから
あと少し走る、もう少しだから
あともう少しで彼等に会える、 触れられる、話せれる
あと、少しだけ 走って、…耐えて僕の体
コメント
11件
あの17は消えちゃってるんですけどどうしたんですか!?水くん頑張れ⋯⋯!
初コメ失礼します えぇぇ、! 🐤くん、大丈夫かな、? 🦊くんも、急いで、頑張って、! 続き待ってます