藤岡知子
6月に入り、7月に行われる体育祭の準備や練習が本格的に始まった。
この学校の体育祭は生徒は個人競技、団体競技の中から1つずつ絶対に選ばなければならない。
また、当日活動する係も選ばなければならない。
私は保健室から動きたくないので今年は救護係にした。
今となってはその考えが甘かったのだ。
成瀬春樹
咲野藍
藤岡知子
なんとこいつと一緒の係だったのである。
成瀬春樹
成瀬春樹
咲良と芽依はそれぞれ違う委員会に行った。
だから体育祭の係活動のときはこいつと二人きりなのである。
咲野藍
成瀬春樹
咲野藍
最近こいつはスキンシップが多くなってきた。
いきなり抱きついてきたり、触ってきたり。
本当に気持ち悪い。
藤岡知子
成瀬春樹
咲野藍
藤岡知子
救護係は各学年2人ずつ出すことになっている。
だからこの場には私とこいつとその他に4人いる。
主な活動内容は、当日の負傷者の手当である。
この係は負傷者が来ない限り、することがないのだ。
だから私はこの係を選んだ。
なのにこいつと一緒なんて…
成瀬春樹
咲野藍
成瀬春樹
咲野藍
成瀬春樹
咲野藍
成瀬春樹
あぁ…終わった。
体育祭当日休もうかな…
ちなみに私は全て余り物から選んだのである。
成瀬春樹
咲野藍
藤岡知子
こいつの声がうるさすぎて、説明が一切入ってこなかった。
咲野藍
今日は、係活動や体育祭の練習がほとんどだったため、めっちゃ疲れた。
小日向芽依
姫沢咲良
藤岡知子
咲野藍
小日向芽依
姫沢咲良
咲野藍
小日向芽依
あと一歩で保健室から出るところの芽依が振り返ってきた。
小日向芽依
確かに。今はテスト期間だ。
咲野藍
小日向芽依
そう言って芽依は保健室から出ていった。
咲野藍
藤岡知子
咲野藍
先生とちょっと会話を交わし私も2人のちょっとあとに保健室を出た。
咲野藍
ここは私の教室である。
今は全員部活に行っていて、ここには私一人しかいない。
クラスの奴らは知らないと思うが、私はテスト期間になるとここで勉強している。
さっきの芽依の「あれ」というのはこのことだ。
家に帰っても、もちろん勉強するが、ここで勉強したほうが集中できるのだ。
なにしろ一人で勉強するというのは誰にも邪魔されないでいい―
成瀬春樹
咲野藍
咲野藍
なんでここにいるんだ?
ここで勉強していることはこいつに言っていないのに。
成瀬春樹
成瀬春樹
あいつら…余計なことしやがって
成瀬春樹
咲野藍
成瀬春樹
咲野藍
成瀬春樹
こいつ考え浅っ…と思いながらペンを握って勉強した。
成瀬春樹
咲野藍
成瀬春樹
咲野藍
成瀬春樹
咲野藍
結局この日はこいつが邪魔してきて、勉強にならなかった。
この日は漫画を買って、喫茶店で勉強をする予定だ。
好きな漫画の新刊が出たのだ。
誰だって買いに行くだろう。
咲野藍
今日は完全プライベートだから誰かに邪魔されたら許せな―
成瀬春樹
成瀬春樹
咲野藍
そんな事を言ったらすぐこれだ。
フラグ回収が早すぎる。
成瀬春樹
咲野藍
ほんとに死んでほしい
成瀬春樹
咲野藍
成瀬春樹
プライベートだから私服なんだが、1番こいつに見せたくなかった。
成瀬春樹
咲野藍
成瀬春樹
咲野藍
なんでこいつがついてくるんだ?
咲野藍
咲野藍
成瀬春樹
成瀬春樹
咲野藍
どうやら私はプライベートでもこいつに縛られるみたいだ。
漫画を買い終わり喫茶店に向かっていた。
6月になり、本来は梅雨なのだがここらへんは夏かと思うぐらい熱かった。
そのため、漫画が売っていた図書館は冷えていて天国だった。
成瀬春樹
咲野藍
成瀬春樹
成瀬春樹
咲野藍
成瀬春樹
はぁ…もうこいつのせいで余計に暑くなってる気がする。
その時だった。
輩
輩
成瀬春樹
咲野藍
輩
無視すんなよ!と思いながらもこいつの要求に聞いていた。
成瀬春樹
小声で聞いてきた。
咲野藍
成瀬春樹
咲野藍
咲野藍
輩
一発蹴りを入れる。
咲野藍
輩
輩
パンチおそ…
殴ろうとした手を掴み曲がらせる。
輩
輩
輩
咲野藍
そう言うと、あいつは一目散に去っていった。
成瀬春樹
咲野藍
成瀬春樹
咲野藍
成瀬春樹
咲野藍
成瀬春樹
成瀬春樹
咲野藍
成瀬春樹
咲野藍
成瀬春樹
「こわ〜」と言いながらもあいつはニヤニヤしていた。
「いいところ」なんて断じて言ってない。
とても暑かったのに何故かさっきよりは涼しかった。