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二ツ木の掛け声に呼応するかのごとく、各々の周囲に漂っていた絵本が集まる。
その数――3冊。
二ツ木
二ツ木
二ツ木
彼女に言われ、それぞれの前に漂う絵本を確認する。
一宮の前に漂うは――白い本。
七星の前に漂うは、黒い本。
そして、二ツ木の前に漂うは……黒い本。
七星
二ツ木
二ツ木
そう言われると、少しばかり目をこらす七星。
七星
一宮も改めて確認すると、自分の目の前に漂っているのは桃太郎だった。
一宮
現在の親順は【1】であり、二ツ木の親順が【2】で確定している以上、一宮か七星のいずれかが【1】だったことになる。
もし一宮が太郎を出していなかったら、初っ端から負けるところだったわけだ。
一宮
一宮
一宮
二ツ木
一宮
一宮
こうして、これまでと同じ流れでゲームは進む。
みんなが次に出す絵本を思い浮かべ、そして二ツ木の合図でオープンされる。
二ツ木
親順【2】の結果、一宮が出したのは当然のように太郎以外――すなわち黒い本。
七星が出したのも黒い本。
ただ、二ツ木が白い本を出し、ここも辛うじて太郎が出ないという状況は回避された。
一宮
一宮
一宮
一宮の考え通り、親順【3】では七星が太郎を出して負けを回避。
七星が知っていた親順が、一宮のものであれ二ツ木のものであれ、勝ちに行く出しかたではなく、負けを防ぐ出しかたと言えよう。
一宮
一宮
二ツ木
二ツ木の一声で、次のセットへと移る。
二ツ木の頭の上から数字が消え、今度は七星の頭上に現れる。
彼女の親番は――【3】だった。
一宮
ふと、七星と目が合った。
彼女は険しい顔をしながら、二ツ木の頭上を見つめていた。
七星
七星
二ツ木
二ツ木
七星
一宮
改めて七星と目が合うと、彼女は一宮だけに分かるように、左目をうっすらと2回閉じた。
一宮
一宮
一宮
一宮
そんなことを考えた瞬間のことだった。
一宮
一宮
一宮の脳裏に浮かんだひとつの可能性。
一宮
一宮
一宮
一宮
一宮