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優衣
望
2人をさっきよりも更に重い沈黙が包む。
…この子はどんな反応をとる?
アイドルに対する好奇の目?
いきなり態度を変える?
優衣
望
望の目の前にはポロポロと涙を零す優衣がいた。
急に泣き出した優衣に望は動揺し、オロオロしている。
望
優衣
優衣
望
ええええーー!?!?
気付いてない!?
まあ、確かに変装…してるけど
この子、鈍感…???
望
優衣
この子も…やっぱりアイドルとしての佐野 望…か。
優衣
望
予想していなかった言葉に首を傾げる望。
優衣
望
優衣
昔?病院?
望
優衣
望
優衣
優衣
優衣
優衣
望
優衣
望
優衣
優衣
優衣
望
優衣
優衣
望
優衣
優衣
望
忘れていた、いつからアイドルになりたかったかなんて。
ただ純粋に、夢を追っていた日々なんて。
でも
優衣
俺が忘れていても、君は覚えていてくれたんだね。
幼い頃の俺の夢を、ずっと…。
そして、優衣はその後手術を受けるきっかけも望であったことを話した。
震える声で、でも一言一言大切に。
望
優衣
知らなかった、幼い頃に語った夢が
そして、今の自分が、誰かの生きる活力になれていたなんて。
優衣
優衣
望
そうか。
この子に感じた懐かしさは、あの女の子だったからだったんだ。
この子は、あの日からずっと俺の事を好きでいてくれたんだ。
アイドルになる、ずっと前から…
…俺は?
俺はあの時、この子のことを…
〝好き〟だった。
忙しい毎日の中で、忘れていた初めての気持ち。
そして………
優衣
望
懐かしさや驚きや、色んな気持ちが溢れ出して、止まらない。
あの頃に心が、戻っていく。
その時
ブーッブーッ
スマホのバイブ音が部屋に鳴り響いた。
望のスマホのようだ。
着信の相手は…
望
圭
望
圭
望
こいつのこと忘れてた。笑
望
圭
…まさか優衣ちゃんの家に居て、シャワー浴びたなんて…言えないしな。笑
望
圭
望
圭
望
圭
望
圭
望
圭
望
圭
望
圭
望
圭
望
圭
望
圭
望
ツーッツーッ…
圭が一方的に通話をきった。
望がやれやれと軽くため息をつく。
優衣
望
優衣
望
望
優衣
望
望
優衣
優衣
優衣
優衣
望
優衣
優衣
優衣
望
優衣
優衣
望
優衣
悲しそうに笑う優衣。
そんな優衣を望は胸がしめつけられる想いで見ていた。
内面を知りたいだなんて、初めて言われた。
今まで俺の見た目だけで好きだと言ってくれる子はたくさん居た。
こんなこと、言ってくれる子が居るなんて…。
望
優衣
その時
ドンッ!!!
大きな音が響き渡った。
近くで雷でも落ちたのだろう。
優衣
望
グラッ…
取り乱す優衣を宥めようとする望。
そのままバランスをくずし、2人は倒れてしまった。
優衣
望
まるで優衣を押し倒しているかのような、望の位置。
ふと、圭の言葉が頭をよぎった。
〝キッス♡〟
望の視線が優衣の唇へと集中する。
優衣
あ、やばい…
優衣
もう、限界だ。
望の右手が優衣の頬に触れる。
少しずつ、近づく2人の顔。
優衣
優衣
望
優衣
望
優衣
抵抗すれば、簡単に振り解ける。
しかし、優衣にはそれが出来なかった。
理由はまだ分かってないが、自分が望に惹かれていることが分かっているから。
重なった体からお互いの体温が伝わる。
2人の唇の距離は、約3センチ…。