時は今より2年前
大学生である加賀美天馬の自宅に とある女性が財布を届けに来た事が 一連の騒動の発端だった
女性の名は柊美琴
美琴はその日を境に天馬に対し執拗な ストーキング行為を繰り返した
自宅に勝手に上がり込み 料理の支度をしたり 包丁で襲う素振りを見せたりと 常軌を逸した行為を繰り返した
そんな天馬を救ったのは 幼い頃からの友人である 鳥丸崇矢だった
崇矢は天馬を美琴の狂気から 身を挺して庇い 天馬の心の拠り所となった
しかし、これらは全て 崇矢の恐ろしい策略だった
崇矢は以前から同性である天馬を 性の対象として見ていた すなわち愛していたのだ
しかしながら、同棲に恋愛とは 頭で考えるように簡単にはいかない
色々な弊害は絶えず付きまとう
それだけでは無い
仮に想いを打ち明けても 同性だからという理由で 拒絶されてしまうかもしれない
それどころか 天馬との友情関係すら修復できない程に 壊れてしまうかもしれない
そこで崇矢はある作戦を思い付く
一人の女性をストーカーに仕立て上げ それを天馬に差し向け 恐怖を与えて精神的に追い詰め
そこに颯爽と現れ助け出す ヒーローを演じることにより 天馬の意識の中にある崇矢という存在を 大切な存在という認識として書き換え
吊り橋効果で天馬を 自分のものにするという作戦だった
その崇矢の作戦は見事成功した
崇矢の思惑通り 天馬は崇矢の愛を受け入れ 二人は晴れて結ばれる事となる
最後に全ての真相を知っている ストーカー役の美琴を自らの手で始末し 事実は闇に葬られ
この先は誰にも邪魔される事なく 天馬と寄り添いながら生きていける 二人だけの薔薇色の恋路が待っている
はずだった
それより1年後
美琴のストーキングを発端とした 殺害事件より程なくして 天馬と崇矢は同棲を始めていた
その同棲と同時期に 美琴の生前の友人であった 鳳和馬、若柴慎吾、小原瀬戸香 篠澤晴姫の4名は
美琴が誰かに殺されたという事実に 何か裏があるのでは無いかと 密かに調べ始めていた
それから1年の月日が流れ 天馬は大学卒業後 広告代理店への就職が決まり 二人の生活は順風満帆に 行くかに思われた
しかしその就職先には 偶然にも鳳和馬の姉である 鳳愛菜が勤めていたのだった
そして崇矢は 天馬が職場の歓迎会の帰りに 愛菜に対して美琴のストーキングについて告白したという事実を 仕掛けた盗聴器により知る
この瞬間、崇矢は愛菜の存在は 天馬との未来ある生活脅かす 弊害になりうると見なし 完全に排除対象として認識した
崇矢はすぐさま愛菜を排除するために 自宅に押しかける
しかしその時に崇矢は 衝撃の事実を知る事になる
それは密かに美琴殺しの捜査をしていた 愛菜の弟、鳳和馬とその友人が 美琴殺しに崇矢が関わっていた真相に 辿り着いたという事実だった
愛菜をナイフで殺傷したのち 事の重大さに焦る崇矢であったが 崇矢はある可能性を疑っていた
それは小原瀬戸香の裏切り
実は美琴の住所や電話番号といった 個人情報を崇矢にリークした人間は 美琴の生前の友人であった 瀬戸香だったのだ
