絵麻
萌花
今は教室移動の最中
萌花
絵麻
萌花
絵麻
萌花
萌花
萌花
そう。しゅう君がこんなことになったのも私が彼に想いを打ち明けてしまったから
あれはあこがれの高校生になりたての時
もとからモテていたけど高校に入ってからさらにモテるようになって
それと同時にいつも隣にいる私が女の子たちに睨まれることや色々言われたりすることが頻繁に起こった
それを知っていたもえちゃんがいつも私と一緒にいてくれたけど
事件は起こった
この日はたまたま早く帰らなきゃいけない日で、しゅう君とは別で帰ることになっていた
柊人
絵麻
萌花
絵麻
もえちゃんたちに別れを言って下駄箱に向かう
すると
?
絵麻
?
振り向くとそこにはなぜか私をおびえたように見ている女の子がいた
でもそんな表情とは裏腹に私の手を引いて人気のないところに歩き出す
絵麻
?
多分この子は脅されていたんだと思う
なんとなく察しておとなしくついていくと、第2体育倉庫にたどり着いた
第一倉庫は部活などのものを入れたりしているから人がよく来るけど、第二倉庫は体育祭や文化祭とかの物を閉まっているところだから人通りも少ない
そして二人して倉庫の中に入った途端急にドアが閉まって私たちは閉じ込められてしまった
倉庫のなかは電波も悪くてスマホもつながらないし
私たちはドアを思いっきり叩いたり叫んで助けを求めたけど、来るはずもなく
?
?
絵麻
絵麻
女の子は私に謝ってくれるけど、これはしゅう君が好きな人達の仕業ってわかっていたから
逆に申し訳なくて
お母さんから連絡を受けたもえちゃんとしゅう君と上原君が助けに来てくれて
女の子はもえちゃんたちに任せて私はしゅう君と家に帰った
部屋につくなり抱きしめられて
柊人
その時のしゅう君の声は震えていた
まるで怒りを抑えるように
言いたくても言えなくて、心配かけたくなかったし、巻き込みたくなかったから
もえちゃんもいるし大丈夫なんて思ったから
柊人
柊人
大事な子
それは私が思っているものとは別の意味。 幼馴染としての
小さいころからしゅう君が大好きだった、私からしたら幼馴染なんてやめたくて
それ以上の関係になりたいのにそれができない。こんなにすきで、誰よりもしゅう君のことを知っているのに
彼女になれないつらさ
何度も告白しようとしたけど勇気が出なくて、もし振られたら幼馴染としてもそばにいられないんじゃないかって
柊人
なんて、そんなこと言うなら私を彼女にしてよって伝えたかったから
絵麻
彼の腕の中でつぶやいた
だけど返事は帰ってこなくて、心配になって顔をあげたら何も言わず口をふさがれた
あの時は何が起こっているのかわかっていなくて、それでもわかったのはいつものしゅう君じゃないってことだけ
私が苦しがってもシャツを握っても止まってくれなくて
私のファーストキスだったのに
怖いそんな言葉が頭に浮かんでて
必死に抵抗した。目には涙がたまっていて
そんな私を見たしゅう君はハッとした顔をして
柊人
と一言のこして部屋から出て行ってしまった
別に謝ってほしかったわけじゃない。どうしてこんなことしたのか知りたくて、しゅう君を追いかけても
柊人
冷たく言い放たれてしまって、部屋に戻って泣いたのを覚えてる
しゅう君に拒絶されたことなんて今までなくて、その時自覚した
私はしゅう君に振られたんだって
きっと私の事と好きじゃないから
だったらなんでキスなんてしたんだろう
でも次の日しゅう君はいつも通り私に接して
あのことはなかったように うまく線引きされたような感覚だった
幼馴染以上の関係にはなれないって
そしてこの日のお昼の時もえちゃんと上原君としゅう君の三人でご飯を食べているときだった
柊人
なんの前触れもなく突然そういったしゅうくん
絵麻
純
何を言っているのかわからない。なんで?
このタイミングで彼女を作るってまるで私への当てつけみたいだった
萌花
柊人
柊人
上原君やもえちゃん、私のどうようなんて気にせずにいつも通り淡々と話し続けるしゅう君を見て
絵麻
萌花
絵麻
柊人
萌花
急に胸がキュッと苦しくなっておいしかったはずのお弁当がまずくなって
本当に気持ち悪くなってもえちゃんに支えられながら保健室にいって
もえちゃんにすべてを話した
それ以来好きだっていう気持ちを隠して幼馴染としてしゅう君のそばにいる日々が続いている
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