ピピピピ…
ピピピピ…
龍心
龍心はベッドから手を伸ばし目覚ましのてっぺんを叩く
龍心
窓から日光が差し込む。
龍心
龍心は立ち上がり脱衣所で寝癖を整えジャージに着替える。
龍心
龍心
龍心はトーストをかじりながらスマホを見つめる。
龍心
龍心
2011年 3月11日…
当時福島県の中学校で中学生3 年生だった俺は…悪夢を見せつけられた…
卒業式真っ只中…突如起こった巨大な揺れ…
そう…”東日本大震災”だ。
避難している最中…俺たちの元に津波が到達した。
その時、横にいたクラスメイトの女子が坂の斜面で転んでしまった。
俺は彼女を助けたくて手を伸ばしたが…彼女は津波に飲み込まれてしまった。
俺は助けるために無謀に津波に向かおうとした。しかし、先生に腕を掴まれ引っ張っられていった。
女の子と再開したのは…息絶えた姿だった。
あの時、俺が動けていれば…彼女を救えたのかもしれない…
なのに、俺は何も出来なかった。
東日本大震災で…多くの友人が亡くなった。
この地震で…俺の両親も…
だからそれ以降…必死に勉強した。
避難所でも…移動中のバスの中でも…
必死になって勉強した
そして高校を卒業し…航空自衛隊の航空学校に入学した。
俺は航空学校で多大な成績を残し無事に卒業した。
そして配属先に…
”航空自衛隊 航空救難団”が選ばれた。
俺はこの部隊に入るために今まで必死に勉強してきた。
だからもう…目の前で誰も死なせたくない。
気がつけば、龍心はトーストを食べ終えていた。
龍心
龍心は皿を持って台所へ向かう。龍心は棚の上に置かれた写真を見つめる。写真には幼い龍心と両親が写っていた。
龍心
龍心は台所に皿を置き、リュックを持って家を出る。
航空自衛隊 松島基地
龍心は門の前に立っている自衛官に近寄る。
龍心
警備隊員
龍心
龍心は警備隊員に頭を下げ基地の中に入る。
基地の滑走路には紺色の機体に日の丸が描かれたヘリが止まっていた。
龍心
龍心はUH60jに近き機体をさする。
美月
龍心
UH60jの影から女性が顔を出す。
龍心
美月
龍心
龍心
美月
龍心
ドンドン
1人の自衛官がUH60jにノックする。
翼
龍心
美月
龍心
龍心は敬礼する。
龍心
翼
美月
翼
龍心
翼
龍心
翼
龍心
龍心は基地の中に入りカバンからフライトスーツを出す。フライトスーツを着用しヘルメットを持って滑走路に急ぐ
UH60jの左側の席に座りドアを閉める。
龍心
翼
龍心
翼が右の席に座ってくる。
龍心
翼
翼はスイッチを入れる。すると、ヘリの上部についていたローター(プロペラ)が急速に回り始める
翼
龍心
管制塔からの返事が入る。
翼
翼が操縦桿をゆっくり引くとUH60jが宙に浮く。
龍心
翼
龍心
龍心が操縦桿を握ると翼が操縦桿を離す。
龍心
少し機体が揺れる。
翼
龍心
龍心は操縦桿を握り、UH60jを神奈川の方面に飛行させるのであった。
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