瀬戸香は昔から和馬の事を愛していた しかしその和馬は美琴を愛していた
美琴は自分なんかより 容姿端麗で非の打ち所のない 才色兼備な女性な為 自分など振り向いてもらえないと 考えていた
しかし仮にそうだったっしても 瀬戸香なんとしてでも和馬を 自分のものにしたいと考えていた
そんな時、美琴を ストーカーに仕立て上げる計画をしていた崇矢と偶然出会い 協力すれば邪魔な存在である 美琴を排除できるのではと考えていた
その為瀬戸香は崇矢に 美琴の個人情報をリークしていた
美琴のストーキング作戦の裏には この瀬戸香の存在があったのだ
同時に和馬たちが美琴殺しの真相に 辿り着いた経緯には この瀬戸香の裏切りがあったのだった
瀬戸香にとって和馬は なにものにも変え難い大切な存在 しかしながら、そんな和馬の姉 愛菜もまた、瀬戸香にとっては 和馬と同じくらいに大切な存在だった
美琴排除には協力したが愛菜は別の話 そんな大切な存在である愛菜を その手にかけた崇矢を 瀬戸香は許さなかった
そんな崇矢はそんな瀬戸香たちの 策略にハマり、監禁され 警察に身柄を拘束された
天馬に全ての真相を 知られてしまうという最悪の形で
崇矢は天馬に罪を償い 必ず戻ってくると約束をし パトカーで警察署に護送される
しかし、そんな時 一台の車がパトカーめがけて 特攻してきた
その車の運転手は 崇矢が殺めた美琴の両親 柊誠司と柊美麗だった
実は瀬戸香は前もって電話で 美琴の両親に、崇矢がパトカーに乗って 通る経路を密告していたのだった
言葉巧みに美琴の両親の 復讐心を焚き付け 決死の特効で美琴の 仇討ちをさせたのだった
その事故により 美琴の両親は即死
崇矢は意識不明の重体で 警察病院での延命治療を受けている
瀬戸香の邪魔をするものは 一人残らず消え去った
そして
柊美琴ストーキング事件より 遡る事5年前
鳥丸崇矢17歳
この年
彼の善悪の基準は
崩壊した
5年前
鳥丸崇矢
加賀美天馬
鳥丸崇矢
加賀美天馬
鳥丸崇矢
鳥丸崇矢
学校に行かなければならない 時間だと言うのに天馬はスヤスヤと 健やかな表情で眠る
そんな天馬の頬を 崇矢は何度もペシペシと優しく叩く
加賀美天馬
加賀美天馬
鳥丸崇矢
加賀美天馬
目を覚ました天馬は 自分の部屋に誰かが居る事に焦り 崇矢に枕を投げつけた
鳥丸崇矢
加賀美天馬
鳥丸崇矢
加賀美天馬
鳥丸崇矢
鳥丸崇矢
加賀美天馬
鳥丸崇矢
鳥丸崇矢
鳥丸崇矢
加賀美天馬
鳥丸崇矢
鳥丸崇矢
加賀美天馬
鳥丸崇矢
加賀美天馬
加賀美天馬
鳥丸崇矢
鳥丸崇矢
加賀美天馬
鳥丸崇矢
通学路
加賀美天馬
鳥丸崇矢
加賀美天馬
加賀美天馬
加賀美天馬
鳥丸崇矢
鳥丸崇矢
鳥丸崇矢
加賀美天馬
鳥丸崇矢
加賀美天馬
鳥丸崇矢
加賀美天馬
鳥丸崇矢
鳥丸崇矢
加賀美天馬
鳥丸崇矢
加賀美天馬
加賀美天馬
鳥丸崇矢
加賀美天馬
女子生徒
鳥丸崇矢
女子生徒
加賀美天馬
加賀美天馬
加賀美天馬
崇矢は同級生のちょっかいに 頬を桜色に染めている
女子生徒
鳥丸崇矢
