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集幽車~女王様の教室~

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集幽車~女王様の教室~

1 - 集幽車 -女王様の教室- 第1話

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2020年08月26日

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タケオ

んん…

タケオがうっすらと目を開けた

そこはバスの中だった

ユカ

タケオ、起きた?

タケオ

あぁ…

タケオ

なんか、体が変な感じがする

ユカ

変なのはこのバスよ

ユカはそう言うとバスの中を見回した

乗っているのは1年A組のクラスメートたち

タケオ、ユカ、ユウジ、エリ、カズミ

タケオ

先生や他のみんなは?

ユカ

わからない

ユカ

気がついたら

ユカ

この5人しかいなかったの

タケオ

そんなわけないだろ

タケオ

登山旅行で

タケオ

A組の全員でバスに乗ってたんだから

ユカ

それでも、いないものはいないの

ユカ

私たちの荷物もなくなってるんだから

タケオ

本当だ…

旅行鞄もスマホも、なにもない

ユウジ

一体どうなってるんだ…

ユウジ

僕たちだけ、別のバスに乗ったとか?

エリ

そんなわけないじゃん

エリ

学校からみんな同じバスに乗ってたんだから

カズミ

確か、山道を走っていたはずだけど…

その時だった

突然カエルの顔をした男が飛び出してきた

バスガイド

はいはいみなさんこんにちは♪

ユカ

キャア!

ユカ

な、なによあんた!

バスガイド

僕はこのバスのバスガイドだぴょん♪

バスガイド

よろしくだぴょん♪

タケオ

カ、カエルがバスガイド…?

バスガイド

そうだぴょん♪

バスガイド

まずはみんなに

バスガイド

このバスについて説明するぴょん♪

バスガイド

このバスの名前は集幽車(しゅうゆうしゃ)

バスガイド

ここに乗っている人たちはみんな

バスガイド

魂だけの存在だぴょん♪

ユウジ

魂…?

ユウジ

僕たち、ちゃんと肉体があるけど…

バスガイド

その辺については後から説明するぴょん♪

バスガイド

このバスに乗っている5人は

バスガイド

ただ今瀕死状態だぴょん♪

バスガイド

だけど、バス停に到着する度に

バスガイド

1つの魂が下車できるんだぴょん♪

バスガイド

下車した魂は体に戻ることができるぴょん♪

バスガイド

バス停の数は全部で4つ

バスガイド

必ず1つの魂はこのバスに残ってもらうぴょん♪

エリ

バスに残った魂はどうなるわけ?

バスガイド

いい質問だぴょん♪

バスガイド

残った魂は

バスガイド

あの世に連れていくことになるぴょん♪

ユカ

はっ

ユカ

バカバカしい!

カズミ

ちょっとユカ…

バスガイド

じゃ、ちょっとこれを

バスガイド

見てもらうぴょん♪

バスガイドはモニターに映像を映し出した

タケオ

なんだよこれ!

モニターに映ったのは

救急車で運ばれる5人の姿だったのだ

バスガイド

さっきユウジ君が疑問に感じていた

バスガイド

肉体の説明だぴょん♪

バスガイド

見ての通り

バスガイド

君たちの肉体は救急車の中だぴょん♪

バスガイド

ここにいるのは魂だけ

バスガイド

触れることができるのは

バスガイド

このバスがあの世とこの世をつなぐ

バスガイド

特別な乗り物だからだぴょん♪

ユカ

それで?

ユカ

私たちに殺し合いでもさせて

ユカ

1人を生き残らせようって魂胆なの?

バスガイド

それは違うぴょん♪

バスガイド

さっきの説明の通り

バスガイド

バス停で降りた魂は生き返るんだぴょん♪

バスガイド

つまり君たちには

バスガイド

生き返らせたい友達を

バスガイド

選んでもらうんだぴょん♪

タケオ

それ、どうやって選ぶんだよ

バスガイド

じゃ、今度は投票についての

バスガイド

説明をするぴょん♪

バスガイド

下車できるかどうかは全員の投票で決まるぴょん♪

バスガイド

各バス停ごとに投票をするぴょん♪

ユカ

投票数が同じになったらどうするのよ

バスガイド

同票数になった場合、そのバス停では誰も下車できなくなり

バスガイド

死者が増えるぴょん♪

ユカ

えっ…

バスガイド

だから、誰に投票するのか相談しても良いぴょん♪

バスガイド

自分の名前を記入することはできないぴょん♪

タケオ

下車できたら、本当に生き返るのか?

バスガイド

もちろんだぴょん♪

タケオ

でも、バスの外は…

そこは、見たことのない火山が連なっていて

道も見えなかった

ユカ

こんな場所で下車なんて

ユカ

できるわけないじゃん!

エリ

でも、投票しなきゃ

エリ

全員死ぬかもなんでしょ?

エリ

最初のバス停で

エリ

とりあえず誰かに投票して

エリ

下車してもらおうよ

ユカ

それいいね!

ユカがそう言うと、全員がカズミへ視線を向けた

カズミ

え、え…?

カズミ

私!?

ユカ

みんなぁ?

ユカ

最初はカズミの名前を書いて

ユカ

投票するよ!

タケオ

そうだな。賛成

カズミ

ちょ、ちょっと待ってよ!

カズミ

なんで私!?

ユカ

当然でしょ?

ユカ

あんたA組のお荷物なんだからさ

ユカ

ちょっとくらい貢献しなさいよ

カズミ

そんな…!

カズミ

ユウジ、助けて!

ユウジ

…ごめんカズミ

ユウジ

僕も最初に投票されるのは嫌だ

カズミ

ユウジ!?

ユウジ

でも大丈夫だよきっと

ユウジ

助かるって

ユウジ

バスガイドも言ってるんだからさ

カズミ

でも…っ!

ユカ

あぁーうるさい!!

ユカ

みんな、さっさと書いて投票するよ!
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