TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

メラ

…っ

メラ

(くるしい、くるしい…っ)

 

…フン

 

皆、馬鹿みたいね

 

自分のことだけ愛していればいいものを

メラ

…違う

 

はい?

メラ

違う!!!!

メラ

自分のことを愛せない誰かを!アメリア様は救ってくれる!!!

 

…ちょっと、それは信じすぎよ

 

人は必ずしも、自分の思ってるようには動かない

 

そんなものは偽物の他者よ

 

人は人なの。あくまで変えられないものがある。

 

だからね────

メラ

変えられる!!!!!

 

メラ

メラがそれを証明する!!!

メラ

メラはアメリア様のためなら、何度だって自分を変えられる!!

メラ

だから────!

メラはナイフを投げる

 

フン、当たんな────

 

っ!?

と同時に、構える

魔法でナイフを宙に止めたまま、女はメラに向き直る

そしてメラは拳を────

メラ

ほっ

軽く、とても軽く突き出す

 

……っ?ハッタリ?

その手がトンと女に触れた瞬間、メラはニヤリと笑った

メラ

ドスッ☆

 

女はガクリとメラにもたれこむ

メラ

ふんっ!バーカ!メラだって頭使うんだから!

と、空を仰いでいると、横から短剣が飛んでくる

メラ

テヘル

メラお前よく見ろ!

メラ

へっ────

 

危ないわね…本当に…野蛮、なんだから…

短剣を魔法で受けきった女は、ゆったりと身を起こす

 

貴方の胸、借りたわよ。居心地はよくなかったけど

メラ

な、なんで…!

 

あなたは裏の裏、ナイフをもう1つ投げてたのよね?

 

そしてそれは綺麗な軌道で私に刺さりかけた

 

でもそれに私は直前で気がついて、ナイフを止めた。

メラ

なっ…

 

でもまあ…止まるまでに少しラグがありそうな速さだったから

 

少しでも背からくるナイフと離れるために…あなたの方にもたれたわ

メラ

くっ…そぉ…!

 

さて

 

リスタート…しましょうか?

テヘル

…つぅか!お前はなんで俺を狙ってくんだよ!

クロエ

聞きたいことがあるんだ

クロエ

キミのその身なり、振る舞い…

クロエ

貴族だろう

テヘル

…それが、なんだよっ!

テヘルが縄を投げると、クロエはあっけなくそれにかかる。

テヘル

…?

クロエ

何故…あんなやつの言うことを聞く?

クロエ

それともキミはアッシャーが好きなのか?なんかそういう癖の人か?

テヘル

ちげーわ!

クロエ

説得力がない

クロエ

エビデンスがほしいかな

テヘル

あァ?関係ないだろ

クロエ

言わないとキミはアッシャーのこと好きなドドド級のMなんだって認識するぅ

テヘル

は!?だからちげえってば!

テヘル

はぁ……誰にも、言ってねえのに

テヘルは縛られ身を縮めているクロエの目線に合わせてしゃがみこむ

テヘル

なんでお前に言わなきゃって…。

テヘル

…俺だって嫌いだよ。あんなやつ。

アイザック

テヘル

俺の母さんは…アイツに殺された。

アイザック

クロエ

…へえ、別に、珍しくもないけど…なのになんで

テヘル

正直、母親のことはそんなに好きじゃなかったよ

テヘル

俺の面倒なんて見ないくせに、ことあればお偉いさんたちと見合いをさせたがるし

テヘル

しまいには、自分が王族と関係を持った。

クロエ

…ほう?

テヘル

俺の母親は…数いるアッシャーの愛人の1人だった。

テヘル

アッシャーは母に…俺と父親を捨てたらお前を正妻に迎えてやると言った

テヘル

意外なことに母さんさ…断ったんだよなぁ

テヘル

今まで何より、権力が好きな女の人だったのに。

テヘル

ちゃんと…俺たちのこと────。

テヘル

(んなこと、母さんが死んでから知ったって…どうしようもないのに)

テヘル

…まあ、父さんは母さんの浮気を恨んで俺のことも嫌いになっちゃったんだけどさ

テヘル

でも俺は母さんの決断を嬉しいと思ってしまって

テヘル

母さんが遺した"街"と、教えてくれた"絆"を…大切にしてる

クロエ

…"してた"の間違いだろ。今お前は何もできてなんかいない!

テヘル

いいや

テヘル

街はもう、ほとんど"完成"してるよ

テヘル

俺がいなくたってちょっとくらい成り立つくらいにはな

テヘル

絆は今、ここにある。コイツらと…俺は生きてる

クロエ

おかしいよ

クロエ

街はもう捨てたも同然だろう、もう、それは。

テヘル

違うよ

テヘル

あの人はあれでも平和を望んでいた。

テヘル

俺もそうだ

テヘル

…だから、あの街、それから国を…世界を、守るために

テヘル

俺は、戦う。街を出た。

テヘル

ライアンのことは信じられねえけど…

テヘル

アメリアのことを、今、俺は信じている。

銃口の先のエンディング

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

370

コメント

4

ユーザー

メラさんもテヘルくんも、他の皆もアメリアさんのことを信じているからこそアメリアさんと共に行くことを選んだ……それは紛れもない事実でクロエ様達にどうこう言われようと皆はこれからもアメリアさんを信じると思う……!! メラさんの作戦は良いと思うけど、最後まで油断はしちゃダメだね……w……負けないで、メラさん👊🔥

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