ねぇ、僕たちが“繋がる”ってさ、 ほんとは“削り合う”ことなんじゃないのかな。
作者
tg視点
雨は夜になっても止まなかった。 校舎の屋上、鉄柵越しに見える街の灯りが滲んでいる。 俺はその光景を見下ろしながら、ポケットの中にある欠片を強く握りしめた。 灰色、赤、そして銀。 三つの色がひとつに混ざった、壊れかけの光。
tg
まぜたんの色、あっきぃの色、そして俺の色。
どれも少しずつ、溶け合っていく。
まるで、境界がなくなっていくみたいに。
どれも少しずつ、溶け合っていく。
まるで、境界がなくなっていくみたいに。
階段を降りようとしたとき、 視界が一瞬、揺れた。 まぜたんの笑顔が、脳裏に浮かぶ。 でも、声が聞こえない。 その代わり、誰かの泣き声が聞こえた。
tg
(これ、まぜ太の記憶?
僕のじゃない……誰かの痛みが、混ざってる。)
僕のじゃない……誰かの痛みが、混ざってる。)
保健室。 カーテンの向こうから、小さな呼吸音がした。 覗くと、ベッドにあっきぃが横たわっている。 額には冷たいタオル。 その横には、まぜたんが座っていた。
mz
…ずっと眠ったまま
tg
欠片の反動?
mz
うん。俺と繋がったせいで……“境界”が壊れたんだって。
まぜ太の声は震えていた。 でもその手は、あっきぃの手を強く握って離さなかった。
tg
…まぜたんはさ、どうしてそんな顔できるの?
mz
え…?どういうこと?
tg
痛いのに、泣きそうなのに、それでも誰かを守ろうとする顔。見てるこっちが……壊れそうになる
mz
ちぐ、
tg
もうやめようよ。
欠片なんて、捨てよう。
これ以上、誰かが消えるのなんて、嫌だ。
欠片なんて、捨てよう。
これ以上、誰かが消えるのなんて、嫌だ。
まぜたんは何も言わなかった。 ただ、あっきぃの髪を撫でながら、小さく微笑んだ。
その笑顔を見た瞬間、俺は気づいてしまった。 “守る” って言葉の裏に、 “自分を犠牲にする” って意味があること
作者
tg視点
その夜。俺は部屋で銀色の欠片を机の上に置いた。 光がゆらめく。そこに、ほんの少しだけ、まぜたんの姿が映った気がした。
tg
(ねぇ、まぜたん。まぜたんが“天使になりたい”って言ったのは、本当は、誰かの代わりに消えたかったから?)
作者
主視点
雨はやみ、その静寂の中で、tgの目から1粒の涙が落ちた。 そして、欠片の光も、ゆっくりと、消えていった。






