you side
夢中になって歌っていたら、遅くなっていたから準備をし、
教室を後にしようと思ったら、 男の人が立っていた。
いつも友達と一緒で、女子に囲まれてる長尾謙社さん。
いくらカッコよくても、性格がよさそうでも、男の人はダメみたいだ。
目を見れない。彼はいま、どんな表情をしているのだろう。
○○
(どうしよう、なんか、喋らなくちゃだよね。)
長尾
歌上手いなぁ!歌手とか目指しとるん?
○○
え、あ、いえ。歌うのが、、好きなだけ、です。
長尾
そうなんや!どんな曲聞くん?
○○
え、どんな曲、。洋楽、、とか、です。
長尾
え!?洋楽聴くんや!一緒やで!
どうしよう。話しかけてきてくれるけど、ろくな返しができない。
長尾
...。無理にとは言わんけど、目、見ない理由とか、あるん?
○○
えっ、。
バレてた。いや、ばれないわけがない。
長尾
あっ!ごめんごめん!言いたないよな!いまのなしなし!
○○
、、、だから。
長尾
え?いま、なんて?
○○
私、、男の人、苦手だから...。いろいろ、あって...。
長尾
そうなんや...。ってまって!?男苦手なん!?
長尾
はよ言ってやぁ。先帰るな!
○○
で、でも!...長尾さんは...少し、平気...。
長尾
え!?ほんま!ちょっとうれしいわ~!
顔は見えないけど、声でどんな表情をしているのか、なんとなくわかる。
私は何で彼のことは平気なんだろう。なぜ?
男の人、苦手なのに...。親友にしか言ったことないのに。
長尾
なぁ。夜空さん。目、見て謙社くんって呼んでみ?
○○
えっ?む、むり、、です...。
長尾
お願い!ね?
○○
っ、。け、謙社、くん?
長尾
っ///。ありがと。...い、一緒に帰らへん?
○○
えぇ...。う、うん...。
私、どうしてしまったのだろう。男の人、苦手なはずなのに。
No,2 END