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貧しいクリスト王国のため作られたこまな市場。
ちまいが住民の暮らしにために食品や服など揃ぉとる。
唯一、俺が安らげる居場所でもあった。
向井康二
道枝俊祐
野菜の店の前に道枝がいた。
向井康二
道枝俊祐
向井康二
異能を使いぃへんため、家族からは俺を使用人として働かせとる。
使用人になっても使用人らしく働けなく。
他の使用人には満足できるための部屋や食料があるのに。
俺だけは屋敷の屋根裏で過ごしとる。
ご飯も満足に与えられず、部屋も極寒で温めるものがあれへん。
道枝俊祐
みっちーは1袋を渡される。
向井康二
道枝俊祐
道枝俊祐
みっちーはさらの使用人の服を渡してくれはった。
道枝俊祐
向井康二
みっちーは俺の唯一の味方。
異能のない俺を優しくしてくれる。
異能が持っとるのは王国のものと俺らの家族。
だが母の連れ子である俺には全く異能があれへんかった。
ラウールは実の母から異能を受け継いでおる。
向井康二
異能のない俺はひとりぼっち。
この先、この地獄は解放にならへん。
家から上がっていく階段の途中にはクリスト王国の山峯が見える。
あの山峯を超えると他の国に行ける鉄道がある。
鉄道に乗るには国のよっての切符代が必要で。
隣国に行くのに1パル(500円)もする。
貧しいクリスト王国には夢のような乗り物。
俺の家もあんまりいい金持ちではなくクリスト王国の半ばあたり。
他の家は貧しくご飯がいもと牛乳だけの感じ。
???
向井康二
話をかけられ後ろを振り向いた。
そこにはクリスト王国にはない豪華な服装を着た青年が立っとった。
初めて見る服装や、他の国のもんやろか。
???
向井康二
ゴッド王国、クリスト王国のはるか東側にある王国。
ゴッド王国は神を信じ、神の言葉を裏切らんと言われる国。
実際、行ったことがないがおとんと幼いラウールがいとった。
???
向井康二
青年をそう言うてから山峯の方へ行きだす。
青年はゴッド王国の住民なのか?
未だに胸が熱 なっとる、そら始める服装に驚いたから。
父
向井康二
向井康二
父
嫌いなおとんから厄介なことを言い出した。
日が暮れ、夜になっとるにもかかわらず。
あの山峯に生えておる食花を取ってこいと言われた。
こんな夜に山峯に入れば《山ノ神》に食い殺される。
ラウール
父
使用人「クスクス」
向井康二
使用人さえ俺を助けてくれへん。
おとんと弟からは虐げられる。
おかんが生きてさえいれば、幸せになれたはず。
夜の山峯に入り、食花を探し始める。
雪山に必要な防寒着や長靴は用意されず使用人の制服のまま。
雪が降ってしまえば絶対に遭難もするし凍死になってしまう。
向井康二
食花は冬だけに咲くけったいな花。
冬だけにあるため、花は数個しか咲かなく、市場には売られてへん。
おまけに雪に隠れているため探すのは極めて困難。
10人いてもなかなか見つけられへんっちゅう話を聞ぃたことがある。
向井康二
おかんはクリスト王国の西側にある王国の出身やった。
俺は覚えてへんが俺の実父も西側の出身でおかんはそこでおとんと結婚し。
俺が生まれ幸せに暮らしとった。
だが王国と帝国の戦争が始まって、おとんが兵士として出され、帰らぬ人ってなってん。
おとんが失ったことで生活が困難ってなってん、働きたいけど幼い俺を放置することは出来んかった 。
困っとった時におかんの友達がクリスト王国に行ったら子育てしもって働ける場所があると聞かされた。
おかんは友達の話を信じ、俺と一緒にクリスト王国へ行ってん。
ほんで俺の義父がおかんに一目惚れし結婚を責められたと言うとった。
だが養父は西の血しかない俺を邪魔と思っとった。
おまけに義父にはすでにクリスト王国の血を引いたラウールがおったからや 。
ラウールの母親は幼い頃に病気で亡くなったと言うとった。
向井康二
義父はなんとしてもおかんと結婚をさせたいと頑張っとった。
だがおかんは俺を家族として迎えへん養父を嫌っとった。
おかんは誰よりも俺のことを愛し大事にし育ってくれはった。
俺が7歳の頃、俺とおかんが家で誕生日を祝っとった時。
養父が横山国王を嘘を言うて城の者が俺と母は引き離された。
