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今、貴女の眼は何を映しているの?
何を感じて、何を思って
何をー...
貴女の世界まとても華やかだから
私には眩しすぎて
どうしようもないよ
君のそばにいた時間が
まるで嘘みたいだ
嘘だったらよかったなぁ
“あの時”を思い出さずに済む
君といた時間
君と笑った回数
君を見つめ続けた日々
...全部、初めから何もなかったみたいに
『私は消えて行くの』
こんな私のことを
貴女は、覚えていますか?
ナツネ
声は、この空間にこだますることなく
どこかへと消えて行く
何もかも吸い込んでしまいそうだ
私のことも
吸い込んでくれれば、どんなに楽だろうか
今までの罪や未練を全て忘れられる
兄さんは...、あの男はどこへ行ったんだろうか
彼がいないと、自分が本当にこの暗闇の中にいるのか不安になってしまう
自分は本当に存在しているのか
相手がいないと、それは証明のしようがない
...もう、限界を超えていた
頭がおかしくなるとか、もうそんなレベルの話ではない
自分の生存を疑うほどだ
ルイ
ルイ
ルイ
ナツネ
ナツネ
どういうことなんだ
ナツネ
兄さんが、上の方からボロボロと崩れ落ちていく
ナツネ
突然の気色の悪い感覚に身を震わす
見ると、兄さんの口から巨大な蛇なウゾウゾと這い出てきていた
その蛇は、そのまま私の足に絡みつき、身体を這ってくる
私の口の中に入ろうと、必死に抵抗する私の口を開けようとする
ナツネ
霞む視界の中、もう足下まで崩れ落ちた兄さんの身体が“それ”を物語っていた
この世で一番恐ろしいこと
“死”より恐ろしい
“死ぬ”という概念のさらに向こう
『誰かに操られる』ということ
蛇は私のナカ『胎内』へと入ってくる
途切れ途切れになる
「もういいや」という感情とともに
意識は薄くなる
蛇は私に言った
『ツギハオマエダ』
兄さん...
いつからこんなことになってしまったんだろうね...
ナツネの身体を奪った後
蛇はまだまだ同化しきれないナツネの口で言った
蛇
蛇
蛇
蛇
蛇
蛇
蛇
蛇
蛇はシュルシュルと嘲笑う
完全に同化しきったナツネの口で
蛇
蛇
蛇
一変
時空がグラグラと揺れた
同時に黒と白が混ざりあったマーブル模様の世界が広がる
蛇
蛇
蛇
蛇
爽
爽
蛇
蛇
爽
爽
爽
蛇
蛇
蛇
蛇
爽
爽
爽
爽
爽
爽
爽
爽
爽
蛇
蛇
蛇
蛇
蛇
爽
爽
爽
爽
爽
蛇
蛇
爽
爽
爽
爽
爽
蛇
蛇
爽
爽
爽
蛇
蛇
爽
爽
爽
爽
爽
爽
爽
爽
蛇
爽
爽
爽
蛇
爽
爽
まもなく、蛇はズリズリと夏音の身体から這い出てきた
夏音はビクともしない
が、息をしているのを確認すると、俺はフゥと息を吐いた
蛇は頭の部分からボロボロと崩れ落ちていく
それと同時に、この世界も端の方からボロボロと崩れ落ちていく
崩れ落ちた所々から、本当の光が差し込む
爽
爽
爽
爽
俺は夏音の手を肩から前へとまわし、背中に担ぐ
ついに、差し込んだ光が俺たちを包み込んだ
俺は、君のことが大好きだったよ
だったよって、今はもう好きじゃないの?
違うよ。これからも好きってこと
本当に?
本当です。
そっか。
うん。
私も、貴女のことが大好きだよ
本当?
本当ですよ。
そっか。
幸せになりたいね
なれるよ
なれるかな?
2人で、幸せになろう
刹那
刹那
刹那
刹那
刹那
刹那
🙇♀️終わり🙇♂️