ねぇ、僕たちが“繋がる”ってさ、 ほんとは“削り合う”ことなんじゃないのかな。
作者
雨は夜になっても止まなかった。 校舎の屋上、鉄柵越しに見える街の灯りが滲んでいる。 俺はその光景を見下ろしながら、ポケットの中にある欠片を強く握りしめた。 灰色、赤、そして銀。 三つの色がひとつに混ざった、壊れかけの光。
tg
階段を降りようとしたとき、 視界が一瞬、揺れた。 まぜたんの笑顔が、脳裏に浮かぶ。 でも、声が聞こえない。 その代わり、誰かの泣き声が聞こえた。
tg
保健室。 カーテンの向こうから、小さな呼吸音がした。 覗くと、ベッドにあっきぃが横たわっている。 額には冷たいタオル。 その横には、まぜたんが座っていた。
mz
tg
mz
まぜ太の声は震えていた。 でもその手は、あっきぃの手を強く握って離さなかった。
tg
mz
tg
mz
tg
まぜたんは何も言わなかった。 ただ、あっきぃの髪を撫でながら、小さく微笑んだ。
その笑顔を見た瞬間、俺は気づいてしまった。 “守る” って言葉の裏に、 “自分を犠牲にする” って意味があること
作者
その夜。俺は部屋で銀色の欠片を机の上に置いた。 光がゆらめく。そこに、ほんの少しだけ、まぜたんの姿が映った気がした。
tg
作者
雨はやみ、その静寂の中で、tgの目から1粒の涙が落ちた。 そして、欠片の光も、ゆっくりと、消えていった。
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ほへぇ〜っ、最高!