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男
扉の音が静かに響く
暗い顔をした男が入ってくる
女
女
女
掃除したり洗濯物を畳んでおいたり
ほんとは褒めて欲しかったけど
彼の顔色を見て心配そうに言う
男
男
男
彼が目をこすりながら廊下へ出て行く
寝室へ向かうようだ
女
女
寝室に入るのを見届けて、私は作業に移った
男
同僚
男
同僚
同僚
男
男
同僚
同僚
同僚
男
同僚
同僚
男
人気のない場所で
ため息をひとつ
女
完全に迷った
おまけにコミュ障だから聞けないし
知らない場所で人も少ない
仕方なく大通りに向かえるよう願いながら彷徨う
女
少し狭い路地
暑い日差しが直接当たることはなく
暖かな空気だけを運んでくれる
ここは
あの路地だ
記憶を頼りに辺りを見渡しながら歩みを進める
あの人を探して
小さなパン屋を曲がった先に
見覚えのある後ろ姿
高揚しながらゆっくりと近づく
ある程度の距離まで行ったら
わざと足音を出して
だんだんと足早に
私の気配に気づいたのか
彼が振り返る
男
男
勢いのまま
彼の胸を刺す
愛しい
痛みに苦しむ姿を見たくて、 手を僅かにひねる
彼の顔が苦痛に歪む
それを見てまた気分が高まる
刃を抜くと崩れ落ちる体
女
コツ…
つり上がる口角を自覚しながら 彼のそばに一歩踏み出す
赤い水溜りを作りながら こちらを見上げる彼
女
女
やっと
やっとこの時を迎えられた!
念願の夢が叶ったような そんな気分だ
愛しい彼をうっとりと眺める
女
女
意識が薄れゆく中
彼が何か呟いたようだが
興奮した私に聞こえることは なかった
モンシロ楪
モンシロ楪
モンシロ楪
モンシロ楪
モンシロ楪
モンシロ楪
モンシロ楪
モンシロ楪
モンシロ楪
モンシロ楪
モンシロ楪
モンシロ楪
モンシロ楪
モンシロ楪
モンシロ楪
モンシロ楪
モンシロ楪
モンシロ楪