女子生徒
加賀美天馬
そんなやり取りを 崇矢は氷のような冷たい視線で 見つめていた
鳥丸崇矢
鳥丸崇矢
鳥丸崇矢
鳥丸崇矢
女子生徒
女子生徒
鳥丸崇矢
鳥丸崇矢
鳥丸崇矢
加賀美天馬
加賀美天馬
加賀美天馬
鳥丸崇矢
鳥丸崇矢
鳥丸崇矢
鳥丸崇矢
鳥丸崇矢
女子生徒
女子生徒
女子生徒
鳥丸崇矢
女子生徒
鳥丸崇矢
鳥丸崇矢
加賀美天馬
女子生徒
女子生徒
そんな教室に向かう崇矢たち姿を 物陰から覗き込んでいる女子生徒が居た
昼休み
鳥丸崇矢
加賀美天馬
鳥丸崇矢
加賀美天馬
加賀美天馬
鳥丸崇矢
鳥丸崇矢
加賀美天馬
鳥丸崇矢
鳥丸崇矢
鳥丸崇矢
加賀美天馬
鳥丸崇矢
女子生徒
鳥丸崇矢
鳥丸崇矢
鳥丸崇矢
女子生徒
鳥丸崇矢
加賀美天馬
女子生徒
鳥丸崇矢
加賀美天馬
鳥丸崇矢
女子生徒
女子生徒
女子生徒
鳥丸崇矢
鳥丸崇矢
鳥丸崇矢
鳥丸崇矢
加賀美天馬
鳥丸崇矢
加賀美天馬
加賀美天馬
女子生徒
女子生徒
鳥丸崇矢
加賀美天馬
女子生徒
女子生徒
鳥丸崇矢
加賀美天馬
鳥丸崇矢
加賀美天馬
加賀美天馬
女子生徒
鳥丸崇矢
加賀美天馬
加賀美天馬
鳥丸崇矢
女子生徒
鳥丸崇矢
鳥丸崇矢
鳥丸崇矢
女子生徒
加賀美天馬
鳥丸崇矢
加賀美天馬
加賀美天馬
鳥丸崇矢
鳥丸崇矢
加賀美天馬
女子生徒
鳥丸崇矢
加賀美天馬
女子生徒
鳥丸崇矢
そんなやりとりを またしても物陰から覗き込んでいる 女子生徒がいた
鳥丸崇矢
崇矢は背後からの視線を感じ 振り返るが そこにはすでに誰も居なかった
加賀美天馬
鳥丸崇矢
加賀美天馬
放課後
鳥丸崇矢
加賀美天馬
鳥丸崇矢
加賀美天馬
鳥丸崇矢
加賀美天馬
鳥丸崇矢
鳥丸崇矢
加賀美天馬
ガチャ
加賀美天馬
天馬が下駄箱を開けると そこには手紙らしきものが 入っていた
加賀美天馬
加賀美天馬
その手紙には差出人の名前はなかったが しっかりと「加賀美天馬くんへ」と 書き記されていた
加賀美天馬
加賀美天馬
加賀美天馬
加賀美天馬
加賀美天馬
鳥丸崇矢
加賀美天馬
鳥丸崇矢
鳥丸崇矢
加賀美天馬
加賀美天馬
鳥丸崇矢
加賀美天馬
加賀美天馬
鳥丸崇矢
鳥丸崇矢
加賀美天馬
加賀美天馬
加賀美天馬
鳥丸崇矢
そういうと天馬は 慌てた様子で 足早に去っていった
鳥丸崇矢
鳥丸崇矢
鳥丸崇矢
鳥丸崇矢
その女子生徒は 崇矢の存在を認識すると こちらに近づいてきた
鳥丸崇矢
涼風まひろ
鳥丸崇矢
涼風まひろ
鳥丸崇矢
涼風まひろ
涼風まひろ
涼風まひろ
涼風まひろ
鳥丸崇矢
鳥丸崇矢
涼風まひろ
鳥丸崇矢
崇矢はその場を去ろうとする まひろの腕を掴む
涼風まひろ
鳥丸崇矢
涼風まひろ
鳥丸崇矢
涼風まひろ
まひろはそう言うと 力強く崇矢の手を振り払った
涼風まひろ
涼風まひろ
鳥丸崇矢
鳥丸崇矢
鳥丸崇矢
鳥丸崇矢
鳥丸崇矢
鳥丸崇矢
鳥丸崇矢
鳥丸崇矢
鳥丸崇矢
鳥丸崇矢
鳥丸崇矢
コメント
4件
通知が来た瞬間、飛び跳ねてしまいました。続き待ってます‼️
おおっ!!今後の展開が凄く楽しみです...(゚A゚;)ゴクリ