ほんで俺は施設で3年間暮らしとった。
どうやらおかんはなんかの大罪を犯したものとして城に幽閉されとった。
おかんと俺が異国人との原因で俺は毎日いじめられとった。
先生も全く助けてくれず毎日、死にたいと思っとった。
3年後、俺を候補として親になりたいっちゅう人物が現れた。
そらが養父やった。
養父の顔を覚えてへん俺は嬉しくっておかんに会えるやないかと思った。
俺とおかんが最後に会ぉたんは.....処刑場やと思わず。
おかんと最後に会ぉたんは10歳の冬。
1年が過ぎ、新しい年に向かえる数日前。
あの日はクリスト王国の数年ぶりの大雪やった。
向井康二
おかんが処刑されると聞いて家から走っとった。
処刑場にはようけの野次馬が集まり、おかんを大罪として扱われ、石やうんこをおかんに当てる。
俺以外の皆は嘲わろておかんを見とった、おかんは大罪を犯す者やないのよ。
俺はおかんの処刑を止めたかったが俺が一般人であるため兵士たちに止められた。
向井康二
母「康二.....」
向井康二
おかんは俺を見つけて罪悪感な表情になる。
お願いやからおかん、死なな.....
ゴーーーン!!
母「ごめんね...康二...」
ザッシュウウウウウウウウウ!!!!
向井康二
鐘が鳴りだした瞬間、母は俺に謝って、母の首を切り落とされた。
母の首を切り落とされ俺は言葉にできひんほどの悲しみが襲った。
悲しみが俺の中に響き、視界が見えんくなった。
道枝俊祐
向井康二
大橋和也
大西流星
目が覚めた時、見知らぬ風景が広がり、こまい男の子が数人もいる。
向井康二
道枝俊祐
藤原丈一郎
息が上手く続けられんくて、頭がボーとする。
ここは処刑場でなく別の場所か。
西畑大吾
向井康二
大橋和也
西畑大吾
スープが口の中に入り、ほんわりとした感じがする。
ぬくい.....体が優しさに包み込む.....それに呼吸が落ち着ていく。
向井康二
向井康二
大西流星
高橋恭平
向井康二
道枝俊祐
向井康二
ここは処刑場とちゃうんか。
藤原丈一郎
西畑大吾
生きてきて、初めてまともに話しかけてもろとる。
俺に接してくれんねん?
大橋和也
向井康二
高橋恭平
長尾健斗
向井康二
初めて、クリスト王国の住民と話せとる。
今まで異国人だとバカにされ続けた俺を優し してくれとる。
なぜかわかれへんが皆が俺のおかんに似とる。
向井康二
道枝俊祐
向井康二
心が揺れて.....
皆の優しさが怖うて.....
拒絶をしてしまう.....
向井康二
向井康二
色んな人間が俺を拒絶され生きとった。
異国人っちゅう理由で皆と同じ生活できんと。
この生きにくい国の中で。
大橋和也
道枝俊祐
向井康二
大橋和也
向井康二
大西流星
藤原丈一郎
大橋和也
大橋和也
向井康二
誰にも分かり合えへん悲しみと苦しみ。
どうして俺の気持ちがわかってしまうの。
気持ちがわかっただけで泣かんくても.....
大橋和也
向井康二
道枝俊祐
道枝俊祐
向井康二
高橋恭平
西畑大吾
向井康二
俺の気持ちなんてわからんでもよかったのに。
やのに俺ために泣いてくれとる。
そないに泣かんくてもええのに.....
向井康二
皆の優しい声に打たれて、溜まっとった涙を流し出す 。
生まれて初めて、俺のことを思ってくれとるから。
向井康二
向井康二
俺が生きていられたのはなにわ男子のおかげでもあった。
家族にいじめられとる俺を大事にしてくれる。
貧しい国の中に精一杯に生きとるのにいつも俺を助けてくれる。
何もない俺を1人の人間として優しくしてくれる。
なにわ男子にはめっさやないけど感謝をしとる。
向井康二
何時間も食花を探し続けても1個も見つかりまへん。
いつもこの時期には食花が咲いとるのに、今年は1個も生えてへん。
それに今年はクリスト王国の変化があった。
謎の伝染病で牛が大量に亡くなった。
夏に咲く花がなぜか春の最中に咲いてしまい、夏には枯れとった。
教会に行く峠道に落石が落下し上から大量の水が流れ出てきた。
この変化が続いたことでクリスト王国の商売品がダメとなり、経営が傾き、さらに貧しい生活を送ることになる。
俺の家も経営が傾き、使用人が何名を辞めとった。
今年は飯さえへんのか.....
