僕らの死者物語

すると、悠斗は頬にズキンと痛みを感じた

悠斗は後ろをばっと振り返る

後ろを振り向くとそこには

背中から蜘蛛の手足を出し、真っ黒な瞳で笑っている逆さまの幽の姿が

悠斗はその場で腰を抜かしてしまった

そうなるのも無理は無い

まるで吸い込まれそうな真っ黒な瞳、うごめく黒い蜘蛛手足のような何か

その姿はとても人間には見えない

悠斗は刀を握りしめる

ガタガタと手が震える

すると、悠斗の手の甲に、血がぽたりとたれた

ふと上を見上げると、そこには

糸できつく締められ、体の節々がちぎれている

普の死体が吊るされていた

すると、瞬きのする間もなく、幽は悠斗の目の前に現れた

この素早さ、技術力、勝てっこない

間違いない

この人

この学校最強だ

その頃、優雅たちは残りのAチームと戦闘を繰り広げていた

弥斗が光希に攻撃を仕掛ける

弥斗が能力を使おうとした瞬間、光希が弥斗の能力を無効化したのだ

光希は一瞬の隙をついて弥斗に攻撃を仕掛ける

しかし、弥斗はそれをギリギリのところで交わす

そして、避けた体制のま光希に蹴りをいれた

光希の腹からボタボタと血が垂れた

弥斗は靴の中に刃物を仕込んでいたのだ

彩里は弥斗に向けて雷の矢を放つ

彩里は驚きでその場に立ち尽くした

弥斗が矢をキャッチしたからだ

弥斗はその矢を使って、光希を刺した

光希の体にビリビリと電気が走っていく

由良 光希 脱落

彩里の元へタコの足が伸びて言った

避けられない、そう悟って目をつぶった彩里

しかし、その攻撃は届かなかった

そう、ふわふわが庇ったのだ

正道は手を蟹のハサミにし、ふわふわを殴った

正道は地面に落ちたふわふわを片手で握る

すると、正道はふわふわをごくりと丸呑みした

正道は背中から翼を生やした

先程取り込んだふわふわの羽だ

ラトの行動に警戒し、空へ飛んだのだ

彩里は正道に向けて矢を放つ

まだ飛ぶのに慣れていない正道に矢を当てるのは、安易なことだった

彩里の矢は、そのまま正道の腹を突破った

腹を怪我したせいで、正道は羽の維持が困難となり、そのまま地面に落ちた

その瞬間、彩里の視界からラトが消えた

ラトは胴体を真っ二つに斬られていた

不乱 ラト 脱落

彩里は慌てて矢を打とうとする

しかし、ラトが死に、ラトの能力の効果が消えてしまったため、魔力が足りず、矢を作ることが出来なかった

彩里はそのまま心臓を刺され、死んだ

宮葉 彩里 脱落