ガッ!!
向井康二
雪につまずき、体のバランスがおっきく傾いた。
ベッシャ!!
向井康二
向井康二
薄着であったため雪の冷たさが伝わる。
全身雪に埋もれ、体に力が入らんくなった。
この体制で数分もすれば、雪の冷たさに感じんくなった。
向井康二
皆幸福やのに俺だけちゃう。
色んな人から優しくされて、喜んでほしい。
異能がのうなっても幸せに生きられる日々を送りたい。
俺の夢はこまいけどこれが俺の夢やねん。
やから.....
向井康二
雪が降りだした、そん時の俺は静かに眠りについた。
誰もおらん雪が降る星空の山峯の中で.....
母「ごめんね.....康二.....」
向井康二
おかんの最後の言葉が聞こえて目が覚める。
向井康二
向井康二
目が覚めて、しばらくすると俺はあることに気が付いた。
向井康二
石造りで作られた屋根裏、外から流れる冷気に寒さを感じる。
肌から寒さを感じて震え上がる。
俺.....雪山に倒れてから意識が失っとった。
やのに俺はどうして自分の部屋におるんや?
向井康二
目の前には見たことない服と靴が置かれとった 。
それもさらぴんであり、輝いとった。
向井康二
今まで生きてきて誰にもさらの服と靴を買ぉてもらえへなんだ 。
いつもほかされた布で縫い付けて生活しとった。
おとんはいつもラウールを溺愛して息子の俺には何もくれなんだ。
向井康二
向井康二
ほかされた俺に初めてのプレゼント。
やけどこの素材、クリスト王国にはあれへん、珍しい感じがする。
異国の服なのか?
使用人1「今年は金があんまり稼げないわ」
使用人2「そうね、今年は色々とダメになってしまっているし」
屋根裏の下から使用人の声がきこえてくる。
どうやら今年の変化によって金を稼げてへんっちゅう話や。
使用人1「それより私の友人がゴッド王国に出稼ぎに行って、たくさん稼げって言ってたわよ」
使用人2「えぇー!!ゴッド王国ってそんなに凄い国なの?」
使用人1「なんでも、ゴッド王国に出稼ぎに行って、金持ちになる話も聞いたわ」
使用人2「すごいわー!!私も旦那様に頼んでゴッド王国に出稼ぎに行こうかなー」
向井康二
下から聞こえる使用人たちの話を俺は聞ぃとった。
ゴッド王国ってあの青年が聞き出した王国よな。
あっこに行ったら、俺は金持ちになって.....
父
向井康二
向井康二
父
向井康二
向井康二
下からおとんの怒鳴り声で俺を呼んどった 。
急がへんと!!
ガッチャ!!
向井康二
父
バシン!!
向井康二
向井康二
急いでおとんの所に来たが機嫌の悪かったため俺にビンタされる。。
なんで息子の俺にはこんな冷たくされるの.....
父
向井康二
父
父
金持ちでも貧しいでもないこの家はエライことになっとる。
クリスト王国の変異により経営が傾き、俺らの家は冬を越せへんと言われとる。
冬を越せへんかったら貧しい人たちと同じ生活になる 。
プライド高いおとんには貧しい生活を送るのが嫌いで焦っとる。
父
向井康二
父
向井康二
父
父
向井康二
異能がないだけでおとんに嫌われ、いらへん子と言われた。
とうとう息子にも縁を切ることになってしもた。
家のために息子である俺をどっかに追い出すのか.....
父
父
向井康二
そんな理由で俺をつこて守ろうとするの。
俺だけ不幸やねん。
家族と過ごせへんまま、俺は家から追い出すんだ。
向井康二
おかん.....せめておかんさえ生きていれば......
窓の外は雪がようさん降っていて辺りが真っ白になっとった。
近くには暖炉の炎で部屋は温まっとるが。
俺の心は氷のように冷たかった。
1章 完結